第153回 雨とあじさいの関係:今日から始めるデジカメ撮影術(3/3 ページ)
梅雨の時期、カメラを持ち歩くのは面倒だけれど、雨なら雨で、雨っぽい、写真を撮るチャンスでもある。時期の花、あじさいも撮り方次第で印象が変わってなかなか楽しいのだ。
雨の日とガクアジサイはマクロレンズの出番
雨の日や雨上がりはマクロ撮影ができるレンズを用意したい。葉っぱや花びらについた水滴がなかなかきれいなのだ。
例えばこんななんてこと無い風景でも、
葉っぱの水滴にマクロレンズでぐぐっと寄れば違う世界が待っているのだ。
ただし、マクロレンズで寄ってとるときは、ピントと風に注意。何しろ、ピントのあう範囲がめちゃ狭いのである。
本来なら三脚を立てて距離をきちんと固定し、マニュアルフォーカスで狙い定めてピシッと撮るべきなのであるが、まあたまたま歩いてて水滴に出会ったときに三脚なんてもってないわけで、そんなときはどうするか。
AFロックはしない。水滴にピントがあったらすかさず撮る。そして連写する。相手はわずかな風で距離が変わるし、人間だって手でカメラを持ってれば数ミリくらいズレるもの。でもマクロ撮影ではその数ミリが致命的なピントのズレを呼ぶわけで、そんなときは何回かに分けて連写すべし。
連写してうまく当たったものを使う。それが簡単。
手持ちで連写したんだけど、それでも1枚は被写体ぶれしてるし、2枚はピントの山が微妙に違う。しつこいくらいに撮っておくのがよい。で、水滴にあじさいでも映り込んでたらよし。
いい水滴を探すのはなかなか難しいのでこれで勘弁してください。
さて、ガクアジサイってあじさいがある。普通のあじさいは半球的に花がほわっと咲いて華やかだけれども、ガクアジサイは平面的で周辺のガク(装飾花という)だけが開く。
ちょいと地味だが、マクロレンズを持ってくるとちょいと事情が変わる。中央部に本来の花が小さくと咲き乱れているようすが写せるのだ。丸いつぼみと一緒に撮るとこんな感じ。
ほぼ真上から絞りをあけて撮るのもまたいい。
真横から思い切りプラスの補正をかけて撮るのもまたよい。
あじさいというと、ほんのりと鮮やかないろんな色の花が丸く咲いてるってイメージがあるんだけど、マクロレンズでぐぐっと寄ってみるとまた違う顔を見ることができたりして楽しいのだ。
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