Amazon、Independent Publishers Groupの電子書籍5000冊を削除

数百社にも上る中小出版社に変わってAmazonと交渉を行っているIndependent Publishers Group(IPG)が、Amazonの要求をはねつけた結果、Kindle StoreからIPGが販売を手がける書籍約5000冊が消えた。

» 2012年02月27日 10時30分 公開
[Michael Kozlowski,Good e-Reader Blog]
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 Independent Publishers Groupは現在、Amazonの卑劣な一撃を受ける側にいる。Amazonは新たなライセンシング契約の合意に至らなかったとして、IPGが保有する5000冊あまりの電子書籍を自社のストアから削除したからだ。

 Amazonは昨年11月以来、同社が購入する書籍にさらなる値引きを行うよう出版社に求めてきた。出版社が書籍を幾らで販売するかをコントロールできるエージェンシーモデルは、Amazonがかつて稼ぎ出していたのと同等の売り上げを上げるうえで同社にさらなる負担を与えている。

 IPGがAmazonとの合意に至らなかったのはAmazonが市場における自社の影響力に基づいて、取引条件をコントロールしたがっているという事実による。もはや、Amazonが出版社に対して何ができるかではなく、出版社がAmazonに対して何ができるかということだ。卸売ビジネスを行うほとんどの企業は売り上げのほぼ25%をシアトルに拠点を置くこの怪物企業に依存している。Amazonの要求を受け入れて売り上げを落とすか、抵抗してエコシステムから追い出されるかのどちらかだ。

 IPGのマーク・サッコーメル氏は声明の中で「私はAmazon.comがKindleタイトルを販売するのにIPGとの契約更新に至らなかったことに失望しています。今日現在、Amazon.comのWebサイトはIPGの顧客出版社の全電子タイトルの販売をすでに行なっていません。いつも通り印刷版はすべて入手可能です」と述べた。同氏は著者が自分の友人や家族などAmazonが完全に邪悪だということに耳を傾ける人に伝えるための幾つかの手段について概要を述べた。

 サッコーメル氏は「Amazonが多くの書籍を販売する重要な顧客であり続けるということを忘れないようにしましょう。これはAmazon側のビジネス上の決定であり、願わくばすぐにそれを覆し、われわれの標準価格での購入を決断してほしいと思います。IPGは自社電子タイトルについて、ほかの電子書籍の顧客に競争上有利なポジションにあることを通知するでしょう」と結んでいる。

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