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» 2006年12月18日 00時00分 公開

古いプラットフォームを使い続ける不安を解消します――VB6から.NETへの移行を支援する「CoolCat」サービス

Visual Basicで構築されたシステムは、将来に不安がある。ほかのプラットフォームに移行しようにも、多大な工数が想定されるなどの課題が残る。そうした課題を解決すべく、滋賀富士通ソフトウェアは「CoolCat」というサービスを通じて、VBから.NET環境への移行を支援している。

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 Visual Basic(VB)はクライアント/サーバ型業務アプリケーションの開発基盤としてVB 4.0や5.0、そしてVB 6.0と長い間、広範に使われてきた。それゆえに、過去にVBで構築されたシステムの老朽化に悩む企業も少なくない。

 特に深刻なのはハードウェアだろう。VB4〜6で構築されたシステムにはWindows NT 4.0をプラットフォームとしたものも多いが、そのハードウェア基盤の多くは保守期間も終了しており、故障時の対応に不安がある。また、より高い性能が必要になったとしても、拡張はできない。サーバの耐用年数が過ぎたまま使い続けていれば、何かトラブルが起こったときの保証はない。業務が停止してしまう可能性もある。

 このような状態で、旧VB資産をそのまま使い続けることは、今となっては大きなリスクになってきていると言える。

photo 株式会社滋賀富士通ソフトウェア システム統括部長代理
マネージングコンサルタント(業務改革) 佐藤保幸氏

 「こうした不安を抱えながら、過去の資産をずっと使い続けたいと考えるような経営者は少数派でしょう。『このままでいいのか』という意識は、皆さんお持ちだと思います」と語るのは、株式会社滋賀富士通ソフトウェア システム統括部長代理 マネージングコンサルタント(業務改革)の佐藤保幸氏。

 滋賀富士通ソフトウェアは滋賀銀行と富士通の合弁で設立されたシステムインテグレーターだ。金融系企業や地元滋賀県の企業へインテグレーションサービスを提供しているほか、自社で開発したパッケージソフトを全国に向けて販売している。

 そして同社では2005年度の下期より、従来のVBアプリケーション資産をVisual Studio(VS) 2003やVS 2005の.NET環境に移行するサービス「CoolCat」を開始した。CoolCatにまつわる滋賀富士通ソフトウェアの取り組みを紹介しつつ、VBアプリケーション資産の効果的な移行プランを検討していこう。


『旧VB開発環境継続』では将来性が不安

 VB4〜6などの古いプラットフォームから新しいプラットフォームに切り替える際には、大きく分けて3つの方法が考えられる。

 まず、新しいハードウェアおよびOSプラットフォーム上で、これまで通りのVBを使い続ける方法がある。移行のための開発作業を最小限に抑えられるのは非常に大きなメリットだ。また、VB6のランタイムはWindows Vistaでも継続して提供されるので、動作環境は将来的にも問題ないと言えるだろう。最も手っ取り早い解決策に思える。

 だが、旧VBアプリケーションのメンテナンス性はどうだろうか。例えばVB6でさえ8年以上も前の製品であるため、もはやサポートされない可能性が高い。となると、今後のシステム保守に支障が出る危険がある。将来に不安要素を残すのは得策とは言えまい。また、こうしたカスタムアプリケーションがOSのAPI呼び出しを行っている場合、旧OSと新しいOSではそのAPIの仕様や挙動が異なる可能性もあるため、期待した動作をしないことも考えられる。これも業務に差し支える重要な問題だ。

 これに対し、思い切って完全にアーキテクチャを一新してWeb化するという方法もある。完全に新規開発となってしまうが、アプリケーションによっては適切な選択肢となり得る。クライアント/サーバ型アプリケーションではクライアントの管理が大変だったが、Webアプリケーションならその必要はなくなり、クライアント環境の自由度も高まるなどのメリットがある。

 ただし、Webアプリケーションに移行した場合、これまでクライアント/サーバ型で馴染んできたユーザーにとって、操作性の面で大きな不満が生じることも多い。業務変革に伴うシステム刷新などで、新たなシステム要件がWeb化に適した内容であればマッチする可能性も高いが、システム要件がそのままで基盤を入れ替えるような移行には適さないだろう。

『.NETへの移行』は困難か?

 そして第3の方法は、.NET環境への移行である。エンドユーザーの生産性が高いクライアント/サーバ型のままで、かつVS 2005といった開発環境の将来にわたるサポートも期待できる。

 しかし、この移行方法には若干の問題があって、これまでは限られたケースでしか適用されてこなかった。.NET環境では、プログラミング手法がVB6までの手続き型からオブジェクト指向へと切り替わっているため、その移行が大きなネックとなっているのだ。

 「マイクロソフトからは標準アップグレードウィザードが提供されているものの、過去のあらゆるVBアプリケーション資産に対応できておらず、ほとんどの場合は変換しきれなかったソースに手を加える必要があります。この作業のおかげで、新規開発と同じくらいの手間、期間、コストがかかってしまうのです。人間が介在すればケアレスミスなどのリスクも高まりますから、それを避けるためのテストなどにもコストが掛かってしまいます」(佐藤氏)

 「何メガステップという大規模なアプリケーションでは、移行作業全体に半年や1年という期間が必要になります。そうすると、既存のVBアプリを保守しつつ新規開発を行う形になる。しかし標準アップグレードウィザードは一度変換したらそれっきり。以降は両方のソースを保守していかねばならないという負担に苦しむことになってしまいます」(佐藤氏)

自社パッケージソフトの移行が大きなヒントに

 滋賀富士通ソフトウェアのパッケージソフトの1つに、金融機関向けの人事給与情報システム「HITKOT」という商品がある。このHITKOTのプラットフォームは、時代につれて変遷してきた。最初はオフコンであったが、後にVBによるクライアント/サーバ型となり、そして最新の.NET環境に対応した。ただし、バージョンアップに伴って過去の基盤を置き去りにしたりはしないという。

photo 株式会社滋賀富士通ソフトウェア システム統括部 HRソリューション部長 シニアコンサルタント(業務改革) 福谷明吉氏

 滋賀富士通ソフトウェア システム統括部 HRソリューション部長 シニアコンサルタント(業務改革)の福谷明吉氏は、「使い続けるお客様がいる限り、業務がそこで動いているのですから、我々もサポートを続けるというポリシーでやっております。ですから、オフコン以来4世代のサポートをしつつ、新たなプラットフォームでも開発を続けていくという形です」と説明している。

 HITKOTのプラットフォームとしては、VB6の次にJavaを利用してWebアプリケーション化するという選択肢も検討したが、結果的には操作性や速度の問題から見送ることにしたという。

 「レスポンスが遅いという問題もありますが、やはり細かな操作性の部分で、Webアプリケーションでは使いづらい。そこで、マイクロソフトから.NET化のコンサルティングを受け、標準アップグレードウィザードを用いてマイグレーションを行いました。いくつもの苦労がありましたが、JavaでWeb化するより楽だったと思います。現在ではWebアプリケーション化も完了しており、.NETへの移行は成功だったといえます」(佐藤氏)

 このHITKOTの移行ノウハウが元になってサービス化されたのが、CoolCatというわけだ。

ノウハウで「成長する」独自ツールが短時間のソースコード変換をサポート

 「マイグレーションというのは、経営者から見れば載せ替えるだけであっても、エンジニアにとっては容易ならざる作業です。ですから、新規開発と同じくらいの手間や期間、そしてコストがかかってしまうという固定概念がありました。それを崩すのがCoolCatだと考えています」と佐藤氏は言う。

 さまざまな工夫を凝らして、既存のVBソースコードに対応した「成長できる」独自ツールを作り上げたという。さらに同社のエンジニアが、ツールで対応しきれない部分をフォローするというサービス内容だ。

 「CoolCatサービスを利用することで、コーディングの期間を大幅に短縮できます。CoolCatでは、標準アップグレードウィザードを使う場合の30%の期間でコード移行作業を終えることを目標としています」(佐藤氏)

 既存のVBアプリケーション資産を最大限に活用できるだけではない。移行期間中に旧アプリケーションの保守を行っても、それが.NET版にも反映されるようになっている。大規模システムの移行作業では長い期間が必要となるが、その間もシステムの保守を容易に行えるのだ。

将来性が期待できる上手なマイグレーションを

 CoolCatのサービスは、VS 2003でスタートし、今ではVS 2005にも対応している。すでに、いくつかのシステムでVB4〜6から.NETへの移行プロジェクトに採用され、実績を上げている。引き合いも多く、大規模システム移行プロジェクトの商談も進められているという。

photo CoolCatによるVB.NETへの移行方法

 CoolCatが注目されている事実から分かるのは、VBから.NETへのスムースな移行を求めるユーザーは少なくないということだ。それは、クライアント/サーバ型の使い勝手だけでなく、.NETの将来性を期待してのことだろう。

 VB4〜6の既存資産を有している企業は今も数多い。だが、それをそのまま使い続けることにはハードウェアの面からも、そしてソフトウェアの面からも大きなリスクが付きまとう。こうした点を理解し、.NETへのマイグレーションを早期に進めることこそ、企業の成長や競争力の向上に必要な判断なのではないだろうか。

photo マイクロソフト株式会社
デベロッパー&プラットフォーム
統括本部 デベロッパービジネス本部 デベロッパー製品部 シニアプロダクトマネージャ 鈴木祐巳氏

 マイクロソフト株式会社 デベロッパー&プラットフォーム統括本部 デベロッパービジネス本部 デベロッパー製品部 シニアプロダクトマネージャの鈴木祐巳氏は、「Windows Vistaでは.NET Framework 3.0が搭載されていることからもおわかりいただけるとおり、.NET Frameworkをベースとしたアプリケーション開発スタイルは将来的にも有望です。」と語る。

 一方、滋賀富士通ソフトウェアでは、CoolCatのサービスを提供するためのパートナーを求めている。

 「我々は、CoolCatを通じて、VBユーザーに対して.NETの文化を広めていきたいと考えているのです」と福谷氏は言う。

 「そのためには、我々だけでなく、より多くのパートナーが取り組んでいくことが重要です。CoolCatのサービスには、ユーザーと対話し、問題を解決していくことが欠かせません。ぜひ、この.NETの輪を広げていきたいですね」(佐藤氏)

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