レガシーから最新環境まで、組織の財産であるデータをつなげ――確実な連携を極めたツールの裏側ITreview GRID Award 2019 Summer

IT技術の歴史は、データ連携の歴史と言ってもいい。「HULFT」と「DataSpider」は、メインフレーム時代からオープン化を経て、クラウド普及が進む今に至るまで、常にさまざまなシステム間の“翻訳者”としてデータ連携を支援してきた。

» 2019年09月02日 10時00分 公開
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 離れた場所にある異なる環境のデータを確実にやりとりし、連携させたい――昨今のように「デジタル化」が叫ばれるずっと前から、ITはそんなニーズを満たすために進化し続けてきた。懐かしのフロッピーディスクをはじめ、CD-ROMやMD、USBメモリといったさまざまな媒体はもちろん、LANやWAN、インターネットといったネットワークも、離れた場所同士を結び、データをやりとりするために磨かれてきた。

 クラウド環境やスマートフォンが普及した今も、そのニーズは変わらない。むしろ、最先端の技術と、数十年にわたって運用され続けてきたエンタープライズのシステムの両方が同時に存在する今だからこそ、異なるプラットフォームをまたいだファイル転送やデータ連携の重要性は高まっている。

従来の企業システムをデジタル時代の真の「武器」に変えられるか

 今、あらゆる業界でデジタルトランスフォーメーション(DX)に向けた取り組みが進む。理由は簡単だ。最新の技術を活用して業務を効率化し、新たな製品やサービスを素早く提供していかなければ、あっという間に競争に敗れ去ってしまう。

 高度成長期のように、画一的な製品やサービスを大量に届ける時代とは異なり、21世紀のビジネスは、細かく異なる顧客のニーズに合わせるよう求められる。その実現に欠かせないのがデータだ。その顧客がどんな人で、過去にどのくらいの頻度で何を購入したか、どの決済方法を好むのか――データを集め、人工知能(AI)などを駆使して知見を導き出すことで、最適なサービスを実現しようと試みる企業は少なくない。それを後押しするのが、デジタルの力というわけだ。

 そんな中で元気が良いのが、次々と新しいサービスを提供するスタートアップ企業だ。クラウドやスマートデバイスが稼働する環境を前提に一からシステムを開発し、仮説を試しては修正し……と、スピーディーかつアジャイルに動くスタートアップ企業の中には、それまで業界で大きな影響力を誇ってきた企業を脅かす勢いで成長しているところもある。

 一方、長い歴史を持ち、さまざまなデータやナレッジを蓄積してきたはずの企業は、やや分が悪い。ビジネスの“支え”であるはずの既存システムが、新たな技術に適合する際の足かせとなり、スピーディーな動きを妨げているからだ。だが、そこに蓄積されてきたファイルやデータは間違いなく貴重な財産だ。それらをクラウドをはじめとする新しい環境とつないで連携させれば、一転して企業は強力な武器を手に入れるだろう。

メインフレームからクラウドまで、異なる環境でのファイル連携を確実に実現

 その切り札になり得るツールが、セゾン情報システムズが、企業向けに長年提供するファイル転送ソフトウェア「HULFT」、データ連携ソフトウェア「DataSpider」だ。

ファイル転送ソフトウェア「HULFT」、データ連携ソフトウェア「DataSpider」の機能と役割(出典:セゾン情報システムズ)

 両製品が活用するのは、高度な技術ではない。むしろ、確実かつ高速にファイルやデータを転送するという目的を果たすべく、愚直に機能を磨き続けてきたという。それはなぜなのか。

 HULFTが初めて発表されたのは1993年。スマートフォンなど影も形もなく、PCは普及し始めたばかり。ましてや、インターネットなど海の物とも山の物ともつかなかった時代のことだ。それでも企業はシステムのオンライン化を進めていた。その中核として導入されていたメインフレーム(汎用機)には、UNIXマシンが登場したことで、徐々にオープン化の流れが広がり始めていた。

 このとき課題になったのが、「メインフレームと新しいオープン系システムとの間で、どのようにファイルを伝送し、連携させるか」だった。一口にメインフレームやUNIXサーバといっても、メーカーやOSごとに仕様は異なる。国や地域が異なれば言語やアクセントが違うのと同じように、他のシステムに“ただファイルを転送するだけ”では文字化けが発生し、正常に処理できない。かといって、個別に転送用プログラムを作り込むと、工数もコストもかさむ。また、プログラムを作ったエンジニアが異動などでいなくなれば、どうやって必要なデータを問い合わせればいいか分からない――そんな状況が発生していた。

 そこに登場したのがHULFTだった。HULFTは、「異なるプラットフォーム、異なる基盤の間でデータを確実に届けること」を一貫した使命としている。異なる環境同士でデータを受け渡す場合でも、互いにHULFTさえインストールしてあれば、自動的に文字コードを変換し、プラットフォームの違いを意識することなくファイルをやりとりできる。HULFTを長年使っている組織の中には、メインフレーム以降、時代に応じてさまざまなシステムを構築、拡張し、OSもシステムもばらばらな200台以上のサーバで構成される大規模システムを運用しているケースもあるという。

セゾン情報システムズ HULFT事業部 マーケティング部 部長の野間英徳氏

 セゾン情報システムズ HULFT事業部 マーケティング部 部長の野間英徳氏は、「HULFTは異なるプラットフォームの間で共通の“翻訳者”となることで、システム運用の課題を解決してきた」と話す。

 「クラウドが普及したからといってオンプレミスのシステムがなくなるわけではないし、メインフレームもなくならない。最新技術から、20年前、30年前に構築されたメインフレームまでがつながるのがHULFTの価値の1つだ」(野間氏)

 インターネットの普及とLinux、WindowsといったIAサーバの登場、そしてクラウドサービスが当たり前になった今も、その思想は変わらず引き継がれている。例えば、HULFTは「Amazon Web Services(AWS)」や「Microsoft Azure」といった主要なクラウドサービスへのアダプターを用意し、マルチクラウド環境やハイブリッドクラウド環境でも、オンプレミス環境と同じように運用管理を可能にする。同様のコンセプトは、ノンプログラミングでデータを加工し、連携できるDataSpiderにも共通している。

ファイル転送やデータ連携を通じて、ビジネスの推進力に

 異なる環境でのデータ連携を実現するという主目的を確実に果たしつつ、その時々の環境やニーズに合わせて機能を拡張してきたことも、両製品の特徴だ。

 例えば、情報漏えいの懸念が高まったことを背景に、暗号化機能や改ざん検知機能を搭載してセキュリティを強化した。また、帯域が保証された専用線に代わってインターネットVPN(注)が広がり始めると、不安定なネットワーク経由でも高速かつ確実にデータを転送できるように、圧縮機能や間欠転送、エラー発生時の再送機能などを搭載し、「安全、安心を保証する、確実なデータ送信」に徹してきた。この点は、SaaSをはじめとするクラウドサービスが普及してきた今も、これからも変わらないという。

(注)インターネットVPN:インターネットを使ったVPN接続のこと。暗号化した専用通信経路をインターネット上に展開することで、組織専用のネットワークを仮想的に構築する。

 こうした姿勢の他にも、全角文字(2バイト文字)や元号、日本独特の商習慣への対応や、「次期バージョンリリース後も、現行の製品を10年間はサポートする」という長期対応を続けてきた。

 2019年夏には、企業ユーザーがIT製品へのレビューや評価をシェアするWebサイト「ITreview」が年4回実施する「ITreview GRID Award」の「2019 Summer データ連携部門」で、HULFTは認知度も満足度も高い製品を表す「Leader」、DataSpiderは、認知度はそれほど高いとはいえないが、満足度は高い製品を表す「High Performer」にそれぞれ選出された。

 ITreviewにユーザーから寄せられたコメントには、「拠点内や拠点間のデータ伝送において、他の無償ソフトウェアとは一線を画す製品なので、重要システムや重要データの授受の際に、安心して導入できる」とある。フリーソフトでファイル転送プロトコル(FTP)などを使ってファイルを転送する場合などとは異なり、確実にデータを転送できる安全性や、長期にわたって市場に展開してきた故のシェアの高さが、顧客の安心感につながっているようだ。

「ITreview GRID Award 2019 Summer データ連携部門」で、HULFTは「Leader」、DataSpiderは「High Performer」に選ばれた(出典:ITreview)

 野間氏は、受賞を「光栄なこと」としながらも、「ファイル転送については、あくまで企業を支援する手段の1つだと考えている」と語る。

 「顧客がHULFTやDataSpiderに求めているのは、データがどこに転送されたかを把握し、エラーがあればきっちり知らせて必要ならば再送し、データをつなげて運用管理すること。それをマルチOS、マルチプラットフォーム、マルチクラウドの環境で実現し、社内はもちろん、企業間、ひいては業種や国境をまたいだ連携を支援していきたい」(野間氏)

 深刻な人手不足の中では、AIやデータの活用は不可欠だ。ただ、そこで正しいデータを集められなければ、正しい知見や経営判断も引き出せない。「収集元がファイルならHULFTで、データベースやアプリケーションならばDataSpiderで、企業がよりよい製品やサービスを提供するべくデータ活用のプロセスを支援していく。ひいてはそれが、個々のエンドユーザーの豊かな体験や、サービスを提供する企業側にとっての業務効率化、従業員の負担軽減などにつながることを願っている」と、野間氏は語る。

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提供:株式会社 セゾン情報システムズ
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2019年9月23日

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