エンタープライズ:ニュース 2003/01/15 20:10:00 更新


「BrightStorでストレージの統合管理を」、CAがARCserveの新バージョンを発表

コンピュータ・アソシエイツは、NAS対応の強化などを図った、Windowsサーバ向けバックアップ/リカバリソフトの新バージョン、「BrightStor ARCserve Backup v9 for Windows」(BrightStor ArcServe Backup v9)を発表した

 コンピュータ・アソシエイツ(CA)は1月15日、Windowsサーバ向けバックアップ/リカバリソフトの新バージョン、「BrightStor ARCserve Backup v9 for Windows」(BrightStor ArcServe Backup v9)を発表した。

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BrightStor ArcServe Backup v9の管理画面。ジョブやエラーメッセージごとにログを抽出することも可能だ

 CAは2002年後半以降、エンタープライズマネージメントの「Unicenter」やセキュリティの「eTrust」と並ぶ戦略的ブランドとして、ストレージ製品群「BrightStor」を展開している。その中でもARCserveは、1994年の発売以来、国内でも多くのユーザーを獲得し、バックアップツール市場でほぼデファクトスタンダードの地位を得ている製品だ。

 前バージョンの「BrightStor ARCserve 2000」では、Advanced EditionとWorkgroup Editionの2種類が用意されていたが、新バージョンではこれを廃止し、製品構成を単純化した。これにより、「Serverless Backup Option」や「Storage Area Network Opition」といったさまざまなオプションを、エディションにとらわれることなく利用できるようになる。また前バージョンではSANへの対応が特徴となっていたが、BrightStor ARCserve Backup v9ではNDMPのサポートにより、NAS対応の強化が図られた。

 他にも、操作インタフェースやインストールプロセスを改善し、いっそう簡単に導入・運用できるようにしたほか、パフォーマンスのさらなる向上、バックアップ対応メディアの拡大などが実現されている。eTrust Antivirus技術の統合により、バックアップされたデータに対しウイルスチェックを行うことも可能だ。データのリカバリ作業によって、かえってウイルスに感染してしまうといった事態を防ぐことができる。

「BrightStorによって、統合的なストレージ管理を実現していく」(同社でBrightStorブランドユニット・オーナーを務める関信彦氏)というのがCAの青写真。このため、BrightStor ArcServe Backup v9と、より大規模なUNIX環境をターゲットとした「BrightStor Enterprise Backup」、それに2002年末にリリースされた「BrightStor Storage Resource Manager」を通じて、ストレージリソースの一元的な管理・監視を実現していく。これらは、2003年度中にリリース予定の「BrightStor Portal」によって、単一のコンソールに統合されていく計画だ。

 BrightStor ArcServe Backup v9の動作プラットフォームはWindows NT 4.0/2000/XP。つい先日名称が変わったばかりのWindows Server 2003にも対応する方針である。またアプリケーションの面では、オラクルの「Oracle9i Database Release 2」に対応。今後はさらに、「Real Application Clusters」に代表されるオラクルのソリューションをサポートしていく方針だ。

 BrightStor ArcServe Backup v9は、従来どおりのパッケージ販売に加え、昨日発表されたばかりの新ライセンス・プログラムの下でも販売される。価格は15万円からで、2月15日より出荷される予定だ。

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[高橋睦美,ITmedia]