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» 2021年01月22日 10時00分 公開

在宅勤務の業務効率を上げるには? 最新の調査レポートから考える中堅企業の在宅勤務に関する調査レポート

新型コロナウイルス感染症の拡大防止を目的として、2020年7月に政府から在宅勤務を含むテレワークで働く社員の割合を7割まで高めるよう要請が出された。従業員100〜1000人規模の中堅企業の在宅勤務の導入は進んでいるのか、2020年12月にその実施状況について実態調査した結果、在宅勤務の導入が十分に進んでいない、または課題を抱えながら実施している現状が浮き彫りになった。

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 デル・テクノロジーズは、2020年12月8日から25日までの期間に、従業員規模100〜1000人の中堅企業149社を対象に、以下の3つの観点から在宅勤務の実態調査を実施した。

  1. 在宅勤務の実施状況と今後の方向性
  2. 在宅勤務の業務効率性の現状と理由
  3. 在宅勤務の業務効率性を上げるために必要なもの

在宅勤務の実施状況と今後の方向性

 調査によると、2020年12月現在、在宅勤務を実施している企業は全体の59%だった。そのうち、一部の業務や部門に限定して実施している企業が40%と最も多く、全社的または一部の業務や部門を除きほぼ全社的に在宅勤務を実施している企業(19%)の2倍以上になった。

図1 2020年12月現在の在宅勤務の状況(出典:デル・テクノロジーズ)《クリックで拡大》

 在宅勤務を実施している企業の内訳をみると、一部の業務や部門に限定して実施している企業は68%を占め、多くの企業が在宅勤務対象の業務や部門を広げられていない現状が見えてきた。

 その主な理由として挙げられていたのが以下だ。

  • 業務/部門によって在宅勤務できない主な理由
    • 業務で使用している書類が電子化されておらず、紙文書の持ち出しが禁止されているためオフィスでの勤務が必須になってしまう
    • 製造業における工場をはじめ、現場作業がある業務については、在宅勤務ができない。また、トラブルや障害が起こった際は現場で迅速に対応する必要があるため、IT部門を含めた関連部門も在宅勤務ができない

 59%の企業が在宅勤務を実施しているにもかかわらず、IT担当者のうち「在宅勤務をしている」と回答した割合はわずか24%だった。その中の64%が週1〜2日の在宅勤務で「毎日在宅勤務をしている」と回答したIT担当者の割合は3%にとどまった。

 IT部門の中でも、PC、インフラ系エンジニアは物理的なセッティング作業で機器を操作する必要があり、アプリケーションエンジニアよりも在宅勤務が難しいとされる。また、IT担当者の在宅勤務が難しい理由としては、企業が電話での対応を前提としている点や、チャットツールを導入しても利用率が低く、現場対応の負担が軽減していない点も挙げられた。

 以上の結果からは、ツールの活用や浸透を促進するための教育をはじめ、リモート環境からでも運用管理がしやすい機器の調達、中期的にはIT運用の一部アウトソース化も検討する必要があると考えられる。

在宅勤務などのテレワークを推進する「Dell EMC PowerEdgeサーバー」

 「インテル Xeon スケーラブル・プロセッサー・スケーラブル・ファミリー」を搭載した「Dell EMC PowerEdgeサーバー」は、テレワークを推進する優れたリモート管理機能を備える。遠隔管理用プラットフォーム「iDRAC(integrated Dell Remote Access Controller) Enterprise」から操作でき、社内サーバの電源オン/オフや状態監視などが可能だ。システム管理コンソール「OpenManage Enterprise」により、複数サーバのBIOSとOSドライバーのアップデートやデプロイメントの自動化が可能な他、「OpenManage Mobile」により、スマートフォンやタブレットからもサーバを監視できる。テレワークを推進し、自動化された効率的なIT運用を支援する。

 本調査は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染終息後も含めた今後の在宅勤務についても参加者に聞いた。89%が「COVID-19の終息後も在宅勤務は必要」と回答した。そのうち41%は「オフィス勤務 and 在宅勤務」(例:週5日のうち2日間はオフィス勤務、3日間は在宅勤務)のハイブリッド型勤務をできるようにすべきとし、26%は「オフィス勤務 or 在宅勤務」の選択が実現すべきであるとした。

 この点からは、多くの企業が、在宅勤務をコロナ対策を目的とした一過性のものとしてではなく継続して実施する必要があると考えていることが分かり、今後働き方改革を進める企業が多いと推察される。

 今後の働き方として「オフィス勤務 and 在宅勤務」のハイブリッド型勤務の割合が最も多かった理由としては、特に中堅企業では、一人の従業員が一つの専門業務だけではなく、複数の業務に対応し、在宅に適した業務とオフィスに適した業務の両方に関わっていることが多いためと推察される。また、コミュニケーションをとるだけでなく「共通認識を醸成するためにはオフィス勤務の方が適している」という回答も多く、オフィス勤務でコミュニケーションと共通認識を確立し、在宅勤務の際は集中して業務を進めるという形態も想定される。

 これまでの「業務」中心から「人」中心の働き方にシフトしていくことが従業員にとっては理想的と考えられるが、企業にとっては、ハイブリッド型勤務に対応することで、オフィスと在宅の両方に対応する環境の整備が必要になる。働き方改革を進める中で、事業あるいは業務の内容によっては、費用対効果に応じて限りなくオフィス勤務のみまたは在宅勤務のみに近い形態に再度シフトする可能性があるだろう。その際に重要になるのが、変化に対応できる在宅勤務環境であり、その中心となるITリソースのas-a-serviceとしての利用、運用だ。

ハイブリッド型勤務とその変化に対応できるIT環境を支援するas-a-service

 ハイブリッド型の環境整備に当たっては、在宅勤務、オフィス勤務それぞれの規模の変化に対応する上での投資リスクを軽減するため、OPEXとして利用できるクラウドソリューションの併用も検討することが望ましい。また、規模の変化に対応するため、場所に関係なくシームレスにマルチクラウドのリソースを一つのas-a-serviceとして利用できることも求められる。

 デル・テクノロジーズは、顧客企業がIT環境や働く場所に依存せずに、自社に最適な方法でリソースを自由にスケールアップでき、どのような変化にも迅速に対応してビジネスのニーズにフォーカスできる環境の構築を支援する。サーバやストレージ、ネットワーク、PCだけでなく他のソリューションを含めas-a-serviceとして利用できる「Project APEX」を展開している。

 Project APEXにより、ユーザー企業は、オンプレミスやオフプレミスのクラウドサービス、工場のエッジ環境にわたってas-a-serviceを利用できるようになる。これによりワークロードをシンプルに一元管理し、マルチクラウドのリソース管理やリアルタイムのコストモニタリングとリソースの適材配置/利用など、柔軟性と適応性の高い運用が可能になる。

在宅勤務の業務効率性の現状と理由

 ここまでは、従業員の視点から在宅勤務へのニーズを分析してきた。一方、企業は在宅勤務における業務効率をどう捉えているのだろうか。オフィス勤務と在宅勤務の業務効率性について調査した結果、58%が「オフィス勤務の方が業務上効率的である」と回答した。15%が「在宅勤務の方が効率的」と回答し、27%が「業務効率はどちらも同じ」とした。

 「オフィス勤務の方が業務上効率的」とした回答者の83%は、「コロナ終息後も在宅勤務が必要」としており、今後在宅勤務の業務効率性を上げていく必要があると考えられる。

図2 在宅勤務 vs. オフィス勤務 どちらが業務上効率的か(出典:デル・テクノロジーズ)《クリックで拡大》

 在宅勤務とオフィス勤務の間で効率が変化する理由については、以下が挙げられた。

  • 「オフィス勤務」の方が業務上効率的となる理由
    • 対面の方がコミュニケーションがしやすく、意思疎通ができ認識の相違が少ない
    • 社内で電子化が進んでおらず、紙の資料、ハンコを必要とする業務が多い
    • VPNによるリモートアクセスはレスポンスが低く、その蓄積が業務効率を低下させる
    • モニターやプリンタ/FAX/裁断機など業務に必要な機器がオフィスには全てそろっている

 「対面の方がコミュニケーションがしやすい」という理由には、ツールを使いこなせない社員がいるなど、教育によって改善できる要素もみられる。しかしながら、十分な意思疎通から共通認識を得た上で進めることを重視する業務においては、オフィスでの対面が不可欠で、在宅勤務の場合は認識の相違によって手戻りが発生するといったリスクがある。

 多くの企業において、業務に必要な文書の電子化が進んでおらず、在宅のみでできる業務に限りがあることから、オフィスの方が効率的に業務を遂行できる現状がある。このようなケースにおいては、電子化と同時に必要なデータへのリモートからのアクセスポリシー整備も必要になると考えられる。その際、機密性とセキュリティ対策コストを鑑み、在宅勤務での業務効率向上を優先できるケースとそうでないものの仕分けが今後必要になるだろう。

  • 「在宅勤務」の方が業務の効率が上がる理由
    • 静かで割り込まれず、業務に集中できる
    • 通勤時間を業務時間に割り当てられる
    • 会議などが必要最小限となり効率化される
    • ツールの整備により問い合わせが電話からチャットになったことで、作業を止めずに対応できる

 一方で、特に設計や開発業務、所定の書類作成が多い業務においては、在宅勤務の方が集中しやすく、業務を効率化できる傾向がある。通勤がなくなることで心身共に良好な状態を保てるだけでなく、通勤時間を業務に割り当てられるようになることで、より多くの業務を実行できる点が、業務効率の向上につながるとみられる。会議や打ち合わせなどが多い企業の場合、会議の数が必要最低限に抑えられることから、各自の業務に割ける時間が増え、業務上のアウトプットを増やせる分効率が上がるとされている。

 では、在宅勤務の業務効率性を上げるためには何が必要なのか。

 在宅勤務の業務効率性を上げるために必要なものについては、78%の回答者が「IT環境・ツールの整備」、66%が「ペーパーレス化」を挙げた。リモートで業務を可能とするための環境整備が最も必要とされている。

 次いで、60%が「(在宅勤務の業務範囲を拡大する上で必要となる)データアクセスを含むセキュリティポリシーの見直し」、54%が「コミュニケーションの強化」、48%が「環境・ツールの教育」を挙げるなど、在宅勤務の環境をより活用しやすくするものが求められる結果になった。

 最も回答数の少なかった「業務プロセス・成果の可視化」「成果に基づいた業績評価制度」についても、40%以上の回答者が必要と考えていることから、在宅勤務によって業務や成果が見えにくくなっている現状があると推察される。

図3 在宅勤務の業務効率を上げるために必要なもの(複数回答可)(出典:デル・テクノロジーズ)《クリックで拡大》

 現在、在宅勤務環境はどこまで整備できているのだろうか。

 回答者の64%が「ネットワーク(VPNと認証)を整備済み」としたが、在宅勤務者の増加に耐え得るだけのネットワークのパフォーマンスを確保できている企業はわずか26%という結果が出た。コロナ対策のため、一時的にネットワークを最低限整備するにとどまっている企業が多いと推察される。また、在宅勤務で使用できるPCを整備できていると回答した企業は63%だったが、業務効率に影響するモニターや周辺機器などを整備できている企業は15%にとどまった。ペーパーレス化についても、実施できたと答えた企業はわずか8%だった。

 在宅勤務のために今後整備したいと考えているものを聞くと、最も多い52%の回答者が「ペーパーレス化」を挙げた。また「一時的なコロナ対策として、従業員の自宅からのアクセスを最低限確保した」という企業が多いことから、今後在宅勤務者数の変化に対応できるネットワークのパフォーマンスを整備したいと回答した企業が次いで多くなった。

 在宅勤務を効率的に実施する上でのIT運用や利用上の課題については、「セキュリティ」とした回答者が最も多く、社外からのアクセスを許可することに伴うセキュリティの見直し、強化が喫緊の課題だ。またペーパーレス化に向けたツールの整備とともに、「利用する従業員の意識やリテラシーの向上が必要」「経営層の理解が必要」という回答も次いで多かった。

 今後、ネットワークを増強しつつ、セキュリティを確保し、ツールの教育などの活用促進を促し、在宅勤務ができる業務を拡大していくことで、業務の違いが在宅勤務の可否を左右するといった不公平感をなくしていく必要もあるだろう。そのためにも、中長期的な業務改善や働き方改革の取り組みとして在宅勤務環境の整備を検討すべきではあるが、コロナは検討する間待ってはくれない。企業にとっては、働き方の変化に対応する整備を進めていくことがポイントとなるだろう。

 本調査を実施したデル・テクノロジーズは、働き方の変化に対応するためのIT環境の整備を支援している。また、本調査は、以下のWebサイトにて継続して実施している。回答結果の一部はリアルタイムで確認できるため、今後の検討の参考として活用してみてはいかがだろうか。

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提供:デル・テクノロジーズ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2021年2月19日