Kindleストアで販売している電子書籍は、Android端末、iOS端末(iPhone・iPod touch・iPad)、専用端末「Kindle Paperwhite」「Kindle Fire HD」などで読むことができます。米のKindle StoreはPC(Windows・Macintosh)にも対応していますが、日本は未対応です。
Kindleストアで購入した電子書籍を読むには、まず端末へアプリをインストール(専用端末は不要)してログインする必要があります。ログインすると、購入したコンテンツが格納されている[ライブラリ]が表示されるので、タップして端末へダウンロードします。ダウンロードが完了していれば、ネットワークの接続がなくても読むことができます。
ほかの多くの電子書店とは異なり、1つのアカウントに登録できる端末の台数には制限がないですが、ダウンロードできる台数には制限があります。改めてサポートに確認したところ、最大6台までダウンロードできる制限は変わっていないそうです。制限に引っかかってしまった場合は、ダウンロード済みのいずれかの端末からコンテンツを削除するか、端末登録を解除すればOKです。端末登録は、アプリのメニューか、アカウントサービスの[ダウンロード]→[My Kindle]→[端末の管理]からいつでも解除できます。
端末の同期設定(Whispersync)は初期状態でオンになっており、最後に読んだ本や最後に読んだ位置、ブックマーク・ハイライト・メモなどは自動で他の端末と同期されます。iPadで読んでいた続きを、外出先からモバイル端末で読むようなことも簡単に行えます。
Androidアプリのビューワ機能は、基本的に前回のレビュー時とあまり変わっていません。画面の明るさ(端末の自動設定をオフにするとアプリ独自で設定可能になる)、フォントのサイズ・行間・余白・文字色と背景色が変更できます。目次やブックマーク、全文検索、メモ・ハイライト・辞書・ウェブ検索などの機能もあります。Androidのインテント機能により、アカウントに紐付けしていないアプリにも読書進捗状況をシェアできます。ただ、Kindle Paperwhiteなど他の端末には搭載されている「本文を引用して共有」する機能は、Androidアプリには未搭載です。
iOSアプリはAndroidアプリより高機能で、フォントの種類の変更(明朝またはゴシック)と、ハイライトの色を複数から選択できたり、本文の一部を引用する形でTwitterやFacebookへ共有できます。
ハイライトやTwitter・Facebookへシェアしたメモの履歴はhttps://kindle.amazon.co.jp/で共有され、誰がどのようなコメントを付けたのか、どこにハイライトが多く付けられているのかを確認できます。フォロー/フォロワーというSNS的機能も備わっています。ただ、日本国内だけで販売されている本は、この機能が利用できないようです。
また、Kindle Paperwhite 2013年モデルのファームウェアバージョン5.4.2から「クラウドコレクション」機能が追加され、Kindle Paperwhite 2013年モデル、Kindle Fire HD 2013年モデル、 Kindle Fire HDX、Kindle for iPad/iPhoneアプリとはコレクションも同期されるようになりました。読み終わった本や、シリーズで続刊がたくさんある場合など、コレクション機能でライブラリを整理整頓した情報がクラウド上で同期されるので、以前より便利になりました。
「自分の本棚が自分で整理できる」機能は、他の多くの電子書店ではかなり前から実装されているので、ここに関してはようやくKindleが遅れを取り戻しつつあるという段階です。Androidアプリにコレクション機能がないことや、Kindle Fire HD 8.9以前の専用端末にはクラウドコレクションが未対応な状態は、早く解消してほしいところです。
評点:☆3.0
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