「白衣の天使」の不安をムービー立て看が払拭看護師の人材確保に活用

50年以上に渡って多摩地域の医療を支える立川相互病院。近年、人材不足が目立つ看護師の募集に、カシオの「ムービー立て看」を活用している。就職説明会場などに簡単に設営できることと、動画コンテンツと組み合わせた高い訴求力を評価しているという。

» 2009年03月03日 10時00分 公開
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看護師の確保と離職率低減が病院運営の急務

立川相互病院

 慢性的に人材が不足傾向にあるといわれる医療機関。なかでも看護師は、患者に対するサービスを向上させるために不可欠な存在でありながら、1年目離職率が約10%と比較的高く、多くの医療機関は優秀な看護師の確保に頭を悩ませている。近年では、看護比率7対1(入院患者7人に対し看護師1人を配置)という、診療報酬の新しい基準が設けられたこともあって、医療機関の間での「看護師争奪戦」が激化しているという背景もある。

 特に大病院を中心として大々的な看護師獲得活動が繰り広げられ、また同時に看護師の待遇を向上したり、院内での教育など看護師の支援体制を整えたりといった施策で「働きやすさ」を向上させ、看護師の離職率を下げようと取り組む病院も少なくない。

 そうした中、特定医療法人社団 健生会 立川相互病院では、看護師の確保と離職率低減のため、看護師の仕事をできるだけリアルに知ってもらおうと努力している。例えば、看護学生へのインターンシップや、看護学校を目指す高校生を対象とした看護体験といった取り組みを積極的に実施しているという。

特定医療法人社団 健生会立川相互病院 副看護部長 内倉恵美氏

 「看護師の離職率が高い背景には、『リアリティショック』があるといわれています。病院内の仕事というのは、実際に中で働いてみないと分からない部分も多く、ときには厳しい現実に直面しなければならないものですから、看護師になった直後に、想像していた仕事内容と現実とのギャップに直面し、悩んでいる人も少なくないのです」と、立川相互病院 副看護部長の内倉恵美氏は話す。

 一日看護体験のように高校生や、看護学校志望の生徒たちに病院での看護の仕事を体験してもらうのは、このギャップを少しでも低減しようという考えに基づいたものだ。早い段階から現場での具体的な仕事を実感していくことで、看護学校での学習効果も高まる。立川相互病院の医療活動に触れ、共感してもらい、そうして看護学校を卒業した人材が、将来的に立川相互病院での勤務を希望する可能性も期待している。

 「看護師として立川相互病院での就業を検討されている方に病院や病棟の雰囲気を実体験してもらうため、病院へ来ていただきたいのです。そのために、病院の中がどうなっているのか、少しでも雰囲気をイメージしてもらおうと考え、看護師の仕事を紹介するパンフレットに加えて動画コンテンツを作成しました」(内倉氏)

コンパクトなムービー立て看なら移動・設置が容易

 内倉氏らはこうした人材募集策の一環として、例えば看護学校卒業者向けの合同就職説明会などに足を運んでいる。だが、通常勤務のかたわらであり、その説明会に多くの人員は割けない。看護師2人ほどでおもむくのが、通常だという。

 「せっかく作った動画コンテンツですが、そうした会場で見せようにも、例えばDVDプレーヤーとTVなど、機材が多くなってしまい、現地への搬送、設置が非常に大変です。そのように重たかったり、難しかったりする機材では、私たちには使いこなせません。『どうしたものか』と悩んでいたところ、カシオから当院の事務担当者に『ムービー立て看』の提案を受けました」と導入の経緯を話す。

立川相互病院でのカシオ「ムービー立て看」利用例。スーパースリムプロジェクター XJ-S36とスクリーン一体型立て看板で構成

 「ムービー立て看」は、小型軽量で最薄部32mmの「スーパースリムプロジェクター」と、オリジナルレイアウトで作成できるスクリーン一体型立て看板を組み合わせた製品だ。スーパースリムプロジェクターは、USBメモリ内の動画を再生する機能も備えているため、プレーヤーやPCなどは不要だ。スクリーン一体型立て看板も、コンパクトに収納でき、搬送や設置が容易に行える。

 立川相互病院では、「ムービー立て看」を看護師募集のために使うことにした。看護師志望者向けのキャッチ文やイラストをあしらった立て看板は、カシオに制作を依頼した。

 「当院にて文章の原案を作成し、看護師募集パンフレットに使っているイラストとともにカシオに提供し、デザインをお願いしました。立て看板の上のスクリーンは、動画が見やすいよう目の高さに合わせて配置するなど、カシオにはいろいろと教えてもらいました。合同説明会の時期が迫っていたのですが、迅速に対応していただき無事に説明会に間に合いました」(内倉氏)

スーパースリムプロジェクター単体も院内で活躍

 こうして作られた「ムービー立て看」は、2008年7月に納品され、その月に開催された合同説明会から使われている。その後半年間で、すでに4回の説明会で活用したという。

 「わたしたちが持ち込むのは、プロジェクターと立て看板だけです。動画はUSBメモリに入れているのでDVDプレーヤーやPCも不要。これなら、女性2人だけでも簡単に設置できます」(内倉氏)

 合同説明会の会場では、多くの病院がそれぞれのブースで説明を行う。ほかのブースへの迷惑にならないよう音声は出さないが、バナーと動画の両方を用いた「ムービー立て看」の訴求力は高いと内倉氏は評価する。

 「ちょうど目に留まりやすい高さで動画が流れているので、通りがかった人が足を止めて見てくれるようになりました。その機会を捉えて、パンフレットを渡したり、口頭で説明したりしています。ちなみに、ほかの出展者や会場を運営する業者の方々も『ムービー立て看』が気になるようで、『どこで作ったのか』と質問を受けることも多いですね(笑)」(内倉氏)

 結果として、看護師志望者と接触する機会が増えたというわけだ。

 さらに、説明会以外でも、病院内の看護師の研修会や、看護体験などで病院を訪れた看護師志望者に動画を見せるなど、スーパースリムプロジェクター自体の活躍も多いという。

 「場所の都合で病院外の会議室を借りて研修を行うことが多いのですが、そこへ持ち出すのも簡単ですから、スーパースリムプロジェクターは重宝しています。健生会全体では3台を保有し、いろいろな場面で活用しています」(内倉氏)

医療全体の向上のために

 ちなみに、ここで使われている動画コンテンツは、病棟看護師が勤務している様子や初期研修の一貫でまとめる事例などを素材に病院内のスタッフが手作りしたものだ。彼女たちが貴重な経験を得たことは、笑顔の写真と文章から伝わってくる。

 「動画の作成には慣れていないので、会場で流してみてから、直したいところがいくつか出てきました。もっともっと伝えられるよう、動画の内容にはこだわっていきたいですね」(内倉氏)

 立川相互病院は毎年約25名の新卒看護師を採用しているが、看護師の初年度離職率は過去3年間ゼロだという。インターンシップや看護体験への積極的な取り組み、そして看護師への研修や支援体制の充実が、奏効しているのだろう。

 「リアリティショックは完全になくせないかもしれませんが、厳しい現実を目の当たりにしてくじけそうになったときでも、先輩たちがきちんと支えられるのだと、看護師志望者の皆さんに伝えていきたいですね。看護体験に来ること自体が不安、という方もいらっしゃるので、そういった方の不安を払拭してあげたいと考えています。また、健生会では外来や訪問看護も行っていますので、看護師の仕事もさまざまですから、そういったところも『ムービー立て看』を通じて伝えていければと考えています」(内倉氏)

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提供:カシオ計算機株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2009年3月30日