エンタープライズ:ニュース 2002/10/01 16:37:00 更新


「Teradataでビジネスの嵐に備えよう」−−年次ユーザー総会開幕

9月30日、Teradataユーザーグループの年次総会「PARTNERS 2002」カンファレンスが開幕した。同時多発テロ以降、多くのカンファレンスや展示会で閑古鳥が鳴いているのを目にしてきたが、会場となったラスベガスのMGMグランドホテルは、約3000人の顧客やパートナーらでごった返している。

 もう秋だというのに依然として日差しが強いネバダ州ラスベガスで9月30日、Teradataユーザーグループの年次総会「PARTNERS 2002」カンファレンスが開幕した。

 Teradataは、意思決定支援のためにデザインされたエンタープライズデータウェアハウス製品。コンピュータメーカーからテクノロジーソリューションプロバイダーへの移行を進めるNCRが、その柱として社運を賭けている事業だ。昨年後半に黒字化し、今年上半期は5500万ドルの利益を生み、NCR全体の業績にも大きく貢献し始めた。同時多発テロ以降、多くのカンファレンスや展示会で閑古鳥が鳴いているのを目にしてきたが、会場となったラスベガスのMGMグランドホテルは、約3000人の顧客やパートナーらでごった返している。

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MGMグランドのプールサイドでは前夜にウェルカムパーティーも行われた

 ボウルアリーナで行われるゼネラルセッションのほか、10月3日間の4日間、200を超えるブレークアウトセッションが予定されており、中でも導入企業によるユーザー事例を紹介するセッションが50にも及ぶ。ユーザーグループのPARTNERS運営委員会によって選ばれた50社から成功のポイントや課題などを聞き、ユーザー同士で知識やノウハウを共有するのが狙いだ。日本からも積水化学工業が選ばれ、さまざまあったデータマートを1つの大きなエンタープライズデータウェアハウスに統合した成功事例を紹介する。このほか、シアーズローバック、バンク・オブ・アメリカ、AT&Tワイヤレス、英ボーダーフォン、ブリティッシュ・エアウェイズ、フェデラルエクスプレス、インテルなど、著名な企業が名を連ねている。

 30日朝、オープニングのゼネラルセッションのトップに登場したのも、PARTNERS運営委員会の委員長を務めるアート・ディー・シルバ氏。彼は、ロイヤルバンク・オブ・カナダでITシステムを統括するユーザーの代表だ。同金融グループでは、顧客に関するすべての情報をワンストップで提供するデータウェアハウスを構築し、セグメントごとに合わせたサービスを提供し、顧客の心をつかんでいるという。

「利益率の低いセグメントにも、ニーズに合わせたサービスを提供している。利益率が低いのは、顧客ではなく、われわれのせいだという考え方を基本とし、1年で顧客満足度を50%高め、2100万ドル売り上げ増につなげた」とシルバ氏。

 今年のPARTNERSのテーマは、「Accelerating the future」(将来へのダッシュ)。シルバ氏は、「企業の情報は、3年から5年後にはペタバイト規模に膨れ上がる」とし、リアルタイムで情報を分析・予測し、迅速で正しい意思決定を支援する「アクティブデータウェアハウス」と並んで、ペタバイト級のスケーラビリティがITの基本要素になるとの見方を示した。

「天気予報はよく外れるが、Teradataがあれば嵐にも備えられる」とシルバ氏は話した。

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[浅井英二,ITmedia]