AF性能強化、ISO 409600対応の新フラグシップ ニコン「D4S」
ニコンが開発発表を行っていたフラグシップ機「D4S」を3月に発売する。AF性能や画質も強化され、プロのワークフローを支える機能も多く備えた。
ニコンは2月25日、デジタル一眼レフ「D4S」を3月6日より販売開始すると発表した。価格はオープンで、同社直販サイト「ニコンダイレクト」での販売価格は64万8000円(税込)。
1月に開発発表を行っていた、同社デジタル一眼レフのフラグシップ機。既存「D4」をベースにAF性能や画質などを全面的に強化した。AFは「アドバンストマルチCAM3500FXオートフォーカスセンサーモジュール」に改良を加えアルゴリズムの強化もあわせて行うことで、追従性能を高め、さらにAFモードも新たに任意の1点とその上下左右4点をまとめた「グループエリアAF」を備えており、背景ヌケのない撮影を可能としている。
撮像素子はFXフォーマット(36×23.9ミリ) 有効1623万画素CMOSセンサーで、画像処理エンジンには「EXPEED 4」を組み合わせる。常用ISO感度はISO 100〜ISO 25600で、感度拡張によってISO 50相当の減感、ISO 409600相当の増感も行える。オートホワイトバランスも精度の向上が図られており、より自然な肌色を再現するほか、無彩色の部分からプリセットデータを取得できる「スポットホワイトバランス」機能も用意されている。
そのほかにもミラーショックによる振動をさらに抑制、ファインダーの像ブレを低減しているほか、撮影時に画素数をRAWの1/4にして記録する「RAWサイズS」記録モードの追加、背面液晶のカラーカスタマイズ機能、1000BASE-Tの有線LAN端子、1920×1080ピクセル 60p/50p対応のフルハイビジョン動画撮影機能など、プロのワークフローを支える多くの機能が追加されている。
ファインダー視野率は100%、倍率約0.7倍(FXフォーマット、50mm f/1.4レンズ、∞、-1.0m-1時)。記録メディアはコンパクトフラッシュとXQDメモリーカードに対応したデュアルスロット構成となっている。背面液晶は3.2型(92万画素)、サイズは約160(幅)×156.5(高さ)×90.5(奥行き)ミリ、約1350グラム(バッテリーおよびメモリーカード含む)。
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