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2004/02/12 17:20:00 更新


ライセンスキー適用で上位モデルへ移行、ウォッチガードの統合セキュリティアプライアンス

ウォッチガードは、ソフトウェアライセンスキーを使って上位モデルへ移行できる統合型セキュリティアプライアンス「Firebox X」シリーズを発表した。

 ウォッチガード・テクノロジーズ・ジャパンは2月12日、中小企業向け統合セキュリティアプライアンス「Firebox X」シリーズを発表した。ソフトウェアライセンスキーにより、同一のハードウェアのまま機能・性能、使用ポート数を拡張できるのが特徴。同製品は2月9日から出荷されている。

 Firebox Xは、同社が得意とする20〜500人規模の小規模オフィスから中規模企業をターゲットにしたアプライアンス製品。ファイアウォール、VPN、IDP、アプリケーションレイヤ・フィルタリング、スパムブロッキング、Webフィルタリング、ユーザー認証などの8機能を提供できる。

 WatchGardネットワークセキュリティ担当のマーク・スティーブンス上級副社長は、「セキュリティ機能は、インターネット、ファイアウォール、サーバ・デスクトップの3カ所に集まってきている。なかでもファイウォールについては、技術追加を望む声が増えている」と話す。多くのセキュリティ機器ベンダーが中小企業に向けて統合型アプライアンスを投入する流れにあるが、同社の強みは「97年からアプリケーションレイヤセキュリティを提供している優位性と実績」にあるという。

マーク・スティーブンス氏

第3四半期にはゲートウェイでのアンチウイルス機能も提供予定とも言うスティーブンス氏


 X500/700/1000/2500の4モデルがラインアップされているが、すべてのモデルが同一筐体を使用しており、ライセンスキーにより上位モデルの機能や性能を追加できる仕組みを採っている。筐体にはネットワークポートが6ポート搭載されているが、標準では3ポートが使用可能。これもライセンスキーを購入することで残り3ポートを使用可能にする。

 エントリーモデルとなるX500の性能は、ファイアウォールスループットが100Mbps、VPNスループットが20Mbps。モバイル・ユーザーVPNライセンス数が5個付く。X700以上のモデルのファイアウォールスループットはそれぞれ150、225、275Mbps、VPNスループットが75、40、100Mbpsとなっている。X700以上については、ブランチオフィスVPN、マルチボックス管理機能も提供される。

 また、年間契約のセキュリティサービスとして提供されるのは、セキュリティホール評価サービス、Webコンテンツフィルタリング、SPAMフィルタリング、デスクトップウイルス対策ライセンス、脅威アラート通知などのLiveSecurityサービスとなっている。

 「他ベンダーはポートを増やすためにハイエンドのハードを追加させる。すると不必要な機能も付いてくるため、価格はさらに高価になる。だが、Firebox Xはそうではない」(スティーブンス氏)

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[堀 哲也,ITmedia]

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