オリンパス、ミラーレス一眼と高価格帯コンパクトへ資源集中
オリンパスは元社長のウッドフォード氏との和解と同時に、2013年3月期を初年度とする中期ビジョンを発表した。赤字のカメラ事業については「ミラーレス一眼、高価格帯コンパクトへ経営資源を集中」することで収益性の向上を図る。
オリンパスは6月8日、元社長のウッドフォード氏との和解と同時に、2013年3月期を初年度とする中期ビジョンを発表した。2012年3月期において107億円あまりの営業損失を計上したカメラ事業については、営業利益を2017年3月期に90億円まで増大させる計画を示した。
同社では市場における競争激化やタイでの洪水被害など外的要因に加え、全方位戦略による投資効率の低下、開発製造および販売インフラのコストが売り上げ減少に対応できなかったことを営業損失の原因として挙げており、「ミラーレス一眼、高価格帯コンパクトへ経営資源を集中」することで収益性の向上を図る。
中期ビジョンのプレゼンテーション資料では、いわゆる従来型のデジタル一眼については高収益が見込めるものの「TOP2社がシェア・ブランド・開発力で先行」と同社の強みが発揮されるセグメントではない明言しており、「PEN」や「OM-D」といったヒットブランドを持つミラーレス一眼、そして、「XZ-1」や「TG-1」など光学技術を前面に押し出した製品展開が可能な高価格帯コンパクトへ資源集中していく方向性が明確に打ち出されている。
これらに加えて工場操業度向上やパートナー企業との連携強化による製造原価低減、研究開発費の見直しなどを進め、まず2013年3月期には営業利益10億円の黒字化、2015年3月期には70億円、2017年3月期には90億円の営業利益を目指す。
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