BAAN IV導入と展開

【国内記事】 2001.08.27

 合併後の新システムをERPパッケージで構築することを決めたマミヤ・オーピーは,さまざまなベンダーを比較検討した結果,1996年7月にバーンを正式に採用し,8月末にはプロジェクトをスタートさせた。SIは沖電気工業。

 導入プロジェクト開始に当たり,メンバーはERPのやり方に業務を合わせることを再確認した。ただし,入出力に時間がかかる処理については,バーン側に改善を求めるほか,帳票出力など取引先の要求するフォーマットが決まっているケースについては,独自に生成することになる。

 なお,パッケージと業務に大きなギャップがあるときは,パッケージがその業務に対応できる機能を追加するのを待ち,当面手作業で行うことも確認されたという。

 プロジェクト体制は,取締役6名で構成され,最終意思決定を行う推進委員会をはじめ,スケジュールを含めたプロジェクト全体を管理する小委員会,そしてシステム部門から2名の14名がメンバーとなり,そのうちの半数は専任で従事した。

 一方の沖電気からも同程度の人員を派遣してもらったが,全社導入を目指したプロジェクトとしては,かなりの小規模と言えるだろう。

 この体制で進められたプロジェクトは,1997年内に本社・電子機器部門で調達・生産・販売・物流の各システムが稼動。1998年に本社・スポーツ部門が利用する販売・物流,1999年にはスポーツ部門の生産拠点であるオリムピック和歌山で調達・生産システムが稼動した。

 さらに2000年8月に光学機器の生産拠点,マミヤ佐久間,マミヤ新発田の調達・生産システムへの展開も完了し,2000年12月に全社の製造・販売システムのカットオーバーで,マミヤ・オーピー全社において新システムが稼動したことになる。

 このプロジェクトは,表面的に見ると順調に進んだ。結局カスタマイズを必要最小限に抑えたため,推進委員会への諮問は1度も行われることがなかったという。

 なお,このプロジェクトでは,全社で一括稼動させるビッグバン手法を取らず,部門ごとにシステムを導入していった。この手法を取ると,社内に技術ノウハウを蓄積して経験ある人材に並行展開を任せられるほか,導入期間の短縮,そして稼動実績の実例を他の部門に事前に見せられるという効果がある。

 先に,「表面的に見ると」と書いた。ERPの導入は,ERPのやり方に業務を合わせることだ。今から振り返れば,マミヤ・オーピーは見事に業務変革を成し遂げたのだが,導入に当たってはさまざまな不満が噴出していた……

導入の際に注意したこと
  • 導入目的を明確化する
  • 企業トップの理解を得る
  • ERPの本質を理解する
  • 導入アプローチを理解し,遵守する
  • 予算とスケジュール管理を徹底する

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関連リンク

▼マミヤ・オーピー

▼バーンジャパン

[井津元由比古 ,ITmedia]



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