進化を遂げる企業の情報活用、次の一手は「ビジネス・アナリティクス」IBM Cognos Performance 2010

2010年11月17日、東京・中央区のロイヤルパークホテルにおいて「IBM Cognos Performance 2010」が開催される。メインテーマにある「ビジネス・アナリティクス」とは、IBMが打ち出す新しいメッセージだ。企業内に散在する情報を抽出し、モニタリングから分析、予測、計画までを1つのシステムで提供するというもので、経営の戦略立案の力強い支えになるという。

» 2010年10月14日 10時00分 公開
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ビジネス・インテリジェンスに代わる新しい製品・ソリューション

 厳しい経済状況が続く中、経営の効率化、迅速化にITを活用しようという動きはますます盛んになりつつある。そうした中、注目を集めているのが、企業におけるさまざまな情報やデータを可視化、分析して、業務改善や経営戦略に結び付けるというアプローチである。いわゆる「ビジネス・インテリジェンス(BI)」の領域であり、ベンダー各社が関連製品を提供している。その代表的な企業の1つであるIBMでもソフトウェア「IBM Cognos」をかねてから市場に投入してきた。

 IBM Cognosといえば、もともとは「BI」「財務パフォーマンス・マネージメント」というキーワードで経営や業務の改善に取り組むためのソフトウェア・ブランドとして認知されていた。しかし、今はそれらのキーワードは使われていない。現在は、「ビジネス・アナリティクス(Business Analytics:BA)」がIBM の新しいキーワードになると、日本IBMでIBM Cognos製品を統括する立場にあるソフトウェア事業 マーケティング&ストラテジー BI&PM マーケティング マネジャーの高澤正道氏は強調する。

 「BAは、これまで当社が使ってきたBI、パフォーマンス・マネージメントに代わるメッセージになります。企業の中にあるデータをうまく統合・利用して、その情報に基づいて意思決定をし、最終的に会社全体、あるいは部門の業績を向上させていこうという考え方に大きな違いはありません。しかし、昨今の経済情勢を鑑みると、もはや将来は過去の延長ではないことが明らかです。例えば、これまでの動向として過去5年分のデータを使って将来を分析しても、その予測通りになるとは限らないわけです。しかも変化が当たり前の時代とも言われます。その意味で『先が見えない』という声を良く耳にしますが、情報を深く分析することで、方向性や次のアクションが見えてくるものです。このようなアクションにつながる洞察を提供する分析機能を強化したソリューション、製品を展開していこうというのが、BAの意味になります」(高澤氏)

BAをシステムとして提供

 時代はもはやトランザクション・データだけでなく、ソーシャル・メディアやITなど新しいデータソースをビジネスに活用することが課題となっている。このようなニーズに応えるため、IBMのBAはビジネスでの情報活用という観点から、これまでのBIに加えて予測分析を初めとするアナリティクス機能を大幅に強化している。そして、経営者から一般社員まで使えるパフォーマンス・マネージメント・システムと一体とすることで、さまざまな情報の分析から得られる洞察を基に意思決定を行い、業績を向上させていこうというのが、基本的な考え方になる。

 「BAを実現する機能は、ベンダー各社が提供する複数の製品や自社開発を組み合わせれば構築することは可能でしょう。しかし、これを1つのシステムとしてソフトウェアだけで提供し、さらに専任のコンサルタントとIBM基礎研究所の先進のデータ分析技術を持つ専門家とともにビジネス・アナリティクス&オプティマイゼーション(Business Analytics & Optimization:BAO)として提供できるのは、IBMしかありません。ここが大きな違いであり、他社と差別化できるIBMの強みです」(高澤氏)

ビジネス・アナリティクス(BA)の概念図 ビジネス・アナリティクス(BA)の概念図

 こうしたIBM ビジネス・アナリティクス製品が強化された背景には、2009年にIBMが経営統合したSPSSの統計解析ソフトウェア製品群の存在も大きい。今後登場する予定のIBM ビジネス・アナリティクス製品においては、IBMが手に入れたSPSSの高度な統計解析機能がさらに取り込まれていくことだろう。

 「IBMが描いているBAシステムのイメージは、エンドユーザーにとって使い勝手の良いワークスベースを提供するというものです。ダッシュボード用にあるツールを使い、分析用には別のツールを使ってと、エンドユーザー自身が自ら使い分けしなければならないというのではなく、1つのシステムの中で必要な情報がすべて表示できるというものです。導入はニーズの高い部門から段階的に行われるでしょうが、最終的にはあらゆる部門のエンドユーザーが使える共通のシステムになるものと考えています」(高澤氏)

 そのために必要になるのが、意思決定と行動を最適化する新しい働き方だと高澤氏は言う。

 「今の経営者は、収益性や売り上げ、コスト削減、リスク管理の目標を達成する上で、これまでのビジネスのやり方に限界を感じています。これまでのように、何か起きてから反応したり、勘や直感で判断したり、分析を専門家の手に委ねたりする時代は終わりにしなければなりません。これからは、目的に応じて情報を分析し、そこから得られた洞察を基に次に行動を決めていくことにより、さらなる業績アップ、効率化の向上につながると考えます」(高澤氏)

 これを支援するのが、IBM ビジネス・アナリティクス製品というわけだ。

経営者から業務部門、財務部門、IT部門まで役立つ特別講演

 11月17日に開催される「IBM Cognos Performance 2010」は、こうしたBAの考え方や具現化するシステムなどの話題が中心のイベントになる予定だ。昨年秋に行われた同イベントでは、約1000名の来場者を集めており、この分野への関心の高さをうかがわせる。高澤正道氏によれば、製造・流通・金融などあらゆる業界の経営者から業務部門、財務部門、IT部門までさまざまな立場の来場者があったという。

 今年のイベントの冒頭では、東京大学大学院経済学研究科教授 総合研究開発機構(NIRA)理事長の伊藤元重氏による「日本経済活性化の条件」という特別講演が行われる。続いて、ユーザー特別講演として、リコージャパン代表取締役会長 執行役員の遠藤紘一氏がリコーの経営改革について語る。リコーは長年に渡って情報の可視化とBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)に取り組んだ結果、リーマンショックに端を発する世界的な不況のインパクトを最小限に抑えることができたという講演内容になるという。「経営者から業務部門、財務部門、IT部門まですべての来場者の皆さまに役立つと考えています」と高澤氏は力を込める。

 基調講演は、米IBM ソフトウェア事業担当副社長のエリック・ヤウ氏が登壇。ここではIBMが考える次世代のBAソリューションについて詳しく語られる予定だ。

昨年開催された「IBM Cognos Performance 2009」の様子 昨年開催された「IBM Cognos Performance 2009」の様子

豊富な先進的ユーザー事例を紹介

 午後は「IBM Cognosソフトウェア・トラック」「IBMソリューション・トラック」「パートナー・ソリューション・トラック」「ショーケース・トラック」の4つのトラックに分かれたセミナーセッションが行われる。

 IBM Cognosソフトウェア・トラックは、この秋以降に登場する予定の新しいCognos製品やソリューションの紹介、中堅企業に最適な「Cognos Express」の紹介など、ソフトウェアの機能に寄ったテーマでセミナーが行われる。IBMソリューション・トラックでは、製品の話を少し離れて、予測型経営を実現する効果的な予算マネジメント、企業収益を改善させた顧客分析手法、事業計画とグローバルPSI(Purchase-Sales-Inventory)を統合するソリューション、経営環境変化に対応する経営管理システムなど、IBM Cognos製品を利用した「使い方の提案」というべき内容になるという。

 パートナー・ソリューション・トラック、およびショーケース・トラックは、実際にIBM Cognos製品を利用しているユーザー企業、およびソリューションを提供するパートナーによる導入事例が紹介される。

 例えば、凸版印刷のセッションでは、同社の顧客からデータを預かり、IBM CognosとSPSSによる情報活用の仕組みを使って効果的なダイレクトメールをフルカスタマイズして発送するという先進的なコミュニケーションサービスの事例が紹介されるほか、JA北海道情報センターの事例では、高収益化をはじめとするJAの経営改善を目指し、過去5年間のさまざまなトランザクションデータをつなぎ、最前線で活動するさまざまなユーザー層の意思決定をサポートする情報活用が紹介される。

 「既存のお客さまと話をすると、その多くが他社ではどういう使い方をしているのか興味をお持ちなので、IBMでもこの事例紹介トラックには力を入れています。IBMが提供する新しい製品、ソリューションを知っていただくのにも良い機会だと考えています」(高澤氏)

 会場には、展示ブースも併設される予定だ。ここでは、IBM Cognos製品の各種ソリューションやパートナー各社のソリューションなどが展示される。BAをより身近なものにする、“話題の端末”を利用したデモが行われるかもしれないとのことだ。BAの最新テクノロジーに触れるまたとない機会であり、効果的な情報活用によって他社の一歩先を行きたい企業関係者にとっては格好のイベントとなるだろう。

セミナー情報
見どころ ついに登場、日本初公開 IBM Cognos 10
変化が当たり前の時代の情報活用、進化を遂げる企業の次なる一手、
“ビジネス・アナリティクス”とは?
日時 2010年11月17日(水)
10:00〜17:30 (受付開始 9:20〜)
会場 ロイヤルパークホテル(東京・水天宮前)
東京都中央区日本橋蛎殻町2-1-1
参加費 無料
プログラム プログラム一覧を見る
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提供:日本アイ・ビー・エム株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2010年11月15日