キヤノンITSのセキュリティ新ブランド「GUARDIANWALL」、製品再編に込めた狙いとは?

サイバー攻撃の多様化が進むなか、企業が採るべき対策は困難を極めている。こうした現状を踏まえ、キヤノンITソリューションズが自社のセキュリティ製品を再編成し、新ブランド「GUARDIANWALL」を立ち上げた。メールフィルタリングツールとして始まったGUARDIANWALLは今、総合情報漏えい対策ソリューションに生まれ変わろうとしている。

» 2017年03月31日 10時00分 公開
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メール中心の従来型対策では、セキュリティ確保が困難に

 企業活動における「コミュニケーション」のリスクは高まる一方だ。標的型攻撃の巧妙化に加え、各種クラウドやコラボレーションツールの利用も広がっている。キヤノンITソリューションズ マルウェアラボの調査によると、2016年10月〜12月の期間において、国内のマルウェア検出数は500万件超にのぼり、2015年の同期に比べて約4倍になっているという。

 こうした現状を踏まえれば、従来対策していたメールに加え、クラウドや各種Webアプリケーションも含めた、総合的なセキュリティ対策が必須なのは明らかだ。しかし、情報システム部門が把握できない形で、現場でのIT利用が進む“シャドーIT”の問題もあり、具体的な対策に頭を悩ませるスタッフも少なくない。

 多様化するリスクにどう対処するか。近年はさまざまなソリューションを組み合わせることで対応するのが一般的だが、前述のキヤノンITソリューションズも2017年3月、自社のセキュリティ製品群を再編成し、新ブランド「GUARDIANWALL(ガーディアンウォール)」シリーズを立ち上げた。

 キヤノンITソリューションズの基盤・セキュリティソリューション事業本部の小林順明氏は、「GUARDIANWALLは15年連続で国内トップシェアを誇るメールのフィルタリング製品です。そこに、クラウド事業者や小規模ユーザー向けの製品/サービスを統合し、Webやクラウドまで含めた新たなセキュリティの仕組みを実現するのが、ブランド統合の大きな狙いです」と強調する。

新ブランド第1弾は、メールセキュリティ「GUARDIANWALL Mailファミリー」

 GUARDIANWALLは、自社やパートナー企業が持つさまざまな技術を組み合わせ、変化し続けるセキュリティの脅威に対応し続けることをコンセプトとして掲げている。クラウド化やサービス化を背景とした環境の変化や、新アーキテクチャへの対応も迅速に行っていくという。

 その第1弾として、2017年3月27日から提供を開始したのが、メールセキュリティに必要な機能を集約した「GUARDIANWALL Mailファミリー」だ。この製品群は、メールの誤送信による情報漏えいを防ぐ「GUARDIANWALL MailFilter」、添付ファイルを自動的に暗号化する「GUARDIANWALL MailConvert」、万一問題が発生した場合に、メールの事後監査を行うための「GUARDIANWALL MailArchive」の3製品と、それらをパッケージ化した「GUARDIANWALL MailSuite」により構成される。

photo GUARDIANWALL Mailファミリー3製品の機能

 「これらの製品を必要に応じて組み合わせることで、多様化する環境の中で費用対効果が高い対策が実現します。後から製品を追加して機能を強化することも容易に行えるのがポイントです」(小林氏)

 1つのシステムで複数テナントの対策が可能なマルチテナント機能も実装。統合管理による運用負荷の軽減や、各種リソースの有効活用はもちろん、部署ごとにテナントを用意し、個別に設定を行うことで、現場の実態に沿ったセキュリティ対策にもつなげられる。

 ビジネスのグローバル化を踏まえ、英語、中国語(簡体字)、タイ語にも対応しており、本文や添付ファイルのマルチリンガルなキーワード検索も可能。対応言語は今後も順次追加していくという。

 今後はメール以外のコミュニケーション対策を支援する製品を展開していく。2017年4月にはメール監査サービス、標的型メール検知サービス、メール無害化サービスなど、7サービスで構成される「GUARDIANWALL Cloudファミリー」を投入する。加えて、初夏にはWedサービス向けのフィルタリング製品「GUARDIANWALL Webファミリー」の提供も計画している。「今後はWebサービスが企業セキュリティ対策の“主戦場”になるでしょう。現在開発に注力している分野です」(小林氏)

photo Mailファミリー、Cloudファミリー、Webファミリーという3つの柱を通じて、ユーザーが利用するツールや環境を問わないセキュリティの担保が実現されるのだという

2020年には100億円を担うブランドに

photo キヤノンITソリューションズ 基盤・セキュリティショリューション事業本部 基盤・セキュリティソリューション企画センター 企画部 企画二課 主任 小林順明氏

 同社は製品面に加え、顧客の声を基に各種製品を組み合わせて提供する「基盤ビジネス」部隊と、セキュリティ製品の研究開発を行う「セキュリティビジネス」部隊の統合という組織刷新も行っている。

 「この統合によって、顧客ニーズをより円滑に製品群へフィードバックできる体制が整いました。私たちも高い技術力を持っていると自負していますが、今後はさらに戦略的なパートナーシップを進め、他社の技術を組み合わせることも重要になります。『独創』と『共創』。これが時代に合った総合ソリューションの提供を推進する、GUARDIANWALLシリーズのテーマとなります」(小林氏)

 キヤノンITソリューションズといえば、セキュリティソフトの「ESET」が有名だが、GUARDIANWALLもそれに匹敵するブランドにしようという気概がうかがえる。同社では今後、各種製品に加え、脆弱性診断やコンサルティングといったサービスにも注力することで、2020年には100億円の売り上げを目指す計画だ。

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提供:キヤノンITソリューションズ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2017年4月13日

GUARDIANWALLシリーズ

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