「キヤノン史上最高画質」 1.5型センサー搭載の「PowerShot G1 X」
キヤノンはコンパクトデジタルカメラ「PowerShot G1 X」を3月上旬より販売開始する。“コンパクトデジカメでキヤノン史上最高画質”をうたい、新レンズにDiGiC5、1.5型の大型センサーを組み合わせた。
キヤノンは2月7日、コンパクトデジタルカメラ「PowerShot G1 X」を3月上旬より販売開始すると発表した。価格はオープンで、同社直販サイトでの価格は7万4980円。
PowerShot G12(レビュー)の上位機種として、“コンパクトデジカメでキヤノン史上最高画質”をうたうハイエンドコンパクトデジカメ。1月にラスベガスで行われた2012 International CESにて、米キヤノンが展示していた。
撮像素子は新開発の1.5インチ(18.7×14ミリ) 有効1430万画素CMOSセンサー。同社デジタル一眼レフ「EOS 60D」などで採用されているAPS-Cサイズセンサー(22.3×14.9ミリ)と比肩するサイズとなっているほか、また、PowerShot G12(1/1.7型 有効1000万画素)に比べるとセンサーの面積は約6.3倍、画素あたりの受光面積では約4.5倍となり、大幅な画質の向上を期待できる。
昨年末に販売開始された「PowerShot S100」同様、マイクロレンズ占有率を高めることで集光効率を向上させ高ISO感度側へのレンジ拡大を図っているほか、第2世代のオンチップノイズ除去、ランダムノイズを抑制する画素内完全電荷転送など、同社デジタル一眼レフ「EOS」シリーズで培われた技術が導入されている。
画像処理エンジンは「DiGiC 5」で、最高ISO12800の超高感度撮影が行えるほか、EOSシリーズ同様の14ビットRAW出力も行える。高速処理可能な画像処理エンジンの搭載もあり、フル画素で最高4.5コマ/秒の高速連写も実現している。高速処理可能なセンサーと処理エンジン「DiGiC」を組み合わせたノイズ低減/ダイナミックレンジ拡大システム「HS SYSTEM」も引き続き搭載されている。
レンズは35ミリ換算28〜112ミリ相当の光学4倍ズームレンズで、絞りを6枚羽根構造とすることで大きく、美しいボケ味も実現した。開放F値はF2.8-F5.8。レンズ一体型の特長を生かすことで、4倍ズームレンズと大型センサーを搭載しながら、厚さは64.7ミリと押さえているのも特徴といえる。
本体天面には撮影モード/露出補正の2段ダイヤル、グリップ上部には電子ダイヤルを備えており、絞りや露出、シャッタースピードを素早く変更可能。ホットシューも用意されており、EOS用の外付けストロボなどを組み合わせることもできる。メニュー画面から設定可能な操作スタイルは、PowerShot GタイプとEOSタイプを選択可能だ。
撮影機能としては被写体認識/自動設定機能「こだわりオート」や被写体や状況に応じて方式を切り替える手ブレ補正機能「マルチシーンIS」、1920×1080ピクセルのフルハイビジョン動画撮影機能などを備えている。液晶はバリアングルタイプの3型で、本体サイズは116.7(幅)×80.5(高さ)×64.7(奥行き)ミリ。
関連記事
- 2012 International CES:キヤノン、1.5型センサー搭載のハイエンド「PowerShot G1 X」を展示
キヤノンは2012 International CESにて、1.5型センサーを搭載したコンパクトデジカメの最上位機「PowerShot G1 X」を展示している。 - レビュー:使い勝手を高めたハイエンドコンパクト――「PowerShot G12」
キヤノンのハイエンドコンパクト「PowerShot G12」を試用した。スペック的にはマイナーバージョンアップ的だが、電子ダイヤルの新設によりさらに使い勝手を増した。一眼レフより気軽にマニュアル撮影を楽しめるカメラだ。 - さらに進化した高画質コンパクト、キヤノン「PowerShot G12」
キヤノンのコンパクトデジカメ最上機種「PowerShot G12」が登場した。圧倒的な高画質を実現するHS SYSTEMに磨きをかけたほか、手ブレ補正や操作性も強化され、ハイビジョン動画の撮影も可能となった。 - レビュー:「高級コンデジ」の現在地を確認する(後編)
「高級コンパクト」と呼ばれる中でも利便性の高い構成となる「PowerShotG 12」「COOLPIX P7000」「GXR+S10」の3機種について、画質を比較する。で、ミラーレスか高級コンパクトはどっちを選ぶべきなのか? - レビュー:「高級コンデジ」の現在地を確認する(前編)
コンデジと一眼レフの中間に位置する製品として、一定の地位を築くのが「高級コンパクト」と呼ばれる製品群だ。ミラーレスの躍進で立ち位置の希薄化も懸念されるが、そのメリットも無視できない。「PowerShotG 12」「COOLPIX P7000」「GXR+S10」の3機種を比較した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.