オンライン入社世代が企画した「ハイブリッドワークPC」は何が違う? ITジャーナリストが聞いたこだわりの設計も

「ビジネスPCはどれも似たようなもの」というのは誤解だ。NECの新ラインアップが攻めた構成の製品をリリースした。ITジャーナリストの三上氏と共にハイブリッドワーク向けPCの実力に迫った。

» 2022年03月01日 16時00分 公開
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 「ハイブリッドワーク」が新しい働き方の基本として定着しつつある。ハイブリッドワークは、オフィスで働くことにこだわらず自宅やサテライトオフィス、コワーキングスペース、宿泊先など、時間や場所を問わず、従業員一人一人が能力を発揮できることやそのための環境整備が重要だ。このハイブリッドワークにひときわ注目が集まったきっかけは、コロナ禍による全社的なテレワークシフトだろう。

 どこでも同じパフォーマンスで働くことを理想とするハイブリッドワークにおいて重要なのが、制約や不自由を感じることなく業務環境にアクセスできる環境整備だ。だが、オフィスでの就労を前提としてきたオフィスワーカーは今でも不自由な環境を強いられている。

2コア低価格CPUとメモリ4GBのWindows機でテレワークを強いる経営者は罪深い

 「従業員に『PCのスペックは足りていると思うか』と聞いて『全く足りない』と言う正直な従業員がいるなら、そのタイミングでPCの入れ替えを検討するといったアクションを取るべきです。そうしなければ、正直で優秀な従業員から会社を離れていってしまうでしょう」と語るのはITジャーナリストの三上 洋氏だ。

三上 洋氏。コロナ禍当初からオンラインでの取材活動に取り組む傍ら、大学でもリモートで講義をこなす 三上 洋氏。コロナ禍当初からオンラインでの取材活動に取り組む傍ら、大学でもリモートで講義をこなす

 三上氏は、怒り交じりにこう力説する。

 「多くの経営者はビジネスPCのスペックを軽視し過ぎています。『Microsoft Office』とWebブラウザ、メールアプリが動けば十分と思っている方がいまだに多い。2コアCPU、メモリ4GBほどの廉価PCを従業員に渡して『これで仕事をしてください』と言うのがいかに前時代的かを知るべきです。IT投資の戦略としても間違っています」

 三上氏が指摘するのは、仕事の質を下げないために必要な最低限の環境がテレワークの中で以前とは大きく異なってきた点だ。

 「いまや従業員の誰もがWeb会議をする時代。Web会議中に表計算ソフトを更新しながら議事録を記入するといったマルチタスク作業も、プライバシーに配慮した背景の利用にも、低スペックPCでは処理が間に合わないことがある。アプリが落ちたり固まって再起動が必要になったりする状況が続けば生産性が落ちます。これではハイブリッドワークどころではありません。場合によっては『高スペックなスマホの方がWeb会議に向いている』とアドバイスすることもあるほどです」

 働き方も変化してきた。従来のような「Work from Home」から「Work from Anywhere」へと変わり、自宅だけなく、いつでもどこでも働ける環境を整備することが求められるようになった。

 ハイブリッドワークではオフィス勤務と在宅勤務を組み合わせて働くことを基本に置きながら、在宅勤務といってもずっと家にいるわけではなく、育児や介護といった家庭の状況を見ながらカフェやコワーキングスペース、サテライトオフィスなど環境を変えて働くシーンも増える。

 「今後重要になるのは、『軽さや薄さといった持ち運びやすさ』『複数のウィンドウを表示できる画面サイズ』です。これらを現実的な予算の中でどう調達するか、選定者の目利き力が問われるところです」(三上氏)

マルチタスクが前提の従業員PCはコンパクトでもCPU性能で妥協しない

 こうした要件を満たすビジネスPCとして注目したのが、NECが2022年2月から新たに提供を開始した「VersaPro UltraLite タイプVC」(以下、タイプVC)だ。

NEC プラットフォームソリューション事業部 マネージャー 佐々木 紀安氏 NEC プラットフォームソリューション事業部 マネージャー 佐々木 紀安氏

 この製品の企画を担当したNECの佐々木 紀安氏は、「タイプVCはハイブリッドワークを想定し、NECが提供するビジネスPCラインアップの中でも軽さと性能のバランスを考慮した」と説明する。タイプVCはもともとモバイルユースを想定した軽量かつコンパクトな点が売りのモデルだったが、ハイブリッドワークへのニーズの高まりを背景に、マルチタスクに強いCPUを新たに採用するなど、Web会議をしながら業務をこなせるスペックを追求した。

 タイプVCの質量は最軽量時約971グラム、可搬性が高い薄型のコンパクトデザインが特長だ。画面サイズはサブモニターなしでも生産性を確保できるよう、画面サイズを12.5型から13.3型液晶にアップし、最長約15.8時間動作する大容量バッテリーも選択可能になった(注)。

 特に、同価格帯の他CPUよりもコア数、スレッド数が多い「AMD Ryzen 5 5500Uモバイル・プロセッサー」を搭載したことでマルチタスク性能を強化したことは大きな強みになっている。AMD Ryzenのコア命令セットはx86に準拠しており、ドライバ類もMicrosoftが協力体制を取っている。互換性や動作、性能についても十分な信頼性がある。

VersaProモバイルPCのラインアップ。タイプVCはコンパクトで高性能なハイブリッドワーク向けに設計されている(出典:NEC提供資料) VersaProモバイルPCのラインアップ。タイプVCはコンパクトで高性能なハイブリッドワーク向けに設計されている(出典:NEC提供資料)

薄型設計でもメンテナンスの利便性を犠牲にしない

 本体質量1キロを切る軽さや13.3型ディスプレイ、長時間駆動のバッテリーといった特長をうたう製品は他にもある。その中でもタイプVCが際立つのは、PCの開発、提供、運用、保守といったライフサイクル全般にわたってNECならではのこだわりが随所に見られることにある。

 佐々木氏と共に新しいタイプVCの企画を担当した柳生瑞希氏はコネクター類の充実も1台で作業をこなすためにこだわったポイントだと説明する。

 「薄型にこだわりつつも、一般的なタイプAのHDMIコネクター、フルサイズのSDカードスロット、有線LANポートを搭載しています。特に有線LANポートはマザーボードと別基板で構成しているため、故障時はLANポートの基盤のみの修理で済みます」(柳生氏)

 廉価PCの場合、コスト削減を狙って全てを1つの基板に組み込んでいるものもある。この場合、一部の故障であっても基板ごと交換することになり、購入後のコストがかさむことがある。

 モジュール単位の交換で使い続けられるように、企画段階から軽量化だけでなくメンテナンス性にもこだわっているとのコメントに三上氏も驚きを隠さなかった。

薄型で軽量な設計ながら充実したコネクター類(画像下段)。有線LANポートと基板を独立して設置し、格納式にしてコンパクトさを維持している(出典:NEC提供資料) 薄型で軽量な設計ながら充実したコネクター類(画像下段)。有線LANポートと基板を独立して設置し、格納式にしてコンパクトさを維持している(出典:NEC提供資料)

 「通信の安定性を重視する場合や無線を使えない施設で作業をする場合はどうしても有線が有利。外出先でもドッキングステーションなどを持ち歩かずに有線LANを選択できるのは、ハイブリッドワークを考える上で非常に重要な視点。導入後の従業員の負担が大きく変わるポイントでしょう」(三上氏)

音響のプロと組んで機種ごとにチューニング

NEC プラットフォームソリューション事業部 柳生瑞希氏 NEC プラットフォームソリューション事業部 柳生瑞希氏

 タイプVCを含むVersaProは音響にもひときわこだわった設計になっている。

 「シーンに合わせた音声調整や雑音・残響の抑制、受話音量の均一化を目指すため、NECのモバイルPCはヤマハ製『AudioEngine』を採用し、音響のプロの技術を取り込んでいます。全く同じ製品を搭載しているわけではなく、実はタイプ別に細かくチューニングを行い、ハードウェア設計との相性を加味した調整を実施しています」(柳生氏)

 Web会議時に音声の質が特に重要なことは、三上氏自身、ITジャーナリストとして取材や講演活動、大学での講義、動画配信システムの技術支援などを手掛けるときに実感するという。「音声が非常に重要なんです。こちらの声を明瞭かつ安定して伝えてくれるPC・通信環境が必要です」(三上氏)

 音声を安定させるためには「有線LANが最も品質を高めやすい」との結論から、ネット配信などの現場では必ず有線LANを利用する。ホテルなどでも同様の問題が起こり得ることを考慮すると、端末が有線LANポートを持つことは安心材料の一つとなる。

「テレワーク入社組」も企画に参加「PCが仕事の全て」世代の思いを込める

 PCのスペックが従業員の生産性や満足度に大きな影響を与えることは、NECのケースからも分かる。柳生氏自身も内定式を含め、入社前からほとんどの行事や業務をオンラインでこなしてきた「当事者」だ。

 柳生氏は「Web会議中に周囲に与える印象が、従業員としての自分の印象になっているという実感があります。声やビデオの伝わり方はもちろん、仕事の全てをPC経由でこなし、それが評価されるため、PCの重要性はこれまで以上に高まっていると感じます」と話す。

 それを受け、佐々木氏も「ハイブリッドワークが広まる中、PC作業に不安やストレスを感じる方が増えています。そうしたストレスを解消し、ハイブリッドワークが持つメリットを最大限に享受できるようになってほしい。タイプVCはそのためにお薦めできるPCです」とアピールする。

 ビジネス環境が大きく変化し、PCの位置付けは大きく変わった。ビジネスPCに対する発想を変え、従業員が生き生きと働き、活躍できる環境を整えることが求められる。その一つとしてタイプVCは有効な選択肢になるはずだ。

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(注)バッテリー駆動時間は、電子情報技術産業協会(JEITA)のバッテリー動作時間測定法(Ver.2.0)に基づいて計測。

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2022年3月12日