プロ仕様の本格派デジタル一眼に進化 パナソニック「DMC-GH3」(2/4 ページ)
久々に登場したパナソニックのm4/3ハイエンド「GH」の新製品「DMC-GH3」は、Wi-Fiを含めた高い機能と豊富なカスタマイズ性を備えた本格派。オリンパス「OM-D」との画質比較も合わせてお送りする。
画質はOM-Dと同等、機能はGH3が上
やっと中味の話。
センサーは新開発の有効1605万画素のLive MOSセンサーだが、マルチアスペクト対応は弱くなった。GH1/GH2は少し大きめのセンサーを搭載していたので、アスペクト比を4:3から3:2や16:9にしても画角はほとんど変わらなかった。GH3は3:2や16:9にすると上下をカットして対処するので画角が少し狭くなる。ちょっと残念だが、仕方が無いところか。
ISO感度は200から12800。さらに拡張ISO感度をオンにすると、下限はISO125、上限はISO25600まで広がる。ISO125にするとISO200に比べてハイライト部が飛びやすくなる。だから普段はISO200をベースに考えるといい。
気になるのは画質。やはりここはOM-Dと比べないとね、ってことで比べてみた。基準としてISO200、高感度作例としてISO6400を用意して、比較しやすいよう等倍で切り取ったのがこちら。
ISO200での等倍比較。左がOM-D、右がGH3。どちらも露出値は同じだが、OM-Dの方がハイライト部が明るく華やかな感じなのはたぶん絵作りの問題だろう。OM-Dはナチュラル、GH3はノーマルに設定
ISO6400での実力は互角。GH3はかなりインテリジェントなノイズ低減処理をしているようで、ベタなところは強くノイズを減らし、そうじゃないところはディテールを残す。GH3の方がちょっといい感じ。ちなみに、G5に比べると高感度時の画質は格段に上がってる。
連写はフルサイズで秒6コマ。OM-Dが秒9コマなのでちょっと負けてる。その代わり、超高速連写モードを持っている。画像サイズは400万画素相当(2336×1752ピクセル)に落ちるが、電子シャッターを使って秒20コマの撮影が可能だ。するとこのくらい細かく撮れる。
電子シャッターは手動でもオン/オフできる。電子シャッターを使えば音も静かだし、ブレにくいので、手持ちHDR撮影時も便利。ただ、ローリングシャッターゆがみはけっこう大きいので、動いているものを撮るときは注意が必要だ。
その他の特筆すべき撮影機能もいくつかチェック。
HDRは3枚連写してダイナミックレンジの広い写真を撮る機能。HDRで撮ると合成用のマージンをとるため画角が少し狭くなる。
LUMIXらしく、ディテールの描写力を上げる超解像機能、暗部補正を行うダイナミックレンジコントロール、画素数を落としたときにその分を望遠に回す(つまり、8Mモードにしたとき、中央部の800万画素相当のみを使う)EXテレコンなども用意されている。さらに、電子水準器、インターバル撮影、などなどひとつひとつあげていったらキリがないくらいだ。
動画はさすがGHシリーズという内容。
AVCHDでフルHDの60p、MP4でフルHDの30pに対応(24pでの記録も選べる)ほか、編集前提用として高ビットレートのMOV形式でフルHD 60pに対応している。40%までのスローモーション、300%までのクイックモーション動画が可能だったり、絞り優先やシャッタースピード優先での動画撮影もできたりと、もともとGHシリーズは動画撮影機能に力を入れており、それを継承した内容だ。
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