検索
レビュー

「OLYMPUS OM-D E-M1」第2回――600ミリ相当の超望遠で切り取る秋景色長期試用リポート(1/2 ページ)

大型グリップを搭載した「OM-D E-M1」は、大きなレンズを装着しても十分なホールド性を保てることが利点のひとつ。今回は、焦点距離600ミリ相当の望遠ズームを使って秋の景色を撮ってみた。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

望遠ズームを確実に支える良好なホールド性

 昨年のモデル「OM-D E-M5」と比較して、「OM-D E-M1」が大きく変わった外見上のポイントは、大型のグリップを備えること。表面にラバーを張った曲線的なグリップであり、筆者の大きな手にもぴたりとフィットする。

 デザイン的なまとまりや携帯性の面では、従来機E-M5の薄型グリップも悪くはないと思う。ただ、大きなレンズを装着した際のホールディング性はE-M1のほうが断然、上だ。ちなみに、E-M5ではオプションのパワーバッテリーホルダー「HLD-6」を装着することでグリップ感を高めることが可能だが、パワーバッテリーホルダーは高価(直販価格で2万9400円)なことがつらいところ。

photo
「M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II」を装着した「OM-D E-M1」

 オリンパス製マイクロフォーサーズレンズの中でも、特に大きくて重いレンズといえば、望遠ズーム「M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II」である。全長は116.5ミリで、重量は423グラム。大きくて重いとっても、35ミリ換算で150〜600ミリ相当という焦点距離を考えれば、むしろ小型軽量ではある。しかし、グリップなしのE-M5ではフロントヘビーになりバランスが悪い。しっかりしたグリップ感のあるE-M1で使いたいレンズのひとつといっていい。

 このレンズのいちばんのポイントは、超望遠撮影が手持ちで気軽に楽しめること。開放F値が暗めなので、手ブレや被写体ブレには注意する必要があるが、人間の視覚を超えた600ミリ相当で切り取る風景撮影は結構楽しい。以下の写真は、このお手軽望遠ズームとE-M1の組み合わせでとらえた秋の景色だ。

photo
絞り優先AE(F8 1/100秒) ISO200 WB:曇天 ピクチャーモード:Vivid 焦点距離:100mm
photo
絞り優先AE(F8 1/320秒) ISO400 WB:曇天 ピクチャーモード:Vivid 焦点距離:270mm

 単に焦点距離が長いだけでなく、4倍という比較的高いズーム倍率を持つことが、このレンズのメリットになっている。こうした紅葉の撮影では、色鮮やかな部分のみを切り取る感覚でフレーミングするのに都合がいい。また、望遠ならではの遠近の圧縮効果を意識しながら、密度の高い構図を作るのも得意である。

 ブレ対策については、E-M1が備える5軸手ブレ補正機構のありがたみを実感した。今回はフットワーク重視で主に手持ちで撮影しているが、晴天屋外のカットに限れば、手ブレが気になったカットはほとんどない。手ブレ対策よりも、風によって葉っぱがゆれて生じる被写体ブレ対策のほうを気にする必要があった。

photo
絞り優先AE(F8 1/30秒) ISO200 WB:曇天 ピクチャーモード:Vivid 焦点距離:85mm
photo
絞り優先AE(F6.7 1/125秒) ISO200 WB:日陰 ピクチャーモード:Vivid 焦点距離:300mm
photo
絞り優先AE(F7.1 1/200秒) ISO200 WB:日陰 ピクチャーモード:Vivid 焦点距離:100mm
       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る