「操作性」「省エネ」「セキュリティ」重視のソリューションが集結流通・小売業のビジネスを加速する

この3月に開催された「リテールテックJAPAN 2009」では、最新のハンディターミナルやページプリンタ、ネットレジなど、カシオの流通・小売業向けソリューションが注目を集めた。展示を通じ、その総合力をリポートする。

» 2009年03月18日 10時00分 公開
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「リテールテックJAPAN 2009」に設置されたカシオブース

 「カシオ計算機」という社名を聞いて、どのようなプロダクト思い浮かべるだろうか。「EXILIM」シリーズで展開されるデジタルカメラ、G-SHOCKブランドなどが人気を得ている時計、そしてケータイや電子辞書など、幅広い分野にわたり事業を展開している同社だが、これらコンシューマー分野に加えて、市場で高い競争力を有する事業がある。それは法人向けの「システムソリューション」だ。

 カシオのシステムソリューションとして提供される製品分野は、オフィスで活用されるページプリンタやデータプロジェクター、そして流通・小売業の現場を支援するハンディターミナルおよび電子レジスターなどである。個々の製品にはカシオがこれまで培った開発ノウハウが投入されており、組み合わせて導入することで、現場の効率化とビジネスを成長に導く力となるものだ。そしてこの3月3日から6日にかけて開催された「リテールテックJAPAN 2009」では、これら最新の流通業向けソリューションが一堂に会する形で展示され、より進化した性能が来場者の関心を集めた。

流通・小売業を支援する多彩なソリューション

 展示の中でひときわ目を引いたのが、使いやすさを重視してデザインや操作性にこだわったハンディターミナル「DT-X7」だ。女性でも握りやすい小型軽量のボディーを持ち、携帯電話のようなボタン配列で“使い慣れた”操作性を実現している。カラー液晶画面を採用することで画面の見易さにこだわり、OSにはMicrosoft Windows CEを搭載。開発者にとって業務アプリケーションを構築する際のハードルも低い。

 DT-X7では、IEEE802.11b/gに準拠した無線LANを内蔵し、ブラウザも標準搭載されている。それにより、在庫管理システムや店舗支援システムとの連携が可能となった。IPネットワーク上で音声通話ができるVoIP(Voice Over IP:IPネットワーク上での通話システム)パッケージにも対応しており、ハンディターミナル間で通話ができる。広い店舗内での作業において連絡を取り合う際、連絡に館内放送を使ったりハンディターミナルとは別に携帯電話やPHS端末を持ち歩いたりする必要がなくなる点で、ユーザーの注目は高い。

VoIP通話に対応させた「DT-X7」。ケータイに類似したインタフェースは、従業員に対するトレーニングの負荷も下げる

 またPDAタイプの「DT-5200」は、DT-X7より大きめの液晶画面を持つ。無線LANを搭載するなどDT-X7とほぼ同等の機能を備えているが、その液晶画面がタッチパネル式であることや、デジタルカメラ搭載モデルがラインアップされていることが大きな特徴といえるだろう。そして、この端末は家電量販店などの店頭での接客時にも有効利用できるという。例えば、商品の在庫の問い合わせをする際、お客様を待たせることなく、すぐその場で対応するには無線LANが不可欠なことはもちろん、問い合わせ結果を確認する上では大きな液晶画面も役立つだろう。カシオのハンディターミナルは、用途や場所に応じて使い分けられるといえる。

 流通・小売業にとってハンディターミナルと並んで欠かせないアイテムが電子レジスターだ。だが、電子レジスターから得られる集計情報を経営に活用する場合、従来のPOSシステムを導入すると、導入コストが高くつく。

 その点、カシオのネットレジ新製品「TE-5500」および「TK-5500」は、インターネットに接続して売上集計管理のASPサービスと連携させることで、集計情報を店舗経営に役立てられる。従来機種からの変更点として、レジ端末にはレシートのオートカット機能を新しく実装し、スタッフのオペレーション効率を向上させた。また、従来5000本だったPLU(Price Look Up)を5万本に増やし、多品目を扱う店舗でのニーズにも応えた。

カシオのネットレジ。サイズがコンパクトな上に、ドロアを分離収納できるので、スペースが広く取れない店舗でも導入できる

 「TE-5500/TK-5500」向けの売上集計管理サービスは、「売上集計管理サービスEX」の名称でカシオとNTTドコモによる合弁会社CXDネクストが提供しており、レジ端末から入力する売上情報を自動収集し、Web上の画面で管理できる。

 ユーザーは、商品別、時間帯別の売上をクロス集計でき、約30分ごとに自動更新される売上情報を確認できる。クロス集計を活用することで、例えば「どの商品が、何時にどのくらい売れているか」といったことを把握でき、販売チャンスのロスの軽減につながるという。これは企業ITの分野で「ビジネスインテリジェンス」と称されるソリューションに近いものであり、経営の可視化に役立つ。複数店舗の売上管理にも役立ち、飲食店や文具店、食品販売店からペットショップまで、幅広い店舗で活用されているという。

 またCXDネクストが提供している「電子決済サービス」も利用可能で、磁気クレジットカードに加えて、iD(おサイフケータイ/カード)の決済もスムーズにできる。

 レストランなどの飲食店で利用されることの多いタッチパネル式のレジ「BT-4000」も展示された。タッチパネルは、パネル上のボタンを押すだけで操作でき、パネル上に商品写真の表示もできるため操作が容易というメリットがある。伝票のバーコードを読み取ってレジ画面上に反映するため、商品を一品ずつ手入力する必要もない。

タッチパネル型レジスター。飲食店で見かけたことのある人も多いはず

POPやメニュー作成に役立つ「SPEEDIA N6100/N3600」

節電ボタン長押しで、「エコモード」に一発切り替え(写真はN6100)

 カラーページプリンタ「SPEEDIA N6100/N3600」は、耐水紙や長尺紙などの特殊紙の印刷にも対応しており、店頭POPや販売促進用のポスター、レストランのメニューなどの内製化を実現できる。

 環境配慮機能の充実を図った最新バージョンでは、「節電」ボタンの長押しでエコモードに切り替わり、プリンタに接続されたクライアントPCを個別設定することなく、マルチページ印刷やトナーセーブ印刷が全PCから行える。仮にPCがシャットダウンされていたとしても、オンラインになった瞬間にプリンタからプロパティを強制変更するので、管理者が個別に省エネ印刷を推奨する必要がないし、ユーザーがエコプリントをし忘れてしまうということもない。尚、既存のN6100/N3600ユーザーもWebからファームウェアをアップデートするだけで、これら機能を利用できる。(もちろんアップデートは無料)。

 またプリンタが排出するCO2を温室ガス削減プロジェクトで相殺するカーボンオフセット付き「回収協力トナー」を使用することで、例えばN6100の場合フルカラー印刷や1枚当たり約11.0円、モノクロ印刷は約2.9円と、コスト削減にも貢献する。

 また従来からのセキュリティ機能として、ICカードによる認証を行わなければ印刷物が出力されない仕組みを持つ。印刷物が誤ってほかの人の手に渡ることを防げるため、情報漏えい対策に役立つといえる。近年急増している、環境に配慮する取り組みやセキュリティ対策などをまとめて低コストで実現できるプリンタだといえよう。

 「SPEEDIA N6100」などとの組み合わせで店頭POP作成の簡易化、オンライン化をサポートする、カシオ情報機器のシステム「MightyPOP」も展示された。従来の機能に新しくハンディターミナル連携の機能が追加された。POPに記された価格や商品情報を変更したいと感じた店舗スタッフは、まず手元のハンディターミナルでコードスキャンする。そして表示された価格などをハンディターミナルから変更するだけで、事務所などに置かれたホストコンピュータ上でPOPの印刷データが作成される。あとはそれを事務所スタッフがプリントすれば、POPの作成や変更の負荷を軽減できる。店頭から直接データを変更できるため、記憶やメモに頼ることで生じる商品名や値段の間違いなども防げる。

ハンディターミナルから印刷したいPOPをエントリーできる「MightyPOP」

立ち止まる人の多い「ムービー立て看」

「ムービー立て看」は新しい設置スタイルを提案

 カシオのブースの入り口で来場者の目を引いていたのが「ムービー立て看」だ。スーパースリムプロジェクターと背面投映用のスクリーン一体型の立て看板を組み合わせたこの製品は、スクリーンに投影する映像で通りすがる人の目を引く視覚効果が販売促進ツールとして注目されている。静止画では伝わりにくい広告情報を表示するのに効果的として、街頭はじめイベント/セミナーなどで活用されているという。

 今回のリテールテックでの展示では、プロジェクターからの映像をミラーに反射してスクリーンに投影することで、省スペース化を図った新しい設置スタイルを提案していた。

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提供:カシオ計算機株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2009年3月31日