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» 2019年03月11日 10時00分 公開

地震でも自家電源で長時間稼働したデータセンターは、こだわりが満載だった

地震による停電を受け、自家発電機によって長時間にわたる無停止運用を続けたデータセンターがあるという。訪ねてみると、それはこだわりが満載のハイスペックなデータセンターだった。

[PR/ITmedia]
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 2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震では、北海道内のほぼ全域が停電に見舞われた。そのなかで長時間、自家発電機によって無停止運用を続けたデータセンターがあるという。訪ねてみると、それはこだわりが満載のハイスペックなデータセンターだった。

電力供給が回復した後も自家発電を利用し続けた理由

最も重要なシステムを担うことを目的に設計されているという

 「当社のデータセンターで、お客さまの最も重要なシステムを預かる体制ができていることを証明できたと考えています」。北海道総合通信網の取締役で営業統括部長の佐藤哲夫氏は、北海道胆振東部地震による停電を乗り越えた経験をこう話す。

 北海道総合通信網の「S.T.E.P札幌データセンター」は、札幌市内にある。社会インフラを支える通信事業者である一方、クラウドサービスなどIT事業を展開してきた同社が、2017年9月にオープンしたものだ。

 特に地盤の堅固な場所を選んで建設されていることもあり、地震の揺れそのものによる被害はほぼゼロだった。しかし、全国で初めてという「ブラックアウト(管内全域にわたる停電)」に直面した。

 停電発生初期は、「完全復旧に1週間程度かかる」といった情報も流れ、北海道総合通信網の通信サービス関係部署は対応に追われたが、一方、データセンターのスタッフは、平常時と全く変わらない様子だったと、営業統括部部長兼営業開発グループリーダーの湊雄一氏はいう。

 無停電電源装置(UPS)、つまりバッテリーへの移行に続く自家発電機への切り替え、空調のための水の確保などの停電への備えは、同データセンターでは日常的に取り組んできたテーマであり、設備点検も定期的に行ってきた。その甲斐があって、非常体制への移行はスムーズだったという。ちなみに自家発電機のための燃料は、常時72時間分を確保している。

 S.T.E.P札幌データセンターには、異なる変電所から2系統で電力を引き込んでいる。実は地震発生当日のうちに、片系統の電力供給が復旧していたという。しかしデータセンターでは、両系統が復旧し、安定性が十分に確認された後に通常の電力供給に切り戻した。このため、長時間の自家発電による運用を続ける結果になったのだという。

北海道総合通信網 取締役営業統括部長、佐藤哲夫氏

 「このデータセンターでは、『想定していることが、その通りに動かない』ということを前提に、設計と準備がなされてきました」(佐藤氏)

 今回の電力復旧に際しても、高い信頼性を確保する設計がなされているために、運用担当者は平常時の構成への回帰を目指せばいいという明確な目標ができる。そして周到な準備が行われているため、待つことを含めて、その時々であせることなく最善の選択ができたということだろう。

 「札幌市内で停電により信号も止まったこと自体、私にとっても人生で初めての経験でした。北海道は台風や地震が少ないことが知られてきましたが、個人として『想定していないことが起こり得る』という認識を新たにしました。東京や大阪をはじめとする企業や公共機関では、東日本大震災の記憶が薄れつつあるかもしれませんが、ぜひ今一度、『想定していないことが起こり得る』という前提に立って、災害対策を検討していただきたいと思います」(佐藤氏)

 実際、北海道胆振東部地震以来、北海道内の企業がデータセンターをS.T.E.P札幌データセンターに移管するケースが急増しているという。

重要システムを担うことに焦点を定めたデータセンター

 S.T.E.P札幌データセンターは、公共機関や社会インフラ事業者などの重要システムを預かっている。このため、さまざまな点でハイスペックな設計と運用がなされている。

 立地は海岸線から20キロメートル離れ、海抜は50メートルと、津波や液状化現象の可能性は低い場所だ。前述の通り、強固な地盤であることを確認した上で建設されている。震度7クラスの地震にも耐える免震構造を備えている。

美しいラウンジ。セキュリティチェックは厳重だ

 同データセンターへの光ファイバーケーブルの引き込みは、電力と同様、異なる局舎からの2系統となっている。それも、一方の系統は完全地中化され、他方の系統は電柱経由だ。「2系統とも埋設した方がいいのでは」と考えがちだが、地中に引き回した光ファイバーケーブルは切れにくいものの、いったん切れると復旧に時間が掛かる。一方、架空であれば、切れやすいが復旧は短時間で済む。このように、引き回しかたの違いを確保することで、冗長性をさらに高めるという考え方なのだという。

 データセンター内のラックへ引き込まれる電源も2系統となっている。

 物理セキュリティも厳格だ。サーバにたどり着くまでには、複数回の生体認証およびICカード認証を含む、7段階のチェックを経なければならない。サーバラックの解錠にも生体認証が要求され、解錠、施錠が発生すると逐一、あらかじめ指定されたユーザー組織の管理者に、メールで通知されることになっている。

 このように、S.T.E.P札幌データセンターは、日本データセンター協会による「データセンターファシリティースタンダード」の「ティア4」(最高レベル)相当の設備を備えている。

東京までのWANでバックアップ回線コストが節約できる

 北海道総合通信網は、上記のようにハイスペックなデータセンターで、仮想サーバホスティングからプライベートクラウド、サーバハウジング(コロケーション)までのサービスを提供している。顧客はニーズや用途に合わせ、これらのサービスを組み合わせて使うことができる。

 では、例えば東京や大阪の一般企業は、このデータセンターサービスをどのように活用できるだろうか。やはりネットワークコストの点から、利用してもらいやすいのはディザスタリカバリ(災害対策)/バックアップデータセンター運用だろうという。

北海道総合通信網 営業統括部部長兼営業開発グループリーダー、湊雄一氏

 「例えば東京であれば、データセンターにもさまざまな選択肢があり、メインデータセンターで物理的に離れた札幌を選ぶことは考えにくいかもしれません。ですが、ディザスタリカバリ用途であれば、距離が遠いことが望ましいと考える組織はあります。札幌は、東京から距離が遠い一方で、交通の便がいいという点では、バックアップデータセンターを置くのに非常に適していると思います。札幌で500ラック規模のデータセンターを運用し、まとまった需要に対応できるのは、当社が唯一だと考えています」(湊氏)

 ネットワーク接続のセキュリティおよび安定性に敏感な組織には、特に都合がよさそうだ。北海道総合通信網は、東京までは20Gbps(冗長構成)のプライベート回線を引いている。このため、ディザスタリカバリ目的でユーザー組織が自社専用の回線を契約することなく、比較的安価に、高い安定性とセキュリティを保った通信環境を確保できる。

 「当社は、他の通信事業者との間でも密接な関係を築いています。このため、お客さまの東京の拠点との間の通信接続を一括して手配・管理できます」(佐藤氏)

 北海道総合通信網は、S.T.E.P札幌データセンターと自社通信サービスの組み合わせをベースに、顧客企業側が環境を構築・運用する必要のないディザスタリカバリソリューションも提供している。システムごとではなく、統合的なバックアップ管理が行えること、本番環境に影響を与えることなく訓練ができることなどから、著名企業が採用するケースも出てきているという。

 一方、自治体や教育・研究機関では、日常的なアプリケーションをS.T.E.P札幌データセンターで運用するハードルがはるかに低い。なぜなら、このデータセンターは、LGWANおよびSINETに直接接続されているからだ。

 全ての自治体はLGWANに、そして大学などの教育・研究機関はSINETにそれぞれ直結している。従って地理的な距離は遠くとも、ネットワーク的な距離は非常に近い。しかも、公衆ネットワークを経由することなく、通信が行える。このため、例えば国立大学法人東京農工大学では、一般的な情報システムについては同校のデータセンターで運用しているが、職員・学生のための仮想デスクトップをS.T.E.P札幌データセンターで動かし、「Desktop as a Service」として利用しているという。

「難しいことを直接要求してもらえるお客さまとお付き合いしたい」

 上記でも分かるように、北海道総合通信網は、通信事業者ならではの強みを生かしたネットワークとITの統合ソリューション力を特徴としている。この力を生かし、各顧客に特有のニーズに対して、柔軟に応えることができるという。

 例えば、WAN回線にしても、どこをどのように通るルートがいいか、冗長構成はどのように設計すべきか。詳細にこだわる顧客であればあるほど、喜んでもらえる解決策を考えやすいという。

 佐藤氏は「当社としては、難しいことを直接要求していただけるお客さまとお付き合いさせていただきたいと思っています」と話している。

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提供:北海道総合通信網株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2019年4月10日

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