レビュー
ワガママに応える26倍レンズ一体型ハイエンド――「FUJIFILM X-S1」(3/4 ページ)
「FUJIFILM X」シリーズ第3弾は26倍という高倍率レンズを一体化した「FUJIFILM X-S1」である。広角から望遠まであらゆる場面を撮りたいというとき、これほど頼もしいカメラはない。
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巨大なレンズ一体型高倍率ズームの存在感
で、こんなにデカいレンズ一体型カメラに需要はあるのか。
あると思う。少なくともレンズ交換型カメラにこんな超高倍率ズームレンズなんて見たことないし、複数のレンズを組み合わせるとレンズ着脱の手間が発生するし、重量的にもコスト的にもつらい。そこそこのクオリティを持ち、1台で広角から超望遠までこなす便利なカメラというニーズがあるのだ。
普段使いにはデカくて重いので、10倍ズームがあれば十分って人はマイクロフォーサーズ機でも買った方が幸せだろうが、超望遠も欲しい、撮影観光が趣味で1台で何でもかんでも撮りたい、となるとこういう存在もアリだ。
とはいえ、実際に使ってみると「もうちょっと軽くできたんじゃない?」とは思う。撮影時重量は約945グラムと1キロ近いからね。
それに、このクラスのカメラを手にしたらあれこれ瞬時にセッティングしてパパッと撮りたくなるから、細かな使い勝手(操作のレスポンスやボタンの配置、カスタマイズの幅など)には不満はあるし、EXRモードはなしにしてもうちょっと撮影モードをシンプルにしてもよかったんじゃないかとも思う。
それでも、デジタル一眼ほどの画質は不要だけど広角から望遠まであらゆるシーンをちゃんと撮っておきたい、というワガママに応えるにはこれほど頼もしいカメラはない。24〜624ミリまで撮れて作りもしっかりしたカメラってそうはないから。
作例(1)
ペットモードは残念ながらISO800までしか上がらないが、もうあたりは暗い。そこで高感度優先のEXRモードでISO3200にして連写。ISO3200でもノイズが目立たない被写体ならけっこうイケる 1/105秒 F4.5 ISO3200
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