エンタープライズ:特集 2003/10/06 18:00:00 更新


特集:第1回 フレームワーク「Struts」の基礎を知る (5/8)

開発者は何をやればよいのか

 Strutsの処理の流れは、やや複雑だが、ここで開発者がやるべき事項をまとめておこう。Strutsを使うためには、開発者は、次のことをしなければならない。

1. 入力フォームを構成するWebページをJSPファイルとして用意する

 入力フォームを使うWebアプリケーションの場合には、入力フォームを構成するWebページをJSPファイルとして用意しておく。ここには、FORMタグではなく、Strutsで提供されるカスタムタグをFORMタグの代わりに使う。すると、ユーザーがSUBMITボタンを押した際にActionServletが呼び出されるよう設定されたFORMタグがクライアントに送信される仕組みだ。

One Point:
具体的には、Strutsのカスタムタグでは、Strutsで実行されるよう、URLのパスの後ろに「.do」が付いたaction属性が含まれるFORMタグが出力される。

2. ActionFormサブクラスを用意する

 入力フォームに入力されたデータを読み込むためにActionFormクラスから継承した何らかのサブクラスを用意する。ここには、「1.」で用意した入力フォーム内の入力フィールドと同名のメソッド(get入力フィールド名/set入力フィールド名)を用意しておく。

 また出力に何らかの情報を埋め込みたい場合には、別途、値を保持、設定を行う適当なメソッドを実装する。用意したメソッドは、後述する「4.」のJSPファイルでカスタムタグを使い参照できる。

3. Actionサブクラスを用意する

 Actionサブクラスを用意してユーザーがSUBMITボタンを押した際の処理や、リクエストを受け取った場合に行う処理をexecuteメソッドに実装しておく。

4. 出力用のJSPファイルを用意する

 クライアントに実行結果として出力するWebページをJSPファイルとして用意する。このページは、「3.」の処理実行後にActionServletから遷移し、JSPコンテナによって実行、そしてその結果がクライアントに戻される。

5. struts-config.xmlファイルを定義する

 「1.」〜「4.」それぞれの動作を関連付けたり、URLのパスとのマッピングを行うために、struts-config.xmlファイルを定義する。

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[大澤文孝,ITmedia]