無線/有線ネットワークに一元対応できる国内ベンダーが登場、他と何が違うか 8年間使い続けられるネットワーク機器の秘密

社会インフラなどの重要システムの実績を持つネットワーク機器メーカーが満を持して無線ネットワーク市場に参入する。ポイントは8年もの長期保証と有線/無線を問わない手厚いサポート体制にある。

» 2020年07月29日 10時00分 公開
[ITmedia]
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 企業や組織の基幹を担うコアネットワークは長年、「有線」ネットワークで構築されてきた。無線LANの性能が高まり、従業員一人一人が利用する端末の接続が「ワイヤレスファースト」になっても、低遅延、高信頼性が求められる基幹ネットワークで高速、高品質な有線が選択されるトレンドに変わりはない。

 有線と無線が混在するネットワーク環境の場合、セキュリティ対策を含む設計や運用管理の手順が煩雑になりやすく、抜け漏れはリスクになる。機器の提供元が海外ベンダーだった場合はトラブル発生時の問題切り分けも簡単ではなく、ネットワーク運用効率化の妨げとなっている。

 こうした中、高いセキュリティ対策が求められる重要施設の有線ネットワークで多数の実績を持つ国内ベンダーが、満を持して無線LAN製品を投入するという。驚くべきことに8年もの長期サポートが可能だという。

「ギャランティードネットワーク」を追求してきたアラクサラ

 アラクサラネットワークス(以下、アラクサラ)は2004年、日立製作所とNECの共同出資で生まれたネットワーク機器ベンダーだ。ただ単に高信頼なネットワークを提供するだけでなく、それを通じて顧客のビジネスを支えていくという「ギャランティードネットワーク」をコンセプトに掲げ、高機能・高信頼性を備えたスイッチやルーターを提供してきた。

アラクサラ 小林春樹氏 アラクサラ 小林春樹氏

 海外製のIT製品でよくあるのが、技術的な回答は海外からの返答待ちとなるため対応に時間がかかったり、特殊なリクエストとして対応をペンディングされてしまったりすることがあることだ。一方アラクサラは国内で対応を完結させられる点を強みとして、自社内での原因究明と対応に務めてきた。

 「数値化するのは難しいが、アラクサラは至る所で品質を確保するための努力を払ってきました。品質管理はもちろん、設計からさまざまな段階でチェックする他、OEM供給を受ける際も内部設計の詳細まで踏み込み、リスクのある設計になっていないかどうかを確認してブラックボックスがない状況を構築しています」(アラクサラ 経営戦略本部事業戦略部 主任技師 小林春樹氏)

 こうした姿勢が評価され、アラクサラのネットワーク機器は官公庁や自治体、通信事業者などで採用されてきた。

有線スイッチとワンストップで使える無線LANを望む強い声に対応

 品質、安全、安心を最大の特徴に、アラクサラのネットワーク機器は企業の基幹ネットワークや社会インフラを担ってきた。だがこの数年「アラクサラに無線LAN製品はないのか」「いつ出すのか」という問い合わせを受ける場面が増えてきたという。

 最近のノートPCからイーサネットポートが消えたことからも分かるように、今や特別な制約がない限りは無線LANを使ったネットワーク接続を前提とする企業がほとんどだ。そこで、アラクサラのAXシリーズでコアネットワークを構築しつつ、エッジ部分の無線LANについてはサードパーティー製品を組み合わせる構成がほとんどだった。

 「われわれの実績を評価いただいているお客さまからは、何かトラブルがあったときの問い合わせや対応についても、できれば信頼の置けるアラクサラに集約したいという要望を頂いてきました」(アラクサラ 経営戦略本部事業戦略部 製品戦略主管 能見元英氏)

 アラクサラはハードウェアだけでなく、セキュリティ対策や運用管理、トラフィック監視を支援するソフトウェアを組み合わせた多様なソリューションを展開してきた。これらを有線だけでなく無線も含めてネットワーク全体を統合的に管理したいという強い要望があったという。

 こうした背景を踏まえてアラクサラが2020年7月に発売したのが、コストパフォーマンスに優れた無線LAN製品群「AXprimo W」シリーズだ。IEEE 802.11ac(Wave 2)規格に対応した無線LANアクセスポイント「AXprimoW ECW5211-L」「AXprimoW ECW5410-L」と、ローエンドからハイエンドまでさまざまな環境に合わせて選べる無線LANコントローラー「AXprimoW EWS101」「AXprimoW EWS5203」「AXprimoW EWS5204」「AXprimoW EWS5207」で構成されている。

「AXprimo W」シリーズのラインアップ(出典:アラクサラ)

 無線LANコントローラーは一元管理機能、RADIUSサーバなどのビルトインに加え、外部のゲストがセキュリティを確保しながら簡単に利用できる多彩な認証機能を搭載している。さらに導入担当者にとってメリットが大きいのが「アクセスポイントの数によらずライセンス費用は一定」という料金体系だろう。一般的な無線LAN製品の場合、アクセスポイントの数によってライセンス費用が変わるため、導入後にアクセスポイント増設する場合、当初見積もりよりもコストが膨らんでしまう可能性があるが、アラクサラの場合はこの心配がない。

 これによって、これまで長年にわたって提供してきた高品質な有線LANスイッチ/ルーターと、コストパフォーマンスに優れ、安全で安定した通信を提供する無線LAN製品を組み合わせ、ワンストップで導入、運用できる環境が整った。最新の無線LAN規格として今後の普及が見込まれる「Wi-Fi 6」にも対応する予定だ。

業界の常識を超える「8年間」長期保証を提供

 高信頼の有線ネットワークと一元的に運用・管理できることがAXprimo Wシリーズの大きな利点だが、無線LAN製品としては後発に位置する。

 「われわれも後発であることを重々理解しています。ですから、お客さまがアラクサラに求めるのは何か、他社と違うところは何かを突き詰めました」(アラクサラ 開発本部第二開発部 主任技師 森嶋良行氏)

アラクサラ 森嶋良行氏

 そうして生まれたのが「無線LANアクセスポイントの8年間長期保証・保守」制度だ。

 無線LAN技術もそうだが、あらゆる技術がどんどん変化する中では「数年置きに新しいモデルに買い替えていけばいい」という考え方もあるだろう。だが特性の異なる規格の無線LANを次々にリプレースするとなると、その都度、設計見直しが生じたり、セキュリティ対策を再検証したりする必要がある。最近では、無線LAN機器に搭載されるソフトウェアに脆弱(ぜいじゃく)性が発見されるケースもある。設備の更新が間に合わず、サポート終了後も機器を使い続けた場合、適切な保守を受けられず、セキュリティの穴となるリスクがある。

 工数や人的リソースの配分を考えると無線ネットワーク環境を短期間で更新し続けるのは現実的ではない。日本の社会インフラを担う顧客がアラクサラに期待しているのは、安定した、「枯れた」ネットワーク環境の提供だ。

 そこでAXprimo Wシリーズは、8年間の無償保証をアクセスポイントにバンドルした。コントローラーについても、有償で最大8年間の長期保証に対応する。6〜7年の保守期間が調達条件となることもある大学や医療機関などのシステムにも対応可能だ。

 8年間という異例の長期保証を実現するため、アラクサラは取引メーカーも念入りに調査し、信頼できるパートナーを選定した。「メーカーの立場として、8年もの保証に備えて部品を長く保有するのは難しいといった事情も分かります。最初は『通常、機器そのものの保証は3年程度。そんな長期間の保証は不可能だ』と言われましたが、アラクサラとしてそこは譲れないところでした。日本企業がなぜ長期保守を求めるのか、その必要性を時には現地に出向いて説明し、パートナーの理解を得て立ち上げにこぎ着けました」(森嶋氏)

既存のソリューションと連携し、自動的な防御も可能に

 アラクサラはパートナーと深く連携し、内部仕様を公開してもらって連携機能を組み込むことで同社の強みである幅広いソリューションの拡張を実現している。

 まず計画しているのが、「AX-Security-Controller」(AX-SC)を活用したサイバー攻撃自動防御/端末トレーサビリティーソリューションとの連携だ。「これまでAX-SCは、アラクサラの有線スイッチから接続している端末の情報を取得して見える化していました。AXprimo Wシリーズが加わることで、有線と無線を統合して情報を見られるようになります」(能見氏)。組織が所有している端末を持ち帰ってしまった場合も、最後に誰がどこのアクセスポイントで使ったかをトレースしてリスクに対処できる。

AX-Security-Controllerによる情報収集(出典:アラクサラ)

 無線と有線の運用を一元化できるため、障害発生時の対応もスムーズだ。優先ネットワークの運用管理ツールから、直接無線アクセスポイントの制御も可能なため、何らかの障害が発しした場合の調査や、問題がある端末の切り離しなどのトラブル対応にも迅速に対応できる。

 「マルウェアに感染するなどの不正な振る舞いをしている端末を検知したらその端末をネットワークから切り離し、通信を止めるところまでを自動化できます」(小林氏)

 他に、「AX-Network-Manager」を活用した運用管理ツールとの連携も視野に入っており、安定したネットワークと単一の運用管理だけでなく、顧客の利便性をさらに高めていきたいという。

インシデント対応の自動化(出典:アラクサラ)

 コモディティ化が進むネットワーク機器の選定では、品質やサービスよりも価格による判断に流れがちだ。だが、知的財産や顧客情報などの重要情報を取り扱うとなれば、信頼性と品質が重要になる。部品サプライチェーンのどこかにリスクが混入する可能性などは排除する必要がある。

 アラクサラはそうした顧客の要望を受け、8年間の長期保証に加え、セキュリティソリューションなどと連携して有線/無線を問わず一元的に運用管理できるソリューションを完成させた。運用管理の効率化と合わせて安全性や堅牢(けんろう)性も重視したい企業や組織は詳細を確認してみるとよいだろう。

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提供: アラクサラネットワークス株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2020年8月28日

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