運用ノウハウによりオペレーションを簡略化!ビッグデータ時代のストレージ運用管理とは?動画で解説!

企業が蓄積した大量のデータを分析し、新規事業を創生するための取り組みとして「ビッグデータ」というキーワードが注目を集めている。このビッグデータ時代の重要なポイントが「ストレージ仮想化運用」だ。

» 2012年03月15日 10時00分 公開
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プライベートクラウドに最適なストレージ

 クラウドコンピューティングに続く新しいトレンドとして、注目されているのが「ビッグデータ」の活用である。これは、企業が蓄積してきた大量のデータを分析することで、新しいビジネスを創生したり、新しい市場を開拓したりできるものとして、期待されている。そのビッグデータの活用を、セキュリティを確保しながらスモールスタート、ファストスケールを実現するのが、プライベートクラウドである。

株式会社 日立製作所 販売推進本部 ストレージ管理ソフト販売推進グループの青木誠 主任技師

 「ビッグデータ時代におけるプライベートクラウドには、大きく2つの要件があります」と指摘するのは、株式会社 日立製作所(以下、日立) ストレージ管理ソフト販売推進グループの青木誠 主任技師だ。「まず1つは、ITインフラを出来る限り早く提供することです。新しいビジネスを素早く展開するには、サービスを提供するITインフラを迅速に配備できることが重要です。それが、企業の競争力を左右します」(青木氏)

 もう1つは、サービスレベルの維持だという。「ビジネスの規模、拡大に応じてデータが増え、アクセスが増えていったとき、サービスを提供するサーバ、ストレージといったハードウェアの性能やキャパシティがアクセスレベルに追い付かなければなりません」(青木氏)。この要件が満たせないと、性能が劣化し、最悪の場合はサービスの停止、さらには社会的な信用の低下といったリスクにつながってしまう。

 それらの要件を満たすプライベートクラウドを支えるITインフラは、少ないリソースで業務を開始し、ビジネスの状況に応じて素早く拡張していくことが求められる。これを実現する技術が仮想化である。サーバの仮想化については、すでにVMwareをはじめとする技術が多くの企業に導入され、普及し始めている。そのサーバ仮想化が一段落したところで、多くの企業が次の取り組みと考えているのが、ストレージの仮想化である。

 ストレージの仮想化には、ユーザーの運用シーンに合わせて主に3つの技術が存在する。1つは、ボリュームの仮想化だ。これは、サーバに対して仮想的なボリュームを割り当てるという技術。サーバからは大容量のボリュームが用意されているように見えるが、実際の物理的なボリュームは必要最低限の容量だけを用意しておけばよいというものだ。2つ目は、ストレージデバイスの仮想化。これは、複数の異なるハードウェアを束ね、1つの巨大なストレージとして扱えるようにする技術である。そして3つ目は、ストレージ階層の仮想化。この技術は、データの重要度、あるいはアクセス頻度によって保管先のストレージデバイスを自動的に振り分けるというものだ。

ボリューム容量の仮想化を支援する運用管理ソフトウェア

 上で紹介した中でも、特にボリューム容量の仮想化を適切に実施すれば、スモールスタートとファストスケールを実現でき、効率的にストレージを活用できる。

 ボリューム容量を仮想化しておけば、実体のないボリュームをあらかじめ割り当てておくことができるので、データ容量が増えたとしてもそのたびにハードウェアを購入したり、購入のために社内で申請をしたりといった手続きが不要になる(これだけでも情報システム担当者にとっては相当の負担軽減になるはずだ)。もちろんこれにより、ITインフラを迅速に配備するという要件を満たせるようになる。

 また、ボリューム容量の仮想化では、データの増加に合わせて物理ボリュームを段階的に追加していけば、自動的に負荷分散する仕組みが備わっている。これにより、性能帯域が拡張され、サービスレベルを維持することができる。

 「確実に効果を挙げるには、ストレージの運用管理を通じて”いつ、どのくらい追加するのが適切か?“を把握することが重要です。これによって無駄なく適切に物理ボリュームを追加できます」(青木氏)

 「もう1つ、管理する上で重要なポイントがあります」と青木氏は指摘する。「ビジネスの拡張に応じて高まるアクセス負荷です。長期に監視を行い,対策するタイミングを図ることがストレージ管理のポイントになります。もし、タイミングを逸してしまえば、サービスが停止することも考えられます。このような事態は絶対に避けなければいけません」(青木氏)

株式会社 日立製作所 販売推進本部 ストレージ管理ソフト販売推進グループの池元拓未 技師

 ではどうすべきか? 「ボリューム容量の仮想化で威力を発揮するのが、ストレージ専用の運用管理ソフトウェアです」と話すのは、日立 ストレージ管理ソフト販売推進グループの池元拓未氏である。運用管理ソフトウェアは、ボリューム容量の仮想化に対して以下のような働きをするという。

 まずは、ITインフラを迅速に提供するための機能だ。容量使用率やアクセス負荷の監視・把握を行うことは当然だが、実際にディスクを増やす作業、あるいはサーバに対してボリュームを割り当てる作業を実施する際にも、同じように迅速さが求められる。

 例えば、プライベートクラウドのITインフラとして多く利用されているVMwareでは、仮想マシンが利用するストレージを「データストア」という単位で管理している。このデータストアを仮想ボリュームから割り当て、その上に仮想マシンを構築するという順番で実施する。だが、この部分が連携・自動化できていなければ、運用管理担当者の作業を介すことになり、迅速な提供を妨げるボトルネックになるおそれがある。「それを防ぐのが、ストレージ運用管理ソフトウェアの役目です」(池元氏)

 もう1つ、ストレージ運用管理ソフトウェアの導入メリットとなるのが、「性能低下時のボトルネックを的確に分析し、サービスレベルを維持できるということ」(池元氏)だという。例えば、VMwareの仮想マシンで性能が低下したとき、VMware自身に問題がなければ、ストレージ側に原因がないか探っていくことになる。

 この時、運用管理担当者がストレージに対する専門知識を持ち合わせていなければ、ストレージハードウェア内部のどこを見たらよいのか、監視ツールがどういう値を示していれば異常なのか、判断することが難しい。その点、「ストレージ運用管理ソフトウェアを導入しておけば、ストレージの性能が低下した際にストレージハードウェアのキャッシュやプロセッサなどコントローラに異常があるのか、あるいはディスクそのものに異常があるのかを突き止められます」(池元氏)

運用ノウハウを製品に反映したHitachi Command Suite

 こうしたビッグデータ時代におけるプライベートクラウドのITインフラとして最適なストレージと言えるのが、日立製作所の「Hitachi Storage Solutions」とその運用管理ソフトウェア「Hitachi Command Suite」の組み合わせだ。

 Hitachi Command Suiteには、ボリューム容量の仮想化を支援する特徴的な機能が搭載されている。その1つは、迅速なITインフラを提供するために用意されたVMwareとの連携機能だ。

 Hitachi Command Suiteは、VMwareの仮想プラットフォームを管理するvSphere向けにプラグインを用意している。このプラグインを組み込むと、vSphereの管理画面上からウィザードを呼び出し、データストアの名前と容量を指定するだけで、仮想ボリュームの作成からデータストアの作成まで、一連の作業が自動的に実行される。この機能を使えば、迅速なITインフラの提供を容易に実現できることになる。

データストアから仮想マシンの順で仮想環境を構築する。データストアの作成はデータストア名と必要な容量だけを指定すればよい

 もう1つは、実運用のノウハウに基づく性能分析機能だ。例えば、性能低下の傾向が見られるサーバがあったとしよう。このサーバを分析すると、その結果が実際の運用ノウハウから得られたしきい値に基づいたサマリーとして表示される。これを見れば、ストレージに対する専門知識が十分でなくても、性能低下の状態で推移していると対策が必要だという判断が容易に付けられる。

 性能分析機能については、日立の実績に基づくもので、2011年10月に発売されたHitachi Command Suiteの最新バージョンから組み込まれている。容量に関しては、データの増加傾向を見ればある程度の見積もりを立てられるが、アクセス頻度や性能については難しいという、ユーザーの声を製品に取り入れたわけだ。

 ビッグデータ時代におけるプライベートクラウドのITインフラとして、運用管理ソフトウェアも含めたトータルソリューションを提供できるのが、日立の強みだと言えるだろう。

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提供:株式会社日立製作所
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2012年4月14日

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