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» 2020年11月04日 10時00分 公開

よくある「4つの落とし穴」も解説:システムを内製したい、でもコストも人材も足りない――悩める企業の切り札「ローコード開発」を最大限に活用するには

DXの本格的な取り組みが進むにつれ、業務システムを内製してより柔軟に開発、変更できる体制が必要になっている。とはいえ、人材不足やコスト不足で「内製はしたいが、方法が見つからない」と悩む企業もあるはずだ。そんな中で注目されるのが、プログラミングを最小限に抑えたローコード開発だ。その利便性を最大限に引き出し、社内のガバナンスやセキュリティも確保するにはどんな環境が必要なのか。ローコード開発ツールを手掛ける企業に聞いた。

[PR/ITmedia]
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 今、最小限のプログラミングだけでアプリケーションを作成できる「ローコード開発」が注目を集めている。デジタルトランスフォーメーション(DX)が重視される中、ローコード開発はニーズの素早い変化に合わせて業務システムの内製や変更を柔軟に進めたい企業を助ける切り札になり得る。

 ローコード開発のメリットは、開発をより迅速かつシンプルにすることで、開発コストを抑えながら開発速度やリリース速度を向上させられることにある。その半面、情報のサイロ化防止や個別最適化、ガバナンスの確保などが課題になることも指摘される。システムの内製を目指す企業は、どのようにローコード開発に取り組めばよいのか。ローコード開発プラットフォーム「intra-mart Accel Platform」を提供するNTTデータ イントラマートに、注意点や環境づくりのコツを聞いた。

世界的に脚光を集め始めたローコード開発

 ローコード開発市場が盛り上がる背景には、企業が顧客に新しい価値を提供すると同時に、ビジネスや企業そのものを変革することを求められている点がある。

 市場が変化し続ける中、企業がDXを通して顧客ニーズに応えるためには、従来よりも速く、効率的に、高頻度でアプリケーションを開発し、改善することが必要だ。また、ビジネスや組織を変革するためには、開発プロセスだけでなく業務プロセスや企業風土を含めた見直しが求められる。こうした取り組みを推進するツールとして、ローコード開発に注目が集まっているのだ。

 加えて日本企業には、人手不足の深刻化や従来型のシステム開発に伴う開発運用コストの高止まり、外部依存による社内スキルの空洞化といった課題もある。システム開発を従来型のウオーターフォールで進める際に、開発と運用の大部分を外部のSIerやパートナーに依存することで、自らを変革するDXの取り組みを推進しにくい体制になってしまったのだ。

NTTデータ イントラマートの大西直樹氏

 「ローコード開発に対する関心は日本企業でも高まっています。ローコード開発のメリットは、自分たちの欲しいものを速く、安く、簡単に作ることができる点にあります。特に、内製化を進めることで開発の主導権を自社に取り戻し、DXを加速させていこうという企業がローコード開発に力を入れるようになってきています」

 そう話すのは、NTTデータ イントラマートの大西直樹氏(執行役員 セールス&マーケティング本部 本部長)だ。Webプラットフォームや業務プロセス管理(BPM)を中核にしたシステム共通基盤、ワークフロー製品の提供などで知られる同社は近年、ローコード開発プラットフォームの提供企業としても多くの支持を集めている。

 「ローコード開発の考え方自体は今に始まったことではありません。部門ごとにさまざまなツールを導入し、作業の効率化や自動化が進められてきました。ただ、そのような経緯があったことが、逆にDXを中心とした今の取り組みを妨げている側面があります」(大西氏)

ローコード開発を巡る4つの課題

 大西氏によると、ローコード開発に関して企業が抱える課題は4つに整理できる。

 1つ目は、ツールやデータがバラバラに管理され、サイロ化していることだ。ローコード開発ツールのメリットの一部は、業務を知る現場の担当者が自らアプリケーションを開発できる点にある。古い例を挙げれば、1990年代から多くの企業が取り組んだ「Lotus Notes」でのワークフロー開発もその一つだ。しかし、自主性を重視するあまり、部門ごとにツールやデータが乱立するリスクがある。実際、担当者レベルでさまざまな「Notes DB」が作られ、その管理に手を焼いたIT担当者は少なくないだろう。

 2つ目は、1つ目の課題の結果として部門や業務ごとの個別最適化が進みやすい点だ。例えば「上長への申請、承認」といった業務が、部門ごとにバラバラに開発されたツールで実行されてしまうケースがある。「請求書の発行」という業務と「金額の計上」という、本来なら同じデータを連携できるはずの業務がそれぞれ個別に実施されるケースもある。

 3つ目は、情報システム部門によるガバナンスを徹底しにくい点だ。ローコード開発ツールは、簡単に導入、利用できるため、情報システム部門が知らない間に事業部門で導入が進んでいるケースがある。この場合、コーディングルールや標準的なテストの実施など、本来なら踏むはずの工程を経ずに成果物がリリースされるため、品質管理やセキュリティなどの面で思わぬリスクを招くこともある。情報システム部門が存在を把握していないツールが現場で勝手に使われてしまう、いわゆる「シャドーIT」と似た問題だ。

 4つ目は、拡張性や発展性の少なさだ。ローコード開発ツールは、特定の領域に特化して提供されることが多い。スキルを持ったエンジニアが大規模なシステム開発で利用するための製品もあれば、プログラミング知識のない業務担当者がワークフローやデータベースを作成するためだけに利用する製品もある。RPAのように、現場作業の自動化に特化した製品もある。DXでは新しい価値を提供するために常に業務を改善することがポイントだが、その都度ツールを導入しなければならない事態に陥りかねない。

 大西氏は「このような課題を解消しなければ、開発の内製化や人材の育成、サービス開発の迅速化と品質の確保はますます困難になると考えています」と話す。

intra-mart Accel Platformが提供する価値

 NTTデータ イントラマートがこれらの課題を解消しながらローコード開発を推進できる製品として展開しているのがintra-mart Accel Platformだ。

intra-mart Accel Platformの概要(出典:NTTデータ イントラマート)

 もともとNTTデータ イントラマートは、GUIベースのノンプログラミング製品の提供で定評のあった企業だ。BPM機能を備えた「IM-BPM」やシステム共通基盤型ワークフロー「IM-Workflow」など、使うコードを最小限に抑えるか、あるいは全く書かずに業務システムを開発できる製品を提供してきた。

 intra-mart Accel Platformは、実績あるそれらの製品を包含したローコード開発のプラットフォームだ。

 NTTデータイントラマートの小泉忠嗣氏(執行役員 開発本部 本部長)は、intra-mart Accel Platformを「自分たちの欲しい機能やサービスを速く、安く、簡単に作るための基盤となる製品です」と説明する。

 「BPMを中核に置きながら、簡易な画面フォームの作成から複雑な業務システムまで、ドラッグ&ドロップなどの操作でスピーディーに構築できます。蓄積されたビッグデータをBIで簡単にビジュアル化したり、RPAと連携して業務の自動化を進めたりといった機能の拡張も柔軟にできます」(小泉氏)

NTTデータ イントラマートの小泉忠嗣氏

 先に挙げた4つの課題をこれらの製品はどう解消するのか。1つ目の「ツールのサイロ化」と2つ目の「個別最適化」については、基盤製品としてさまざまなツールを包含し、全体最適を推進できる設計になっている点がポイントだ。

 「サイロ化や個別最適化が起こりやすい要因の一つは、業務のロジックと画面の設計を分けていないことにあります」と、小泉氏は話す。画面とロジックが固く結び付いてしまうと、同じ処理を別の業務で再利用したり、複数の部門で使える共通の画面を使ったりといった応用が難しくなる。intra-mart Accel Platformで稼働する画面設計ツール「IM-BloomMaker」やロジック作成ツール「IM-LogicDesigner」は、こうした課題を解決する。

 3つ目の「ガバナンス」や4つ目の「拡張性」の課題は、intra-mart Accel Platformがプラットフォーム製品である点が大きなポイントとなる。BPMを軸にして全ての処理を共通基盤で進めることで、ガバナンスを確保しながら業務を効率化できる。

 小泉氏はこの点について「手作業の処理や既存システムをまたぐさまざまな業務処理プロセスを電子化、自動化、見える化します」と話す。特に、ワークフロー機能は今まで可視化しにくかった処理を含めた業務システムの改善に活用できるといい「さまざまなプラットフォームに追加することで拡張性を高めます」と、同氏は話す。

基本ツールとなるIM-BloomMakerとIM-LogicDesigner

 intra-mart Accel Platformが提供するさまざまなツールのうち、上記の課題解決に特に有効なものを紹介しよう。

 まずは、GUI上で画面を作成するIM-BloomMakerだ。アプリケーションの画面の作成をはじめ、画面のルーティング、認可の設定といった画面側の一連の開発をGUIでできるツールだ。

 「用意されている部品をドラッグ&ドロップするだけで画面を作成できます。テンプレートを活用することで、設計に時間をかける必要もありません。複雑な画面の作成や数値をグラフ化するといった参照系画面の作成も可能です」(小泉氏)

IM-LogicDesignerの概要(出典:NTTデータ イントラマート)

 業務ロジック作成ツールのIM-LogicDesignerも有用だ。従来はコーディングが必要だった処理ロジックをWebブラウザで簡単に作成できる。REST APIとして公開することで、外部アプリケーションやクラウドとの連携も可能だ。

 「Webブラウザだけで開発できるため、テレワーク環境でも利用できます。実際、テレワーク中に急きょ必要になった既存ERPとのつなぎこみの処理を自宅で開発したというケースもあります」(大西氏)

 IM-BloomMakerはフロント側、IM-LogicDesignerはバックエンド側でそれぞれ利用するツールだが、BPMをベースにプロセスを連携させるため、サイロ化や個別最適化は起こらない。ユーザーや業務などの役割ごとに権限を付与して管理できるため、情報システム部門がガバナンスを利かせながら、現場主導の開発を推進できる。

ローコード開発を中核に、業務プロセス全体の自動化の実現を目指す

 この他、BPM管理機能を提供するIM-BPMやメタデータ管理ツール「IM-Repository」、ビジネスルール管理ツール「OpenRules」、ヒューマンワークフロー管理ツール「IM-Workflow」「IM-BIS」がintra-mart Accel Platformで提供される。

 大西氏と小泉氏によると、ローコード開発を成功に導くポイントは「現場が使いやすいツールを提供しながら全社的にガバナンスを利かせ、プラットフォームとして発展させていくこと」にある。

 従来は、情報システム部門が企画や設計段階からプロジェクトをリードすることで、現場主導のプロジェクトがもたらす課題を解消できていた。しかしローコード開発の場合、どうしても情報システム部門がカバーしきれない領域が増えてくる。だからこそ「プラットフォーム製品として業務の全体最適を図ることが重要になる」と、両氏は強調する。

 また、Intra-mart Accel Platformは、いわゆる単機能のローコード開発プラットフォームではなく「デジタルプロセスオートメーション(DPA)」を実現するプラットフォームに発展させた形で利用可能だ。BPMとAPI連携を軸に、他社製品を含むさまざまなツールや機能と連携させ、その不足部分をローコード開発で補完することによって、全社的にデジタルプロセスを処理するための基盤を構築できる。

 例えば、プロセスにおける幾つかのタスクの自動化をRPAとの連携で実現し、RPAのタスクと人のタスクをつなぎ、その塊であるプロセスとプロセス同士をつなぐことで最終的には業務プロセス全体のフルオートメーションを目指す。もちろん、RPAだけでなく電子サインやIoT、OCR、プロセスマイニング、AIなどのさまざまなデジタル技術と連携も図っていく。

 ローコード開発を中核に、業務プロセス全体の自動化を目指す同社の取り組みに今後も注目だ。

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提供:株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2020年12月3日