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» 2006年03月17日 15時00分 公開

協業がユーザーにもたらす新たな価値とは ――:正反対のアプローチの両社が協業するからこそ最適な運用プロセスを作っていけるのです。

デル株式会社とNRIデータサービス株式会社は、ITシステム運用管理に関して幅広い範囲の協業を進めている。例えば、デルの「OpenManage」とNRIデータサービスの「eXsenju」とがシームレスに連携し、ハードウェアのレイヤーから業務アプリケーションのレイヤーまでシングルコンソールでの管理が実現するという。また、システム導入から運用までをワンストップで支援できる体制も整えられつつある。両社の協業によるシナジー効果は、ユーザーに対し具体的にどのようなメリットをもたらすのか。協業を推進する3人が語る。

[ITmedia]
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お問合せ先

デル株式会社
Tel:044-556-6050

NRIデータサービス株式会社
千手インフォメーションセンター
Tel:0120-736-580
senjuinfo@nri.co.jp

左から NRIデータサービス株式会社 千手サービス事業部 シニアマネージャー和田秀樹 氏/デル株式会社 エンタープライズ マーケティング本部 アライアンス マネージャー 松原裕典 氏/デル株式会社 リレーションシップ マーケティング本部 ブランドマネージャー 桐原憲昭 氏 

“ハードウェアのデル”と“運用のNRIデータサービス”

——まず、協業の背景となる両社の強みについて、ご説明をお願いします。

松原 デルは現在、エンタープライズ分野に注力しています。主力製品であるIAサーバ「PowerEdge」とストレージ「Dell|EMC」に加え、ソリューションの提供を進めています。そのポリシーは、「スケーラブルエンタープライズ」です。標準アーキテクチャでリーズナブルな製品を提供し、ソフトウェアなどに関しては各分野の強力なパートナーとのアライアンスで実現、そして「デル・プロフェッショナル・サービス」(DPS)で顧客課題を解決するためIT導入を支援する、という3つの柱を中心に展開しています。

桐原 なお、当社は2009年にデスクトップPC以外の売上高を全体の65%にするという目標を掲げ、エンタープライズ事業の強化と共に、エンタープライズの売上高も順調に伸ばしています。

和田 NRIデータサービスは、運用フェーズを中心としたアウトソーシングサービスを提供しています。われわれ千手サービス事業部としては、30年来の運用ノウハウをもとにして、運用管理ツール「eXsenju」を中心としたシステムの可視化や運用の自動化を実現するソリューション「千手ファミリー」をご提供しています。単なるパッケージソフトではなく、運用コスト削減などといった観点から、様々なテーマに沿って製品へ落とし込み、そのパッケージを通じて運用ノウハウを提供するという考えです。この思想は、ずっと変わらず続けてきました。

ITライフサイクル全体の運用支援をワンストップで提供する

——今回の協業のメリットについては?

松原 いろいろな調査で報告されているように、IT運用コストはIT投資全体の約7割と、非常に大きな比重を占めています。そこでデルも、ハードウェアプラットフォームを効率よく管理するためのシステム管理製品「OpenManage」を提供しています。一方、NRIデータサービスさんの取り組みとしては、ビジネスのロジックとITサービスを結びつけ、業務プロセスの自動化や運用管理基盤となるフレームワークをツールによってインフラに落とし込み、システムの効率的な管理を実現しています。これらを合わせ、ITライフサイクル全体の運用支援を提供できるようにする、というのが大きな目的です。

桐原 実際、多くのお客様が、ハードウェアから業務アプリケーションのレイヤーまでの運用を統合することで運用業務の改善を図りたいと、考えていらっしゃいます。

松原 しかし、ハードウェアの管理はハードウェアベンダーが提供する管理ツール、その上位のシステム管理は運用管理ツールベンダーの製品をそれぞれ用いていることが多く、運用が一元化されていないのが現状です。千手とOpenManageが連携することで、両方を一括して管理できるようになります。

和田 デルさんは標準化、コモディティ化の技術で市場から高い評価を得ていますよね。マイクロソフトやオラクル、SAPなどとの提携を推進してきたことで基幹システムへの関わりが強まり、実績も増えてきています。一方、NRIデータサービスは運用ノウハウに自信があります。単なる製品の連携でなく、相乗効果が期待できると私は思うのです。

——他のベンダーに対する優位性としては?

松原 他の大手サーバベンダーは運用管理ツールも自社開発の製品が多く、いわばロックイン型のアプローチです。それに対し、われわれは必要な運用タスクを確実に実現するために、必要なソリューションを提供するという、ビルディングブロックで構成し、IT運用を最適化することに注力しています。

桐原 部分最適を実現する様々なモジュールを集めて全体最適へ、というスタンスですね。デルはハードウェアからネットワークあたりまでのレイヤーで、ITシステムの部分最適化を行っています。そして千手はOSから業務アプリケーションまでを網羅しており、両者が連携することで全体最適化できるようになります。

和田 これは非常に良い組み合わせだと思います。管理はシングルコンソールでできるようになり、お客様のIT運用負担は大きく軽減できます。千手の幅広い対応範囲に加え、当社が独立系ベンダーでマルチプラットフォームに対応しているという点も、パートナーに選んでいただいたポイントだと思いますね。

——この協業の成果は、どのような形で顧客に提供されるのでしょう?

和田 デルさんは、お客様の要求に対して、ハードウェアから運用までの一貫したソリューションをワンストップで提供できるようになります。

松原 単なるツールの連携に留まらず、運用課題、サービスレベル要求に合わせて適切な運用環境を提供できるよう、ベストプラクティスを作り込んでいます。このメリットは、NRIデータサービスさんのノウハウあってこそと言えるでしょうね。

「お客様のために役立つことを推進」協業範囲は今後もさらに拡大

——IT運用というのは、今や様々な分野に広がってきていますが、この協業が対応する分野も広がっていくのでしょうか?

松原 例えば、日本版SOX法の対応でもコラボレーションを進めていきます。これから多くの企業が対応を迫られるはずですが、NRIデータサービスさんは日本版SOX法対応のフレームワークを構築しつつありますので、そこでも協業したいと考えています。

和田 日本版SOX法への対応は、今後の大きなミッションですよね。すでにNRIグループでは米国SOX法に対応の経験がありますので、そのノウハウも盛り込みつつ、日本版SOX法対応の運用を確実にしていくためのソリューションを、デルさんと一緒に構築していきます。

——両社のアライアンスから、今後さらに新たなサービスが期待できそうですね。

桐原 デルはハードウェアやネットワークインフラの側からボトムアップ、NRIデータサービスさんは業務プロセスからのトップダウン。この正反対のアプローチを持つ両社が連携するからこそ、ユーザーが求めるサービスレベルをより低いコストで運用できるよう、最適なプロセスを作っていけるのだと思います。今後も、協業の幅を広げていきたいですね。

和田 当社は、2006年4月に株式会社野村総合研究所(NRI)と合併します。IT戦略や企画、システム構築などを手掛けるNRIとの合併により、ITライフサイクルをトータルにサポートできるようになります。お客様のテーマに合わせた市場を作り、その市場のリーダ的存在となり、お客様のために役立つことを、今後もどんどん推進していくつもりです。デルさんもそうでしょう。

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