「SIerに丸投げ」にできない時代、ビジネス向けITレビューサイトが企業ITにおける製品選択になくてはならない理由77%が「レビューは有益」、93%が「レビューしてもよい」

SaaSを中心としたクラウドサービスが企業で広く用いられるようになった。10年ほど前から営業支援(SFA)や顧客管理(CRM)、経費精算、請求書管理などの分野でSaaSの提供が始まり、今では基幹システムを含めてありとあらゆるサービスがクラウド上で提供されるようになった。営業支援一つとっても数え切れないサービスが存在する。選択肢が増えるのはいい。だが、自社に合った製品やサービスをどう見つければいいのか。そのような中、米国で急速に人気を集めているのがビジネス向けITレビューサイトだ。

» 2018年10月15日 10時00分 公開
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カオス状態のクラウドサービス、いったい何をどう選んだらいい?

 SaaSを中心としたクラウドサービスが企業で広く用いられるようになった。10年ほど前から営業支援(SFA)や顧客管理(CRM)、経費精算、請求書管理などの分野でSaaSの提供が始まり、今では基幹システムを含めてありとあらゆるサービスがクラウド上で提供されるようになった。

 製品やサービスが増え、ユーザーの選択肢が広がることは歓迎すべきことだ。SaaSが登場した10年程前は、ベンダーの数も限られ「どの製品を選択するか」にそれほど迷うことはなかった。自社の環境を精査すれば「どのベンダーのどの製品が適しているか」はほぼ自動的に導き出すことができた時代だ。

 だが、SaaSが増加した現在はどうだろうか。営業支援一つとっても数え切れないサービスが存在する。機能も細分化が進み、「定番」と呼ばれるようなソフトはなくなりつつある。また、企業のシステム環境も複雑になり、IT部門やパートナーによる製品選定だけではなく、ビジネス部門が使いたいと思ったサービスをどんどん使うようになった。

 チャットツールなどはその最たる例だろう。企業向けのチャットツールといえば10年ほど前は「Lotus Sametime」(現、IBM Sametime)と「MSN Messenger」(Windows Live Messenger)が定番だった。それに加えコンシューマー向けの「Skype」や国産フリーソフトの「IP Messenger」などが部分的に採用されていた。だがチャットツールについても、現在は、WindowsアプリケーションからSaaSやスマホアプリへと移行し、その数は格段に増えた。「Skype for Business」「LINE WORKS」といった基本的に「アプリ」として利用するものから、「Slack」「ChatWork」「Workplace」(Facebook)といったSaaS形式のサービス、「Hangout Chat」(G Suite)や「Microsoft Teams」「Cisco Webex Teams」などのスイート製品まで、さまざまなものがある。

 ベンダーのサービスを網羅できるようにした俯瞰図があるが、あまりの数の多さに「カオスマップ」と呼ばれるほどだ。選択肢が増えるのはいい。だが、自社に合った製品やサービスをどう見つければいいのか。

 そのような中、米国で急速に人気を集めているのがビジネス向けITレビューサイトだ。

欧米では製品選択に不可欠の存在、ビジネス向けITレビューサイトとは

 ビジネス向けITレビューサイトは、IT製品やITサービスに対してユーザーがレビューを投稿し、他のユーザーが製品を選択する際の参考にしてもらおうというサイトだ。コンシューマー向けのグルメサイトや価格比較サイトにあるレビューのビジネス向けIT版とイメージすれば位置付けが分かりやすいだろう。

 コンシューマー向けレビューサイトは今や消費者の購買行動に欠かせない情報収集の手段となっている。さまざまなランキングによって、「商品や店舗がどんなポジショニングか」が容易に判断でき、他のユーザーが利用した結果によって「どれだけ満足しているか」も分かる。自分と同じような価値観を持ったレビュワーを見つけることができれば、そのレビュワーの評価を信頼して、購入を決めることもある。実際、商品や店舗のレビューを見て、購入を決めたり、来店を決めたりした経験のある方は少なくないはずだ。

 こうしたコンシューマー向けサービスの特長を企業向けIT分野に適用したのがビジネス向けITレビューサイトだ。SaaSが本格的に普及し始めた2011年頃からさまざまなサービスが立ち上がり、製品選択の参考にされてきた。米国のビジネス向けITレビューサイトの中でも最古参で現在50万レビューを蓄積している最大手に位置するのが「G2 Crowd」だ。

 G2 Crowdは、客観的なレビューを提供することに特に力を入れているレビューサイトだ。評価は基本的に製品を実際に使ったことのあるユーザーしか投稿できない仕組みで、レビュワーやレビューをチェックする仕組みも備える。また、特長の一つとなっているのが製品のポジショニングを把握するための指標「G2 Crowd Grid」だ。この指標は、縦軸を「市場のプレゼンス(認知度)」、横軸を「顧客満足度」とし、製品やサービスを4つにプロットしたもの。「どの製品が、ユーザー満足度が高く、市場でも広く受け入れられているか」などを簡単に知ることができる。

「Team Collaboration」カテゴリーにおけるG2 Crowd Gridの例

 欧米では、こうしたレビューサイトが企業ITにおける製品選択になくてはならないサービスになっている。また、市場における自身のキャリア形成にレビューサイトを利用するケースもある。レビューを自身の履歴書に結び付け、良い“目利き”であることをアピールして、転職に活用するのだ。

日本にもビジネス向けITレビューサイト「ITreview」が登場

 日本でもこうしたビジネス向けITレビューサイトを求める声は年々高まってきている。特に、「シャドーIT」と呼ばれるように「ビジネス部門が自分たちでITを調達しよう」という動きが進む中で、「市場にどのようなサービスがあり、どのようなメリットがあるか」を簡単に知りたいというニーズは強まっている。

 そうしたニーズに応えるサイトとして登場したのがアイティクラウドの「ITreview」だ。実名を中心に質の高いレビューが集まるメディアとして2018年10月1日に正式にサービスを開始した。

 運営元のアイティクラウドは、IT流通のパイオニアであるソフトバンク コマース&サービス(C&S)とアイティメディアによる共同出資企業だ。といってもITreviewに掲載されるのは、ソフトバンクC&Sが扱う製品にとどまらない。SaaSを中心に多岐にわたる製品やサービスが対象で、レビューも客観的で中立的である点にこだわっている。また、G2 Crowdと提携しているので、欧米のレビュワーによる質の高いレビューを日本語で読むこともできる。

「ITreview」の画面

 アイティクラウドの取締役 副社長 兼 CEOである黒野源太氏は、日本におけるビジネス向けITレビューサイトへの期待について次のように話す。

 「ソフトバンクC&Sが実際にIT製品導入に携わったことのある方に行ったアンケート調査では『ビジネス用ソフトウェアのレビューサイトが有益だ』とする回答は77%を超えました。また、その必要性も認識されていて『もしレビューサイトがあったらレビューしてもよい』という回答は93%にも達しました」(黒野氏)

日本でもレビューサイトに期待

 この背景には、これまでの日本企業のIT調達が「ベンダー任せ」「SIerに丸投げ」になりがちな点もあるようだ。情報提供や製品比較ではベンダーやSIer、パートナーの力を借りることが広く行われている。IT部門が主導して製品を選定する場合も、相見積もりなどに時間がかかり、スムーズに製品導入ができないことが多い。これだけSaaSが普及しても、IT調達の在り方は10年前と変わらない方法で行われているのだ。

 黒野氏は「ユーザーが客観的で中立的なレビューを見て製品を選ぶことができれば、IT利用に関するさまざまな課題を解決できるようになります」と強調する。

スムーズなソフトウェア調達をさまたげる4つの課題

 黒野氏によると、ソフトウェアやサービスが増えることによる課題は大きく4つある。「選択肢が多過ぎること」「選択基準に自信が持てなくなること」「上長への説明が困難であること」「決定に時間がかかること」だ。

 ビジネス向けITレビューサイトを使えば、こうした課題はうまく解決できる。「選択肢が多過ぎる」ことについては、「今、何が選ばれているのか」がすぐ分かる「認知度」を指標として提供することで解決できる。また「選択基準に自信がない」「上長への説明が困難」という点は、実際に利用しているユーザーの「顧客満足度」を示すことで解決できる。

 「決定に時間がかかること」についても、一般的なIT調達のプロセスが「課題認識 → 情報収集 → 製品のリストアップ、比較 → 各社からの提案、説明 → 購買決定」という流れだとすると、レビューサイトはこのうちの情報収集、製品のリストアップ、比較のプロセスを大いに短縮するだろう。迅速でありながら、透明性が高く、自信を持ったIT調達につなげることもできる。

 「ビジネスのスピードが高まっていて、かつてのように5〜7年のスパンでIT機器やソフトウェアを入れ替えていくというスタイルは時代に合わなくなってきています。SaaSのようにビジネス部門が主導してサービスを導入するケースも増えました。こうしたサービスは競争優位につながりますから、状況を見てどんどん入れ替えていくことが求められます。『今、この状況なら、どのサービスを使えばいいのか』を迅速に判断して使い倒していく必要があるのです。ビジネス向けITレビューサイトは時代の要請でもあると思っています」(黒野氏)

ITreviewがユーザーに提供する3つのメリット

 黒野氏は、ITreviewがユーザーに提供できるメリットは大きく3つあると話す。

 1つ目は「客観的で中立的なレビューを参考にしてツールの検討が可能になること」だ。これまで説明したように他社の意見を知ることができるのは一番のメリットだ。数あるレビューの中から、投稿者の属性情報で絞り込みもできるため、「自社と類似する企業は何を利用しているのか、どう評価しているか」が分かる。

 また、これらのレビューはITreviewで品質チェックが行われていることもポイントだ。例えば、レビュワーは、会員登録の際に「実名」と「会社名」の登録が求められている上、レビュー審査時にはメールドメインと企業名の確認も行われている。これにより、ビジネスユーザーのレビューしか集まらない仕組みとなっているのだ。

 また、レビュワーは、製品のユーザーであることが原則で、自社製品や競合製品へのレビューはコミュニティーガイドラインによって禁止されている。さらに、審査チームによるレビュー投稿の内容確認が行われ、不正なレビューで特定の製品の評価を高めることができないようになっている。これらの仕組みによりレビューの品質を担保するわけだ。

 「質の高いレビューを参考にすることで、利用しているツールの他社評価を確認したり、自社と類似する企業の意見を参考にしたりできます。さらに、有名な企業がどんなツールを使って業務を推進しているかも分かります。ビジネス部門主導でサービスを利用する際にも上長やIT部門の説得に利用できるでしょう」(黒野氏)

 2つ目は「顧客満足度の高いツールがひと目で分かる」ことだ。ITreviewは、G2 Crowdと提携しつつ、前述のG2 Crowd Gridのような指標である「ITreview Grid」を提供する。このスコアを利用することで、今使っているツールがどんなポジションにいるのかを探ったり、市場では認知度が低いが、顧客満足度の高い掘り出し物を見つけたりできるようになる。

※注:ITreview Gridは2018年11月以降で順次公開される予定となっており、現在はレビューを募集している

 「ITreview Gridは、認知度と満足度で製品をマッピングしたもので、テーマやカテゴリーごとに提供していく予定です。製品やサービスのアッブデートや市場の評価を見ながら、たえず更新されていくので、『今、選ばれているものが何か』がひと目で分かります。評価を見ながら、利用する製品をどんどん入れ替えていくこともできるようになります。また、知らない製品でも満足度が高ければ検討したくなるはずです。まずはレビューサイトで大枠をつかんで、各製品の詳細を理解していくことができます」(黒野氏)

 3つ目は、「新しい自己PRのカタチとして活用できること」だ。最近はエンジニアの間で、勉強会経由で知り合った人の会社に転職したり、GitHubやQiita、Twitterなどでの活動や投稿が転職のきっかけになったりと、Web上での活動がキャリア形成に直接的につながるケースが増えている。

 ITreviewサイト内のレビューをSNSで共有すれば、レビュワーの知見や経験を外部にPRできる。「欧米企業のようにトップレビュワーが企業から評価され、市場での価値向上につながっていけばいいと思っています」と黒野氏は期待を寄せる。

レビューにはIT活用率を高め、社会貢献につながる側面も

 レビューは社会貢献につながるものでもあると黒野氏は話す。

 例えば、レビューを参考にして購買に至ったユーザーは、その経験を他の人にも提供したいと思って新しいレビューを投稿する。そしてまた、そのレビューが他の人の参考になるという良い循環が生まれるのだ。さらに、ベンダーは自社製品に対するレビューを製品に反映しようと思う。それが製品の改善につながり、結果的に多くのユーザーが恩恵を受けることになるわけだ。

 「ユーザーが主体的に製品に関わっていくことで、ベンダーが提供する製品の品質が上がり、ユーザーのITリテラシーも向上していきます。ITレビューサイトは、日本のIT活用率を高め、日本社会をもっと便利で豊かなものにしていくことができると思っています」(黒野氏)

 といっても、いきなり大きなことを考える必要など全くない。お気に入りのIT製品や普段使っているサービスについて、友達に軽く紹介する程度の内容を投稿するだけでいい。投稿もサービスサイトのガイドに沿って記入していけばよく、難しいところはない。まずはアクセスしてレビューにコメントを付けるだけでもいいだろう。

 黒野氏も「簡単なものでいいので、まずは始めてみることが大事です」とアドバイスする。クラウドサービスの活用は今後ますます進むだろう。ITレビューサイトをうまく使いながら、クラウドサービスを自在に使いこなしていきたい。なお、ITreviewではクラウドサービスだけではなくソフトウェアなども対象にしている。

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提供:アイティクラウド株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2018年11月18日