「本格的なカメラが欲しい」需要 「DMC-GF2」「K-r」がランキング浮上:デジタルカメラ総合販売ランキング(11月21日〜27日)(1/2 ページ)
デジタル一眼ランキングの首位は「EOS Kiss X5」がキープしたが、ランク外から「DMC-GF2」と「K-r」の2製品が顔を出した。その要因は「本格的なカメラが欲しい」需要だろう。
GfK Japan調べによる、デジタルカメラ販売ランキングをまとめた。
冬のボーナス商戦が近づいている影響かランキングに変化が見られる。デジタル一眼のランキングでは首位はキヤノン「EOS Kiss X5 ダブルズームキット」がキープしたが、ランク外から「DMC-GF2 ダブルレンズキット」と「K-r ダブルズームキット」の2製品が顔を出した。
この2つの実売価格をAmazon.co.jpで調べてみると、前者が4万1000前後、後者が5万7000円より(カラーによってかなりのバラツキがあるようだ)で販売されていた。ほかのランクイン製品を見てみてもお得感の高いダブルレンズ(ダブルズーム)キットの人気が高く、販売ランキングはいわゆる一眼初心者層が先導している様子が見て取れる。
今年はニコンを始め各社からミラーレスタイプの製品が多く発表されており、ミラーレスタイプが市場を席巻するかという予測もあった。ただ、ランキングを見る限り、ミラーレスタイプがシェアを大きく伸ばしていることは確かだが、キヤノンEOS KissシリーズやニコンDシリーズも順調に売れ続けており、需要は「ミラーレスタイプが欲しい」ではなく、「本格的なカメラが欲しい」であったのではと推測できる。
CIPA(カメラ映像機器工業会)が12月1日に発表した出荷実績数値を見ても、レンズ一体型デジタルカメラの日本国内向け総出荷台数累計(1〜10月)が前年同期比88.6%(台数ベース)に留まっているのに対し、レンズ交換式は同103.5%と景気低迷や震災の影響もありながら伸びを示している。CIPAの統計資料ではミラーレス/一眼レフの区別はなされていないが、レンズ交換式の伸びは「本格的なカメラが欲しい」ユーザーの確実な増加を示していると見て間違いないだろう。
そうして「本格的なカメラ」を入手した層が交換レンズや高機能・高画質なカメラボディまで興味関心を示すかはまた別問題だが、ユーザー層のすそ野は確実に広がっている。そうしたカメラに関心を示した層へ、さらに関心を高めてもらうイベント「CP+」が来年2月に横浜で行われる(「CP+ 2012」 今回もパシフィコ横浜で開催)。
プロ向けの各種セミナーや旧来からのカメラ愛好家に向けた展示も多く設けられるが、今回は「デジタル一眼(初級)」や「ブログ・ソーシャルメディア」といった、新たにカメラへ興味を持った層に向けたこれまでにないセミナーも開催される。CP+開催は2012年2月9日(木)から12日(日)までの4日間と週末を挟むので、新たにカメラへ興味を持った方も足を運んでみてはどうだろうか。
デジタル一眼販売ランキングTOP10
2011年11月21日〜27日Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.