12倍ズーム「世界最薄」&タッチパネル、ブレ補正も強力な「IXY 51S」
キヤノンより12倍ズームを搭載した「クラス最薄」のズームデジカメ「IXY 51S」が発売される。タッチパネルで操作性を高めたほか、6つのブレ補正機能をカメラが判断・使い分ける「マルチシーンIS」も搭載する。
キヤノンは9月16日、コンパクトデジタルカメラ「IXY 51S」を9月23日より販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は4万5000円前後。
昨年秋に発売された「IXY 50S」(レビュー:10倍ズーム搭載の高感度万能選手――キヤノン「IXY 50S」 )の後継製品。スリムボディに高倍率レンズという方向性はそのまま、光学10倍ズームは12倍ズームへと強化され、「クラス最薄」(同社)を実現している。
光学12倍ズームの焦点距離は35ミリ換算28〜336ミリで、IXY 50Sが35ミリ換算36〜360ミリであったので、より広角側に振られた格好だ。21.9ミリの薄型ボディに高倍率レンズを搭載するため、光路上にプリズムを設け、収納時にはプリズムが待避してそのスペースへレンズが収納される「屈曲沈胴プリズム退避鏡筒」構造がIXY 50Sに引き続き採用されている。
手ブレ補正機能は、「静止画」「流し撮り」「ダイナミック」「ハイブリッド」「パワード」「三脚」と6つのブレ補正をカメラが判断して切り替える「マルチシーンIS」が採用された。「ハイブリッド」はカメラがカメラ自体の傾きや被写体との平行移動を検知し、角度ブレやシフトブレも補正する。
新たにタッチパネル液晶(3.2型/約46万画素)も導入された。7月に発表された「IXY 32S」(2段階タッチシャッター搭載、指先で操る「IXY 32S」と同様、液晶画面に指で触れるとそのポイントへピントを合わせ、指を離すとシャッターが切れる2段階方式を採用しており、シャッターチャンスを狙いやすいほか、触れた後(シャッターを切る前)のピント確認が容易だ。
撮像素子は1/2.3型 有効1210万画素 裏面照射型CMOSセンサーで、画像処理エンジン「DiGiC 4」を組み合わせたノイズ低減/ダイナミックレンジ拡大システム「HD SYSTEM」も既存シリーズ製品に引き続き搭載される。シーン認識機能「こだわりオート」は32の撮影シーンをカメラが自動的に判断して適切な撮影設定を施してくれる。識別シーン数は春発表のモデルと変わらないが、逆光時のシーン識別精度が向上している。
動画撮影は最大1920×1080ピクセル(24fps)のフルハイビジョン記録を行える。映像コーデックはMPEG-4 AVC/H.264で、音声はリニアPCMで記録される。本体サイズは99(幅)×58.9(高さ)×21.9(奥行き)ミリ、約206グラム(バッテリー、メモリーカード含む)。
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