仮想化の運用管理を、よりスマートにするには――レノボ×VMwareのハイパー・コンバージド・インフラで解決できること

ITインフラの効率的な運用を目指して仮想化を進めてきたのに、なかなか管理負荷を減らすことができない――。そんな課題に頭を悩ませていないだろうか。こうした問題はサーバ、ストレージ、ネットワークを個別に構築・運用するという現状の仕組みに端を発しているが、レノボとVMwareによれば、仮想環境のハイパー・コンバージド化が課題を解決するカギだという。

» 2016年09月12日 10時00分 公開
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仮想環境における「運用コストと管理の複雑性」という課題

 サーバに始まった仮想化技術は今日、ストレージやネットワークにも急速な広がりを見せている。企業はITインフラを効率的に運用するために、それらの仮想化技術を利用して最適化を進めてきた。しかし、気が付いてみると、インフラ管理や定期的に訪れるシステム更改や拡張作業に大きなワークロードや検討期間を要しているという事態になっていないだろうか。

Photo レノボ・ジャパン データセンター・グループ事業本部 SDIソリューション推進本部 シニアソリューションアーキテクト 伊東大地氏

 レノボ・ジャパン データセンター・グループ事業本部 SDIソリューション推進本部でシニアソリューションアーキテクトを務める伊東大地氏は、今の仮想化技術を使ったITインフラには「複雑性に関する課題がある」と指摘する。

 「仮想化技術はもともと、初期コスト削減やアプリケーションの延命が出発点でした。それがシステムの可用性と可搬性を高め、リソースの利用率の向上をもたらしました。ところがその一方で、仮想化技術が取り入れられたことにより、専門スキルの必要性、問題発生時の複雑さ、責任の不明確化といった新たな課題が次第に浮き彫りになってきたのです」(伊東氏)

 こうした課題はそもそもサーバ、ストレージ、ネットワークを個別に構築・運用するというITインフラの現状に原因がある。中でもストレージの管理負荷は非常に大きいとレノボ・ジャパン データセンター・グループ事業本部 SDIソリューション推進本部マネジャーである小宮敏博氏は話す。

 「例えばシステムに何らかの障害が発生したとき、原因がサーバにあるのかストレージにあるのかの切り分けから、それぞれの担当者が対応に当たるのでは、復旧までに時間がかかります。そこでレノボが注目したのがSDSでした。サーバ上にソフトウェアでストレージを作成すれば、ストレージ管理をサーバに集約することができます。これにより、サーバとストレージのどちらかに問題が発生しても、切り分けることなく迅速に問題解決に取り組めます」(小宮氏)

ストレージの課題解決に向けてVMwareと協業

 ハードウェアベンダーのレノボは、SDSを実現する複数の仮想ストレージのソリューションの中から最適なものを顧客に提案できる。VMwareが持つ仮想ストレージソリューションもその重要な1つだ。VMwareとは旧IBM時代から非常に親密なパートナー関係にあり、vSphereなどのOEM供給によるHWとのワンストップサポート体制や、VMwareソリューションに対するHW管理プラグインなどインフラ全体をより一元的に管理するための仕組みを提供しており、このパートナー関係をそのまま引き継いでいる。レノボとして特に協業を進めているエリアがSDSソリューション「VMware Virtual SAN」を基軸にしたハイパー・コンバージドのエリアだ。

 実はVirtual SANを開発したVMwareも、ストレージ管理の複雑性を課題として認識していた。VMwareのチーフエバンジェリスト、桂島航氏は「ITインフラにとって、ストレージは最大のペインポイント」だと言う。

Photo VMware チーフエバンジェリスト 桂島航氏

 「ストレージはITインフラの中でもコスト比率が高いうえ、運用管理に高度なスキルが求められます。このような課題を解決するために、VMwareはストレージをハイパーバイザーで実現するVirtual SANを開発しました。Virtual SANで複数のサーバの内蔵ディスクを活用して仮想ストレージを構築すれば、ストレージに必要なコストを大幅に削減できます。また、システムの拡張もサーバ増設だけで即座に実行できるようになります」(桂島氏)

 Virtual SANが特に優れているのは、ストレージの運用管理を簡素化できることだという。

 「Virtual SANを利用すれば、ストレージプールやボリュームを作成したり、セキュリティ設定を行ったりといった従来のストレージのセットアップ作業のほとんどがなくなってしまいます。これは、Virtual SANがVMware vSphereと完全に統合されているためです。vSphereの管理コンソールからvSphereのクラスタをセットアップすれば、それだけでVirtual SANが使えるようになります。こうした点が評価され、既に全世界で5000社以上の企業で導入されています」(桂島氏)

検証済みのハードウェアをリファレンスとして用意

 レノボのハイパー・コンバージド・インフラを導入すると、企業はどのようなメリットが得られるのだろうか。伊東氏は、ITインフラの複雑性に加え「接続性の課題」を解決するというメリットを一番に挙げる。

 「ストレージのエンジンをソフトウェアで実装するだけでは、接続性の確認や組み合わせ検証が必要であるという点が解消できず、『すぐに環境を使いだしたい』という要望に対応ができません。Virtual SANを導入する場合、既に接続性や性能の確認が行われた認定HWがVSAN Ready Nodeとして準備されており、これを使えばすぐに、仮想化インフラを使い始めることができます」(伊東氏)

 VMwareによると、レノボの認定ハードウェアは既に20機種を超えており、その数はハードウェアベンダーで最大級。ニーズに応じてサーバハードウェアを選択し、vSphereをインストールするだけでVirtual SANの利用を開始できるのだ。

 また、レノボでは、VMwareが提唱するSDDC(Software- Defined Data Center)に対応したリファレンスアーキテクチャを用意している。SDDCとはサーバ仮想化だけでなく、SDSとSDN(Software- Defined Network)を取り入れてデータセンターのITインフラ全てを仮想化しようという考え方。リファレンスアーキテクチャはSDDCによってITインフラ全体を仮想化する際にベースとなる検証済みのハードウェアソリューションである。同様に、管理性に優れたVDI環境を構築できるVMwareのEUC(End -User Computing)に対応したリファレンスアーキテクチャもある。

Photo アーキテクチャの推奨構成

 リファレンスアーキテクチャを利用することで、システムのデザインや最新のHW/SWの組み合わせによるパフォーマンステストなどの実データを参照し、システムの検討期間を短縮し、過少/過大なサイジングを防ぐことができる。

Photo 特定の構成でのベンチマーク結果

Photo レノボ・ジャパン データセンター・グループ事業本部 SDIソリューション推進本部 マネジャー 小宮敏博氏

 小宮氏は、SDSのベースとなるサーバハードウェアの優位性を次のように説く。

 「インテル® Xeon® プロセッサーを搭載したレノボのSystem x は、信頼性の高さに定評があります。例えば第三者機関が『4時間以上のダウンタイムが発生した割合』を調査したところ、レノボのサーバが主要サーバベンダー製品の中で最も小さく、信頼性が高いことが分かりました。このようにサーバハードウェアの信頼性とパフォーマンスに優れていることも、レノボの大きな優位性と言えます」(小宮氏)

徐々に注目度が高まるレノボのハイパー・コンバージド・インフラ

 もう1つレノボの大きな特長が、サーバ管理ツール「XClarity」である。XClarityは操作性と視認性に優れたGUI画面を使ってハードウェアの稼働状況を監視したり、新しいサーバを短時間のうちにデプロイしたりする機能を備えている。XClarityにはVMware用のプラグインが提供されており、仮想サーバの管理コンソールからハードウェア特有のタスクも実行できるようになっている。

Photo

 組み合わせの柔軟性も特長の1つだ。

 「最新の高性能フラッシュストレージのようなエッジの効いた技術を、通常のアプライアンス製品に組み込むことは困難です。Virtual SANの場合、BYO(Build Your Own)も選択できるので標準化される前の最新技術であっても柔軟に取り込んで利用することができます。

 こうした特長により、レノボのハイパー・コンバージド・インフラの注目度は徐々に高まり、国内でも仮想デスクトップなどを中心に続々と事例が出てきています。同時接続1000人を超えるVDI基盤でも8台の物理ノードで集約ができています」(伊東氏)

 「ストレージにかかるコストが膨大な現在のITインフラでは“攻めの投資”は困難です。スケールアップで拡張していく従来のストレージだと、将来の需要予測は容易ではありません。それに対しSDSを含むハイパー・コンバージド・インフラが工数を圧縮し、コスト削減を実現する近道であることは徐々に理解されつつあります」(小宮氏)

 「Virtual SANが利用されているのは、開発環境や小規模システムだけではありません。既に基幹システムの本番環境などミッションクリティカルなストレージとしても多くの実績があります。スモールスタートして、徐々に拡張して適用範囲を拡げていく事例も多いです。簡単に拡張できるのがハイパー・コンバージドの良いところなので、まずは小規模でも試していただきたいですね」(桂島氏)

 そして今後期待されているのが、オンプレミスのITインフラとパブリッククラウドの融合だ。

 「次にレノボとして取り組んでいきたい領域がSDNです。VMwareが取り組んでいるNSXは、この中核になるテクノロジーですよね。IBMが提供するSoftlayer上でも動作するようになったと聞いています。NSXを基軸にすることで、同一のネックワーク上にオンプレミスとクラウドを結べるようになりました。

 レノボが今、“SDSを基軸にしたハイパー・コンバージド・インフラで、オンプレミスのIT管理工数を下げていきましょう”――というところに取り組んでいるのは、既にお話した通りですが、このようにネットワークまで話を広げていくことで、IT管理者の方がより柔軟にアプリケーションの動作特性に応じて置き場所を選んでいただけるようになると考えています」(伊東氏)

 なお、レノボのハイパー・コンバージド・インフラは、VMware日本本社にあるブリーフィングセンターにも置かれており、その場でSDSを体感できるという。導入を検討する企業は一度、足を運んでみてはいかがだろうか。

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提供:レノボ・ジャパン株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2016年9月26日