最先端の人工知能で業務効率化――「RAPID機械学習」の魅力とは?ビジネスへの応用進む

人工知能(AI)技術の中でも、画像・映像認識を中心に活用が期待されているディープラーニング。そのディープラーニングを実装した人工知能ソフトウェアが、いよいよビジネスに応用され始めようとしている。その先駆的な製品が、NECの「RAPID機械学習」だ。

» 2016年03月01日 10時00分 公開
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ディープラーニングで幕が開けた“第3次人工知能ブーム”

 人間の“知能”を機械で人工的に再現できないか――そんなチャレンジから始まった“人工知能”の研究は既に半世紀以上続いている。この間、迷路やパズル、チェス、将棋といったゲームを効率的に解くところから始まり、蓄積した知識で専門家のような意思決定を導こうとするなど、さまざまな分野において研究開発がなされてきた。

 そして今、人間の学習能力に近しい能力を実現する「機械学習」の技術が急速に進展し、“第3次人工知能ブーム”として注目されている。そのブームの火付け役とされているのが、従来の機械学習で扱われるアルゴリズムである「ニューラルネットワーク」を多層化することで認識精度を高めた「ディープラーニング」である。人間の脳神経を模した回路をコンピュータ上に作成することで、人間の感性に近い認識や判断を行うのが特長だ。

 テキストや画像をコンピュータ上で認識させる場合、その特徴を数値化する必要がある。例えばネコの画像であれば、目と耳の距離はこれくらい、耳の先端の角度は○○度くらい、肌の色は白……といった具合だ。

photo ディープラーニングは入力画像のピクセル値(ピクセル単位の色情報)に演算を繰り返して、入力画像の分類に最も適した特徴を数値計算し、分類結果を導き出す(提供:NEC)

 従来の機械学習では、こうした特徴量の計算ロジックの開発を認識対象ごとにデータ分析の専門家が行っている。このロジックの開発が認識の精度に大きな影響を与えており、“職人技”といわれるほど熟練のスキルが必要とされるのだ。これが機械学習における最大の難関とも言われていた。

 それがディープラーニングの場合、大量のデータから特徴量を自動設計して学習するため、データ分析の専門家がいなくても、認識や判断のためのモデルを作成できる。既に画像認識や音声認識の分野では、非常に高い認識精度を実現しており、現在は人工知能の最有力技術と考えられている。

ディープラーニングをビジネスの現場で活用するには?

photo NEC クラウドプラットフォーム事業部 シニアエキスパート 工学博士 中村暢達氏

 そんな先端技術のディープラーニングを、さまざまなビジネス現場の業務効率化に活用できるソフトウェアパッケージが登場した。それが「NEC Advanced Analytics - RAPID機械学習」(以下、RAPID機械学習)だ。画像や映像、テキストといった非構造化データに対応し、お手本とするデータを学習させるだけで判断モデルを生成でき、さまざまな人間の判断業務を支援、代行できる。

 このRAPID機械学習は、画像・映像データ向けの機械学習技術で世界的に有名なNEC北米研究所で開発されたディープラーニング技術の研究成果が源流となっており、他のディープラーニングにはない特長がある。

 1つ目は、運用システムが軽量で済む点だ。一般的にディープラーニングは強力なコンピューティングリソースが必要であり、一部の大企業、もしくはクラウド事業者が提供するPCクラスタ環境の利用に限られていた。RAPID機械学習の場合、独自の判断モデル構築手法や内部データ構造の最適化といった実装手法を駆使することで、PC1台でも判断モデル作成からデータ分析までを実行できる。

 これにより、「個人情報など自社で保有したいデータ、あるいは大容量の画像データのように通信環境が整備されていない環境で扱うのが難しいものであっても、オンプレミス型のシステムを構築することでディープラーニングを活用したデータ分析が可能になる」(NEC クラウドプラットフォーム事業部 シニアエキスパート 工学博士 中村暢達氏)という。

 2つ目の特長は、こうした高性能なディープラーニングを、機械学習技術に詳しくないIT部門・業務部門でも扱え、簡単に導入できることだ。判断モデルを生成するためのお手本データを準備すれば、すぐにモデルの作成からデータ分析まで行える。自動車の車体サイズによって画像を自動分類するような簡単な認識アプリケーションを1日で構築可能だ。複雑なルール設定も必要なく、GUIを使って簡単に操作できるところもうれしい。

photo RAPID機械学習の画面例(車体の分類)

 一般のディープラーニングでは、各種パラメータ(活性化関数、誤差関数、ユニット数など)を使って、内部のニューラルネットワークを設計・構築して判断モデルを作る。RAPID機械学習の場合、ネットワーク構造を自動的に最適化する機能が搭載されているため、学習係数や学習回数といった基本的なパラメータ設定を行えば、判断モデルを自動生成できるのだ。

photo 「RAPID機械学習」をはじめとするディープラーニングは従来の機械学習と比較して、データ分析の専門家がいなくても高精度の認識が行えるのが特長だ
photo NEC クラウドプラットフォーム事業部 主任 祐成光樹氏

 なお、場合によってはパラメータのチューニングによる精度や性能の改善が必要となるが、その際はNECのサポートに頼るのがいいだろう。

 「NECのデータサイエンティストには、こうした現場業務への数多くの導入で培ったディープラーニングに関する豊富な経験とノウハウ、システムインテグレーション力があります。導入におけるサポートも大きな強みです」(同社 クラウドプラットフォーム事業部 主任 祐成光樹氏)

製造業、防犯、人材マッチング――「RAPID機械学習」の活用事例

 ディープラーニングをビジネスに生かすとなると、イメージがわかない人も多いと思うが、RAPID機械学習は、既にさまざまなビジネスの現場で使われ始めている。特に導入が進んでいるのは製造業での画像検査だ。「工場の生産ラインにおける不良品検知や、危険行動の検知といった分野での引き合いが強い」(中村氏)という。

 例えば不良品検知で利用する場合、検品対象となる製品の画像(良品および不良品)をRAPID機械学習に学習させ、製造ラインに設置したカメラの撮影画像から不良品を検知して作業者に通知する。不良品にもさまざまな種類があるケースでは、お手本データの増加に応じて多様な不良パターンに柔軟に対応でき、高い認識精度が期待できる。さらに、点検スキルの属人性を減らすことで品質の安定化にも役立つ。

 また、工場やプラントにおいて、作業員の日常業務の画像を学習させ、特定の危険行動(高温、高圧といった危険エリアへの侵入、作業工程における不正オペレーション、ヘルメット未着用といった義務違反など)を検知し自動的に通知する事例もある。

photo 「RAPID機械学習」を製造業の不良品検知で利用した事例

 製造業以外では、防犯目的の警備監視分野で利用されている。特に海外における治安に不安がある地域でのニーズが高く、NECはRAPID機械学習をグローバルに展開している。例えば、街中監視システムにおいて、防犯上の危険につながるバイクの2人乗り運転を検知するトライアルを実施し、非常に高い精度で検知できることを確認している。

 このほかにも、公共施設やイベント会場における異常行動検知やオブジェクト認識(車イス来場者など)、インフラ設備の外観点検支援、交通違反車両の検知、流通小売店における万引予兆検知といった、さまざまな業種業態ニーズへの適用を積極的に進めている。

 さらに、RAPID機械学習を活用したテキスト分析は、人材マッチングの分野での実績を持っている。一般的に、人材マッチング業界においては、求職者と求人企業ともに、採用活動における負荷が大きく、企業としては最適な求職者の早期確保が、求職者としては自身に合った企業を見つけることが困難な状況にある。

 RAPID機械学習にエントリーシートや採用合否など過去の選考履歴を学習させることで、求職者と求人企業のマッチングが可能となり、求職者に適した企業の紹介、そして社内であれば、適材適所な従業員の配置などを支援できる。

「画像・映像解析」と「テキスト解析」の2つのラインアップ

 RAPID機械学習のソフトウェア製品は、「画像・映像解析版」と「テキスト解析版」の2つのラインアップを用意。NECのデータサイエンティストがRAPID機械学習の適用を評価する有償トライアル、そして本番システム導入のトータルなシステムインテグレーションに対応している。

 また、1カ月単位の評価用ライセンスを購入してRAPID機械学習を試用し、トライアル分析を実施することも可能だ。NECでは評価用ライセンスを購入したユーザーに対し、対面コンサルティングを行ったり、精度や処理速度のチューンアップに関する問い合わせに回答する「分析プロフェッショナルサービス」も提供している。

 人工知能×ビッグデータ時代、多くの企業がさまざまなデータ活用に高い関心を持っている。とりわけ、画像やテキストなど大容量の非構造化データを効率的に分析する人工知能には高い期待が寄せられている。NECのRAPID機械学習は、そんな業務効率化を支援できる最先端の製品といえるだろう。

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