高速AFにタッチシャッター、“PENらしさ”を凝縮した「OLYMPUS PEN Mini E-PM2」
オリンパスがデジタルカメラ「OLYMPUS PEN mini E-PM2」を発売する。PENシリーズ末弟となるエントリーモデルながら、OM-D同等のセンサーと画像処理エンジン、高速AFなどを備える。ボディサイズの小ささも既存モデルから継承する。
オリンパスは9月17日、マイクロフォーサーズ規格に準拠したデジタルカメラ「OLYMPUS PEN mini E-PM2」を10月上旬より販売開始すると発表した。ボディ単体、「M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R」をセットしたレンズキット、「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6R」もセットしたダブルズームキットが用意され、価格はいずれもオープン(ボディ単体は受注生産)。実売想定価格はボディ単体が5万円前後、レンズキットが6万円前後、ダブルズームキットが8万5000円前後。
新製品は「OLYMPUS PEN mini E-PM1」の後継製品。PENシリーズとしては末弟にあたるエントリーモデルながら、同社マイクロフォーサーズ機のフラグシップである「OM-D E-M5」と同様の有効1605万画素 4/3型 ハイスピードLive MOSセンサーと画像処理エンジン「TruePic VI」を搭載、最高ISO25600の高感度撮影を初めとした「OM-D同等の高画質」(同社)を実現した。
ボディデザインはPENシリーズの掲げる「タイムレスデザイン」をコンセプトに、「E-PLs」や「E-PL2」に近い印象にまとめられた。E-PM1では用意されていなかったグリップも新製品では用意されながら、ボディ単体重量はPM-1とほぼ変わらない約269グラムとなっている。
背面液晶は3型(46万画素 アスペクト比16:9)の静電容量式タッチパネルで、画面に触れることでシャッターを切る「タッチAFシャッター」を利用できる。AFは「世界最高速」を名乗って登場した「FAST AF」が採用されており、タッチAFシャッターとあわせて快適な撮影体験を提供してくれる。
アートフィルターは新搭載の「ウォーターカラー」を含めた12種類(ポップアート、ファンタジックフォーカス、デイドリーム、ライトトーン、ラフモノクローム、トイフォト、クロスプロセス、ジェントルセピア、ジオラマ、ドラマチックトーン、リーニュクレール)で、アートフィルターへさらに作画効果をプラスする「アートエフェクト」も利用できる。アートフィルターブランケット撮影機能も用意されている。
「鮮やかさ」や「色合い」など分かりやすい言葉のアイコンを操作することで色調を変化させられるインタフェースである「ライブガイド」を呼び出すボタンが本体上面に用意されたほか、各種操作全般にタッチパネルを活用したユーザーインタフェースが導入され、より直感的な操作が可能となった。
手ブレ補正は引き続きボディに内蔵されており、AFについてはフォーカスエリアを小さくすることで、よりピンポイントでのピント合わせを狙える「スモールシングルターゲットAF」が新たに用意された。カメラ内RAW現像も行える。連写は最大8コマ/秒で、AF追従時にも最大約3.7コマ/秒と同時発表された「PEN Lite E-PL5」と同等だ。動画記録はAVCHD/MotionJPEGの2方式から選択でき、MotionJPEG時でも1280×720ピクセルの撮影を行える。
カメラ本体にストロボは搭載しないが、ガイドナンバー10(ISO200・m)の小型ストロボ「FL-LM1」が同梱される。また、10月に公開予定のスマートフォンアプリ「OLYMPUS Image Share」と東芝の無線LAN機能搭載メモリーカード「FlashAir」を組み合わせることで、SNSへの画像投稿が容易に行える仕組みも用意した。
本体サイズは約109(幅)×64.2(高さ)×33.7(奥行き)ミリ、約269グラム(付属充電池、メモリーカード含む)。カラーはホワイト、シルバー、ブラック、レッドの4色が用意される。
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