エンタープライズ:インタビュー | 2003/09/18 00:36:00 更新 |
Interview:「生産性向上にはデスクトップアプリ以上のものが求められている」とMS Office総責任者レイクス氏 (2/2)
ZDNet 新Officeではデジタルノートテイキングという新しいカテゴリーも切り開きました。レイクスさんはOneNoteをかなり愛用しているそうですね。
レイクス氏 2002年の6月から毎日、OneNoteですべてのメモを取っています。全部のメモを参照したり、アクションアイテムをフォローしたり、また同僚と共有するために使っています。
しかし、自分に近い同僚の中には、OneNoteを使っている私に神経質になっている人もいるようですね。というのも、私が彼らのアクションアイテムをチェックできるので、ちゃんとフォローしているか私に確認されてしまうからです(笑)。
ともあれOneNoteは大好きです。OfficeのほかのどのアプリケーションよりもOneNoteをよく使っています。
ZDNet デジタルノートテイキングのコンセプトはどこから生まれたのでしょう。興味あります。
レイクス氏 私たちは、インフォメーションワークの領域とカスタマーの進歩のために、何が可能なのかを絶えず検討しています。将来を考えるに当たって、カスタマーがデジタルテクノロジーを使っていない間、何をやっているかを考えていたわけです。
今現在、何がアナログで処理されているのかを見て、このプロセスどうやってアナログからデジタルに持っていくか、新しい可能性を発展させられるか、これらを検討しています。25年前を振り返ってみてください。当時は大きな台帳と計算機などをつかって表計算をやっていたわけです。しかし、誰かがデジタルテクノロジーを使ってアナログな手順を解決できると思いついたわけです。
ZDNet 基調講演の中で、今後のセキュリティのキーワード「シールドテクノロジー」という言葉が出てきました。Longhornに搭載されるセキュリティ技術ということですか?
レイクス氏 Windowsを防御するための機能を強化したものです。ファイアウォール機能のようなもので、悪意あるプログラムがパソコンに進入するのを防止します。例えば、ブラスターなどへの感染を跳ね除けることができます。これはコンセプトですが、これを基にしてWindowsにおける将来の新機能を構築していきます。
私たちとしてはLonghorn以前にこのような先進技術を取り込んで行きたいと思っています。
ZDNet Officeのセキュリティという面ではどうでしょう? (最近脆弱性が報告された)
レイクス氏 Officeは幸いにして、Windowsが見舞われているような攻撃を今までは避けることができてきました。OSであるWindowsはかなりの拡張性を備えているのに対し、Officeの攻撃の対象となっているのはOutlookを経由したものだからです。
数年前、私たちはOutlookで予防策を取りました。電子メールを送っても、すぐにプログラムコードを作動させるようなものは送れないようにしました。ですから、Outlookの最新版はウイルスに対する防御策は取られているわけです。
ただOutlook Expressは状況が違います。また、そのほかの電子メールクライアントでも、Outlookで行われているような防御策はまだ取られていません。電子メールにはOutlookを使って、メール経由での感染を防ぐようお勧めします。
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[堀 哲也,ITmedia]