もうソフトウェアは要らない〜セールスフォースの強みとは?

『オンデマンドCRM(顧客管理)』、この言葉を聞いて連想するものは何だろうか。セールスフォース・ドットコムは、これを「顧客をキーにしたすべてのイベントを登録することで、必要に応じて次のアクションや経営判断に生かすためのツール」だと説明する。オンデマンドCRMではいま、何ができるのだろうか。

» 2006年02月13日 10時00分 公開
[ITmedia]
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 セールスフォースのオンデマンドCRM「Salesforce」は、マーケティングや営業、サポート部門などを対象に、CRMやSFA、BIなどを提供するオンデマンド型サービス。最も特徴的なのは、すべての操作がWebブラウザベースで行えるため、初期費用不要ですぐに始められる点だ。1ユーザーからでも導入可能で、翌日からでも利用できる。「日ごろから使い慣れたWebブラウザだけで利用でき、サーバなどのシステム投資が不要なため、敷居が低い。多くのユーザーが30日間無料のトライアル版の利用を始めており、その後小規模でまず利用を開始し、ユーザーを増やしていくケースが多い」(セールスフォース・ドットコム 執行役員 経営企画本部長 山本哲也氏)と説明する。

 すでに世界中で1万8700社、35万1000ユーザーに利用されている。日本では、ジョンソン・エンド・ジョンソンや野村総合研究所、日立ソフトウェアエンジニアリングなどがユーザーだ。セキュリティ面では、米国公認会計士協会によるセキュリティ監査基準「SAS70 Type II」の監査を完了しており、2005年4月に日本で全面施行された個人情報保護法にも対応しているという。

 サービスは、CRMアプリケーション「Salesforce」とオンデマンドプラットフォーム「AppExchange」、導入支援やトレーニングなどのサポートを行う「Successforce」の3つで構成される。Salesforceはさらに、Salesforceの中核機能であり顧客企業の営業活動を支援する「Salesforce SFA」、コンタクトセンターやサポート業務を支援する「Salesforce Service&Support」、キャンペーンや各種マーケティング活動を支援する「Salesforce Marketing」、各種データを多角的に分析可能な「Salesforce Analytics」など6種類の機能を備えている。

 Salesforceのユーザーは、Salesforceのデータベースに顧客に関連するほとんどの情報を入力して溜めていき、必要に応じてデータを取り出して活用する。このときにポイントとなるのが、カスタマイズ性だ。Salesforceではユーザーごとに項目の変更やタブの追加、データベースの変更など、さまざまなカスタマイズができる。

 このため、企業や個人ユーザーは自分のやり方に応じて、機能の取捨選択やインタフェースの変更が可能。長く利用することで、不必要な機能を削ったり、タブの位置を使いやすい位置に変更することで『自分仕様のSalesforce』を作り上げることができるのだ。「実際、ほとんどのユーザーがカスタマイズして利用している。カスタマイズできる範囲が広いので、ユーザーごとにまったく異なったインタフェースになっていることもある」(山本氏)という。

「商談」タブをクリックすると、商談の詳細な経緯などが表示される

 もちろん、設定によって、閲覧や操作などの権限管理が可能だ。特に、商談履歴や問い合わせ、クレーム、申請処理といった重要なデータは一切編集も削除もできない仕組みになっている。山本氏は、「不正防止や情報漏えい対策に加えて、経営の透明性を高めるため、このような履歴管理機能は重要だ。商談や取引のやり取りなどの重要データの履歴を残すことで、経営判断のスピードを高めることができる」と説明する。

「ダッシュボード」機能を用いてレポートを表示したところ。閲覧者の権限によって、数十種類のレポートを表示できる

 CRMやSFAといったセールスフォースの中核機能以外の利用方法が、多く存在する点も見逃せない。セールスフォース自身、人事管理や稟議書申請、イベント管理や人事採用・管理など、幅広い分野でSalesforceを利用しているという。セールスフォースは、2006年1月に新プラットフォーム「AppExchange」を開始。AppExchangeでは、パートナー企業などセールスフォース以外の企業が開発したSalesforce向けのアプリケーションなどを、無料/有料で提供することができる。今後、これらのアプリケーションを取り入れることで、さらにSalesforceの利用範囲の幅を広げることができるだろう。

イベント管理画面。Webサイトのフォームから入力された来場者の情報は直接Salesforceのデータベースに取り込まれ、レポートやアフターサポートなどに応用できるようになっている

 山本氏は、Salesforceの訴求ポイントを「会社の片隅に眠ってしまっているデータを掘り起こし、いろいろな切り口で取り出せる点にもある」と説明する。実際、「2〜3年前に問い合わせがあって何回かメールのやりとりをした場合、経過がすべて記録されているので検討し始めたタイミングが分かる。1度やりとりが途絶えた場合でも、過去の記録が残っているので、時間を置いた再アタックなどにも利用できる」といった使い方がされているという。

 これらのポイントを合わせて考えると、「営業のナレッジを共有したい」「顧客情報を有効活用したい」「外出先からでも簡単にアクセスしたい」といった業務上の悩みがある企業にSalesforceは最適だろう。これらの悩みが1つでも当てはまるなら、『1IDで翌日から始められる』というオンデマンドのメリットを生かし、まずは30日間の無料トライアルを気軽に試してみてはどうだろうか。

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提供:株式会社セールスフォース・ドットコム
制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2006年2月27日