サーバのボリュームゾーンに「Energy Smart(省電力構成)」を投入省電力化をさらに推進するデル

エントリーサーバとミッドレンジサーバの分野でワット性能比の優れたサーバの開発に注力するデル。今度は、2ソケットタイプのラックサーバというボリュームゾーンに「Energy Smart(省電力構成)」と名付けた省電力構成の新モデルを投入してきた。

» 2007年04月16日 10時00分 公開
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「ITインフラストラクチャーの標準化」
サーバルームに焦点を当て、いろいろなサーバがばらばらと導入されて混在する「カオス」(混沌)に目を向け、その課題をどのように乗り越えていけばいいのか、について議論を進めていきます。


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省電力化を実現するDELL Energy Smart Servers


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デルがサーバの省電力化に注力する理由

 現在の企業システムは、コンプライアンスへの対応、増大化する運用管理コストの削減などを目的として、業務単位で構築されてきたシステムを一元化するサーバ統合の動きが盛んになっている。また、仮想サーバ環境に散在する部門サーバを統合するようなシステム構築も活発化している。

 こうしたソリューションが登場したのは、ひとえにサーバが高性能化したおかげである。サーバの稼働率を向上させたり、運用コストを削減したりするために、従来運用していた複数台のサーバを1台に統合したとしても、サービスレベルを落とすことなく移行できる。プロセッサのマルチコア化、ハードウェア仮想化機能のサポートによって、仮想化環境でもパフォーマンスを維持できる。それほど、サーバは高性能化した。

 ところが、サーバの高性能化は、想定外の問題をもたらすことにもなった。サーバの高性能化に伴って電力消費量が増え続け、サーバルームの電源容量のキャパシティを超えようとしているのだ。サーバルームの電源容量は、容易に変更できるものではない。特に貸しビルでは、電源容量はあらかじめ決められていることが多い上、電源増強工事が可能だとしても、かなりの投資が必要になる。つまり、サーバルームの設備は固定されているわけだ。

 こうした問題に直面したとき、唯一の解決策となるのが、サーバ自体の消費電力を抑えることである。これこそが、デルがサーバの省電力化に注力する理由なのだ。

 「直販ベンダーのデルには、お客様の声が直接届きます。その中で、サーバの消費電力や発熱量をもっと抑えて欲しいというのは、毎日のようにいただく要望です。しかし、サーバルームの電源容量を拡張したり、新たな熱対策を講じたりすることは難しいのが現状です。そこで、サーバルーム全体を見直すのではなく、サーバ1台から手軽に省電力化を進められないかという点から、デルはサーバの省電力化に取り組みました」(デル株式会社エンタープライズマーケティング本部サーバ担当マネージャ、寺田和人氏)

最も効果的なボリュームゾーン向けに用意

 新たに投入した「Energy Smart(省電力構成)サーバ」は、2ソケットタイプの1U/2Uラックサーバ「PowerEdge 1950/2950」のラインアップに追加された省電力構成モデル。ボリュームゾーンの2ソケットサーバではインテルの低電圧プロセッサを採用した。

 しかも、プロセッサだけでなくメモリモジュール、ハードディスク、冷却ファン、電源ユニットなど、サーバの主要構成要素にはすべて低消費電力タイプのパーツを採用。例えば、ハードディスクには、フォームファクタが小さく消費電力が少ない2.5インチSASドライブのみを設定。冷却ファンには、システムの発熱量に応じてファンの回転速度を調節できるものを採用している。さらに、BIOS設定はデフォルトでパワーマネジメント機能や低消費電力モードが有効になっている。

デル株式会社 エンタープライズマーケティング本部 サーバ担当マネージャ 寺田和人氏

 「サーバの消費電力を削減しようとして、パフォーマンスが低下したのでは意味がありません。必要なパフォーマンスは確保された上で、消費電力を削減することが非常に重要です。Energy Smart(省電力構成)サーバでは、プロセッサ以外のパーツについても見直し、サーバ全体で消費電力の低下を目指しています。電力消費が少ないパーツや、アイドル時にスピードを調節できるパーツを組み合わせることで最大限の効果するように気を配って設計したのが、Energy Smart(省電力構成)サーバです」(寺田氏)

 消費電力を削減する各種パーツを採用して出来上がったEnergy Smart(省電力構成)サーバだが、デルはすべてに業界標準のパーツを採用している。それぞれのパーツが独自のアーキテクチャであれば、パーツの入手は困難になるし、製造コストも割高になる。それを避けるためにも、市場に広く出回っている業界標準のパーツでなければならない。これが、デルの一番のこだわりだ。

 Energy Smartサーバを2ソケットタイプの1U/2Uラックサーバというボリュームゾーン向けに用意したのにも理由がある。

 「このクラスのサーバでは、CPU性能が求められるデータベースサーバ、アプリケーションサーバ等として複数台重ねて利用されることが多くなります。お客様に最も多く利用されているサーバなので、消費電力を下げるというメリットが一番表れると考え、省電力構成のモデルを用意しています」(寺田氏)

ワット性能比は最大約25%も向上

 デルによると、Energy Smart(省電力構成)サーバは、標準構成モデルに比較して最大約25%もワット性能比が向上するという。約25%という数字は、デルがベンチマークテストを行ったときのトップスピードだ。実利用においては、サーバを運用したときの負荷によってワット性能比も変わってくると予想されるが、それでも消費電力が削減できるのは間違いない。

標準構成とEnergy Smart構成のP/Wを比較

 Energy Smart(省電力構成)サーバと標準モデルの消費電力の違いは、デルのWebで「Dell Datacenter Capacity Planner」を利用して確認できる。これは、ラックに搭載したサーバの消費電力や温度などが一目でわかる評価ツールだ。

(※「Dell Datacenter Capacity Planner」で表示される消費電力は参考値。実際のサーバの消費電力はサーバの負荷や動作環境等によって変動する)

 気になる標準構成モデルとの価格差だが、ほぼ同様のスペックで比較してみると、Energy Smart(省電力構成)サーバのほうが若干割高になる。しかしこれは、消費電力量を考慮すれば、電気代の差ですぐに回収できてしまう価格差と言えるだろう。ちなみに、Energy Smart(省電力構成)サーバと標準構成モデルとの見た目の違いは、まったくない。本体ケースはもちろん、各種コネクタの位置も同一だ。

 なお、デルでは、サーバ1台から消費電力を削減しようというEnergy Smart(省電力構成)サーバのアプローチとは別に、サーバルーム全体の再構築する「データセンター・インフラストラクチャ・アセスメント(DCIA)サービス&ファシリティ構築サービス」も提供している。サーバ1台からサーバルーム全体まで柔軟に対応できるのも、デルならではの特徴と言えるだろう。

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Dell EnergySmart サーバで実現する省電力データセンターの構築
【省電力・低発熱は、サーバ管理者が考慮すべき必須のスペックとなった。】
これまで、パフォーマンスの要求に応えるため、今まではサーバ1台あたりの性能を向上させたり、サーバの台数を増やすことが解決策であった。しかしサーバが 1台増えるごと、またはクロック周波数を増やすほど、その運用に要する電力も増大する。さらに、機器から発生する熱は増え、機器の冷却のためにさらなる電力が必要になる。しかし、一般的なサーバルームの電力・設備を増強するのは現実的ではない。こうした問題にデルがどのように取り組んでいるのか、EnergySmartサーバを始めとした製品・ソリューションを詳しく紹介する。

【翻訳資料】デルが提案する「データセンターの電力・冷却に対する包括的なソリューション」
サーバ高密度化の進展によって、スタンドアロン・サーバからラックマウント・サーバ、ブレード・サーバへと移行が進み、システムはより狭いスペースでの構築が可能となった。しかし、そのためデータセンターやサーバルームが消費する電力は大幅に増加し、IT 担当者や経営者を悩ませる「電気料金」問題が登場。IDC の統計によると、2000 年には平均 1キロワットしかなかったラック 1本あたりの消費電力は、2006年には平均 6.8キロワットにまで跳ね上がり、同様にサーバの冷却のために必要な電力も著しく増えている。
こうした問題にデルとしてどのように取り組んでいるかを詳しく紹介する

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提供:デル株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2007年5月16日