いったいお前は何者なんだ――柴田哲孝氏の「TENGU」が電子書籍化

2007年の第9回大藪春彦賞を受賞した柴田哲孝氏のミステリー小説「TENGU」が電子書籍化された。

» 2011年02月09日 00時22分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

マムシが追う天狗の正体とは?

TENGU (C)メディアビーンズ/写真:アフロ

 メディアビーンズは2月7日、「下山事件 最後の証言」の著書などでも知られる柴田哲孝氏の「TENGU」を電子書籍化、iPhone/iPad向けの電子書籍アプリとしてApp Storeで配信開始した。価格は450円。

 同書は、2006年7月に祥伝社から刊行、2007年の第9回大藪春彦賞を受賞し、これまでに累計15万部を売り上げたミステリー小説。26年前に群馬県の寒村で一家3人が惨殺される殺人事件が発生。被疑者不詳のまま迷宮入りしたこの事件の捜査資料を手に入れた中央通信の中年記者(マムシの異名を持つ)が、唯一の物証である犯人の体毛のDNA解析によってたどり着く真相を描いたもの。著者自ら「最も愛着のある作品」と語る本作品は、構想から15年掛けて書き下ろされた壮大な世界観を堪能できる一作となっている。

 電子書籍化に当たっては、メディアビーンズと柴田氏との間で直接契約(電子書籍化権)が結ばれたという。一人でも多くの人に作品を読んでもらいたいと考える作家の心意気が伝わる電子書籍だ。

 アプリのビューワはボイジャーの「T-Time」を組み込んで制作されており、先行してボイジャーの電子書籍モール「Voyager Store」の「altbook」でも販売されている。

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