商品購入によってマイルがたまるJALのショッピングサイト「JALショッピング」を運営するJALUXは、サイトのウェブ解析をするためにオムニチュアの「SiteCatalyst®」を導入した。
商品購入によってマイルがたまるJALのショッピングサイト「JALショッピング」を運営するJALUXは、サイトのウェブ解析をするためにオムニチュアの「SiteCatalyst」を導入した。
SiteCatalystは、米国を始め国内でも多くの著名サイトが利用しているなどそのシェアを伸ばしているウェブ解析ツールだ。ASPのサービス提供形態のため、常に最新の機能が手に入り、2007年にはケータイサイトにも対応した強化をするなど常に進化を続けている。
そしてウェブサイトが企業戦略に深くかかわることが増えている昨今、経営とITを考える上で欠かせないツールの1つとして、ウェブ解析ツールが必要となっていることを忘れてはならない。
SiteCatalystを採用したJALUX。その導入経緯と効果について、同社、高濱秀氏と齋藤玲子氏に次の3つの導入ポイントについて聞いた。
―― JALUXの運営する「JALショッピング」サイトにとって、ウェブ解析のあるべき姿、そして「キャンペーン結果やサイト更新のタイミングが分かること」を重視している理由を聞かせてください。
JALUX JALショッピングでは、「マイルキャンペーン」と呼ばれるイベントをよく行っています。このキャンペーンは、期間を決めて、その間に買い物をされた方にマイルが通常の2倍〜3倍取得できる、というものです。販売促進キャンペーンとして行っています。
このイベントの目的は、その時期に売れた全商品がキャンペーン効果であるのかどうかを特定し、販売促進効果を判断することにあります。このため、「先週の『ダブルマイルキャンペーン』では、これだけの売上げ結果に結びついた」といったことをはっきりさせるのです。また、マイルキャンペーン以外のキャンペーンや広告についても同様の効果を見ています。
例えば、トップページに配置する「○○特集」などのバナー別のアクセス数が分かることも必要です。それが分かれば、飽きられてアクセスが落ちてきた特集を新しい特集にすぐに更新できるからです。
―― JALショッピングにとってのウェブ解析のあるべき姿の2番目、「サイト訪問者の行動分析ができること」とはどのようなことを指されているのでしょうか。
JALUX 買い物かごまできたのにそこでやめてしまった訪問者の数、いわゆる「離脱率」が分かることが大きなところです。可能であれば、なぜそこで買い物をやめたのか?原因の分析を行うことができれば理想です。
―― JALショッピングにとってのウェブ解析のあるべき姿の3番目、「維持管理に手間がかからないこと」と挙げている理由を教えてください。
JALUX これまで使っていたパケットキャプチャー型の製品Aは、新しいページができるたびに、いちいち面倒な設定をしなければ解析できませんでした。しかし人間ですから忘れることもあります。いちど設定を忘れて新しいページのスタートの反応が解析できなかったことがありました。このような事態を回避するためにも、新たなページを追加した場合にでも解析候補として加えられることができるのが理想です。
―― 製品AからSiteCatalystに変えたきっかけは何だったのでしょうか。
JALUX 2003年から使っていたショッピングサイトも4年が経ち、システムの老朽化が進んできました。解析システムもアクセスログで一杯になってしまっており、途中でセッションタイムアウトしたり、ダウンロードしているうちに異常終了したりするなど、ログが取れないことが頻繁に起きるようになりました。ログも満足に取れない状態では、ウェブ解析の活用どころではありません。この際システムを入れ替えすると同時に、ウェブ解析ももっと使いやすいものへと考え、それが動機付けとなったのです。
―― SiteCatalystを選んだ経緯を教えてください。
JALUX 今回の選定には、JALショッピングのメンバー全員で、ショッピングサイトに最適なウェブ解析にはどのよう要望があるかを協議しました。10製品ほどを比較検討し、最終的に2製品が残りました。製品BとSiteCatalystです。このうち、SiteCatalystのほうが相対的にJALUXの求める条件を満たしていると全員の意見が一致したこと、ECサイトにおける導入実績が豊富であること、そして販売代理店のマクニカのサポートが充実していることから導入を決定しました。2007年4月のことです。
―― SiteCatalystを使ってから、10カ月以上が経ちました。これまでのところでの評価をお聞かせいただければと思います。
JALUX 冒頭で述べたように、SiteCatalystにはリアルタイムで在庫調整に役立つ情報が得られるというメリットがあります。例として、JALショッピングで取り扱っている「ワンツーフィニッシュ ハンガーケース」という商品がTV番組でとりあげられました。その日のウェブサイトへのアクセスの急増を放映後すぐにSiteCatalystで確認することができたため、突発的な需要に対して効果的な在庫調整を行い、予期できなかったビジネスチャンスを最大限に生かすことができました。ほかに特筆できることとしては、解析レポートの完成度が高いため、そのまま社内の報告書として提出できることが挙げられます。
以前使っていた製品Aは、解析結果レポートをそのまま見せられる状態とは言えず、ページ名を付与したりグラフ化したりと加工の必要がありました。報告書を作るためにかなりの時間を要していたのです。SiteCatalystにしてからはカラフルで分かりやすく情報が整理されており、あらかじめ視覚的にグラフ化されたレポートを表示してくれるため報告書作成の手間が大幅に減ったのです。この時間をほかの仕事に使うことができます。
報告書を受け取る上層部の評判も上々であり、「とても分かりやすい。ウェブ解析も進化したね」という評価をもらいました。
―― JALUXでは、SiteCatalystのサポートをマクニカから受けています。サポートを受けられている感想をお聞かせください。
JALUX SiteCatalystはとても高機能であるため、日常的に使う本当に必要な情報を容易に得るためにはそれなりのカスタマイズが必要です。そのために、マクニカからのサポートを受けています。全体的に良いサポートだと感じています。「良い」の意味は、「親切であること」、そして「技術に詳しいこと」です。マクニカはこちらのどんな質問にも親切丁寧に答えてくれます。
ケータイサイトのウェブ解析といえば、キャリアごとに通信手段が異なり、httpsのセキュア通信では第三者サーバに対するファイルリクエストを許可しないなどの事情があり、従来までは詳細な解析が困難な対象となっていた。そうとはいえ、PC向けサイトに続いてケータイサイトを開設している企業は多く、オンラインビジネスの展開における戦略的なチャネルになっており、そのウェブ解析のニーズは急激に高まっている。JALUXでは、ケータイの海外利用普及を背景に、2007月12月からは「海外お助けナビ」と呼ばれる海外情報に特化した旅情報コンテンツを提供するケータイサイトを開設した。
Omnitureもまた、このようなケータイサイトのウェブ解析ニーズに応えるため、2007年10月に「Omniture SiteCatalyst Mobile」のリリースを発表している。SiteCatalyst Mobileは前述のケータイサイトのウェブ解析における問題を解決し、手軽な導入とこれまでのPC向けサイトのSiteCatalystで培ったグラフィカルで分かりやすい解析画面を実現している。
企業Webサイトにおけるコンバージョンを最適化するためにはどうすればよいのか。効果的なWebサイトを作るための考え方と手順を解説する。
Webサイトを運営するに当たって、多くの企業はコンバージョンの最適化ではなく、リスティング広告やアフィリエイトなどWebサイトへの集客施策に時間とコストを費やしている。しかし、Webサイトで資料請求や問い合わせなど実益につながる成果を上げるには、顧客像の定義や効果的な広告の作成などといったマーケティングの基本原則に基づいて対策を練る必要がある。
では、実際にWebサイトのコンバージョンを改善するためには何をすればよいのか。本ホワイトペーパーでは、コンバージョンを改善するための考え方と具体的な適用方法を7ステップで分かりやすく解説する。
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提供:オムニチュア株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2008年3月31日