ITをビジネスに直結させる、ネットワンが提唱するITインフラ戦略とは高度な自動化・自律化を実現するインフラの未来像

ハイブリッド/マルチクラウド化はツールやサービスのサイロ化、可視性と管理のギャップ、運用の分断と複雑化につながっている。セキュリティリスクも増大した。ネットワンは「netone Elasticインフラストラクチャー」を提唱する。

» 2022年02月28日 10時00分 公開
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 IT部門の悩みは深い。既存ITの維持・更新以外にもDXを支える基盤を刷新しながら全体の運用コストを下げ、最適化も図らなければならない。一方、ビジネス貢献のためには事業部門のクラウド利用を積極的に支援することが必要だ。AIなど先端技術の採用、IT基盤のモダナイズを通じてビジネスに価値を生み出さなくてはならない。

 ところが、すでに複雑化しているITインフラはクラウド利用でさらに複雑になる。人、端末、データ、アプリケーションの分散で自社拠点およびデータセンターを中心とした従来のネットワークやセキュリティのアーキテクチャは急速に変化し、対応範囲も広がる。IT部門はこれを統合的に管理・制御し、保護しなければならない。

 IT部門は従業員やパートナーに対してセキュリティを保った上で、分散するリソースへの必要に応じた機動的なアクセスを提供して生産性を向上させなければならない。アクセスする端末やユーザーの利用場所は多様化し、セキュリティ確保は困難を極める。

 事業部門主導のクラウド利用は問題を深めることにもなる。IT部門は、全社的に十分制御された安心安全なクラウド利用を推進しなければならない。だが現在のパッチワーク的な継ぎ足しアーキテクチャは、断片的な可視性やセキュリティ上の課題と相まって管理がサイロ化し、企業としてのガバナンスを利かせられない。

 組織は、データとデジタル技術を駆使して新たな価値(顧客体験、競争力、収益性の向上など)を産み出すことが求められている。これに伴いデータをクラウドに移行するハイブリッド/マルチクラウドへのトランスフォームが必要となるが、そこにはアプリケーション、データの可用性、整合性を維持しなければならないといったチャレンジもあり、新たなデータ保護戦略の再構築が不可欠だ。

(出典:ネットワンシステムズ説明資料)

 問題は、自社のIT環境が流動的に変わっていくことが目に見えている点だ。現在のニーズに合ったIT環境が構築でき、統合管理ができたとしても2、3年後にどこでどのようなITを展開することになるかは予測できない。

 IT部門がDXに貢献するためには、事業活動のための基盤がどのようなスピードでどう広がるとしても、インフラ面の対応が後手に回り足手まといになってはならない。事業活動のニーズに即応してクラウドのアプリケーションやサービスを迅速に展開可能なITインフラを提供し、事業部門が安心して利用できるようにサポートする、頼れる存在になる必要がある。では、どうするか。

DXに直結するインフラ「netone Elasticインフラストラクチャー」

 上のような悩みを解消すべく、ネットワンシステムズ(以下、ネットワン)は自律型クラウドインフラ構築に向けた取り組みを顧客と進めている。さまざまなユーザーやアプリケーションをセキュアに接続でき、アプリケーションの展開やユーザーアクセスに応じて必要なインフラのサービスを接続環境に依存せず統合的に提供するものだ。

 利用するコンポーネントやパブリッククラウドの選択の自由度が上がり、その結果ベンダーやクラウドによるロックインから解放される。ハイブリッド/マルチクラウドに自社インフラを機動的に展開し、運用できるようになる。

 クラウド活用を促進し、新しいアプリケーションの投入スピードを改善できるだけでなく、IT支出を最適化しながらオペレーションの自動化を進めることでIT部門自体のDXも実現する。ビジネスゴール達成に貢献するIT部門に変身できるだろう。

 この取り組みの基盤となるのが「netone Elasticインフラストラクチャー」だ。このアーキテクチャは多種多様なクラウド技術やサービスの活用を促進し、ハイブリッド/マルチクラウドの可視性や運用のギャップを埋め、ITインフラに自動化を組み込むことでサイロ化された運用における相互運用性と統合を提供する。

 netone Elasticインフラストラクチャーは、企業のネットワークをハイブリッド/マルチクラウドにまたがる仮想的、抽象的なものに変えていく。一元化されたインフラ構成で全体を監視し、コントロールすることで、ユーザーの接続する場所に関係なく、全てのアプリケーションとサービスに対して一貫したアクセスとサービス品質のポリシーが適用可能になる。事業部門は、最新のクラウド技術を機動的かつ効果的に生かせるようになるだろう。

 セキュリティ保護も統合し、既存インフラを自動化ファーストの基盤にステップアップさせる。アイデンティティーベースのインフラで、ユーザーや端末がどこからでもセキュリティを確保した上で各種リソースにアクセスできるようにし、リスク軽減のみならず従業員の生産性と利用体験(ユーザーエクスペリエンス)を向上させる。

 このアーキテクチャはユーザーに自社ITインフラが進化していく方向を示し、ネットワンにとっては顧客と共に目指す共通目標となる。

4つの柱「Agility」「Security」「Elasticity」「Observability」

 netone Elasticインフラストラクチャーを特徴付けるのは、「Agility」(迅速性)、「Security」(安全性)、「Elasticity」(柔軟性)、「Observability」(可観測性)だ。

 Agilityでは、事業活動に直結するアプリケーションやサービスを適切な場所で開発、管理、デリバリーするためのIT環境を機動的かつ迅速に提供する。ユーザーは適切なポリシーの下で、どこからでもアプリケーションやサービスに接続できる。

 Securityでは、データやアプリケーション、ユーザーが分散するIT環境を対象に、ネットワーク、アプリケーション、APIなど複数のレベルで脅威やリスクを継続的に評価、把握し、ITスタック全体にわたる信頼を構築できるようにする。そしてリスクを軽減、コンプライアンスを達成し、ポリシー、ガバナンス、セキュリティ対策といった活動と直接結び付ける。

 Elasticityでは、ビジネス要件の変化に合わせて多様なクラウドサービスの選択による利活用の実現、IT環境のスケールアップや機能追加が柔軟にできるようにする。

 Observabilityでは、ハイブリッド化するIT環境のさまざまな要素を複数レイヤーで監視して可視性を高め、高度な運用を実現する。そしてITインフラ全体で各コンポーネントが連携し、自動的、自律的なインフラを提供可能なよう整備する。

(出典:ネットワンシステムズ説明資料)

最新技術を活用して自動化、自律化を進める

 netone Elasticインフラストラクチャーは、自社データセンターを中心とするIT利用を前提とした従来のネットワークアーキテクチャから発想を転換する。ハイブリッド/マルチクラウドにまたがる抽象化・クラウド化されたネットワークを構築し、ビジネスニーズに応じてさまざまな場所から接続できる環境を整備する。

 これについては近年のIT製品やサービスにおける技術の変化を最大限に活用する。

 ネットワークおよびセキュリティ関連では、ハードウェアやソフトウェア、サービスを問わずAPIによる制御をサポートする製品が増え、自動化の範囲も拡大した。このためインフラ設定やセキュリティを統合したコードによるインフラの運用管理が可能となった。これによりセキュリティ上の対策やリスク緩和において、適切なポリシー、権限設定、隔離など、システム運用に融合したセキュリティ対策の仕組みを実装することもできる。

 また、オンデマンドによるネットワーク接続の提供ができつつある。アプリケーションの要望に応える形で関連するネットワークの機能を自動的、継続的に実現・提供するインテントベースネットワークがそれだ。

 クラウド型消費モデルは、サブスクリプション型のようにいつでも開始・終了が可能で、消費ベースにシフトさせることにもつながる。クラウド利用が当たり前になるにつれて、クラウド事業者によるエッジへのサービス拡張やアクセスネットワークにおける5Gの展開が加速した。特にアプリケーションのデプロイを効率的かつセキュアに実施するためのクラウドエッジの必要性が高まっている。

 こうした仕組みを使い、多様化するアクセスニーズに対応する。ネットワークやセキュリティ、アプリケーション環境の統合的なモニタリングで、単一の管理ポイントを介して複数のクラウドにわたる一貫したネットワークポリシー、セキュリティ、ガバナンスおよびネットワークの運用を実現する。自動化が可能なネットワークインフラによりアプリケーションの意図に応じたネットワークの構成変更や設定変更、自己修復につなげるなど自律的なインフラに進化させることもできる。

netone Elasticインフラストラクチャーを体現するネットワークサービスへ

 ネットワンは、netone Elasticインフラストラクチャーの要素を組み込んだスケーラブルかつセキュアなネットワークサービスの提供を予定している。さまざまなクラウドサービスやSASE接続を適用し、アプリケーションの迅速な展開やユーザーアクセスに応じて必要なネットワークサービスを接続環境に依存せず、統合的に提供することでポリシーやセキュリティ、ガバナンスを一元的に管理できる。

 サービスプラットフォームに実装される機能とともに、ネットワンが提供するライフサイクルサービスと連動することで、クラウド技術の有効活用、迅速な実装がかなう。また、組織がきちんとインフラや最新のテクノロジーを運用可能な状態にすることが可能となる。

 セキュリティに関しても、これまでに述べた自動化が、省力化と迅速な対応に向けた武器となる。ただし自動化は重要だが、最終的な判断や意思決定を行うのは人だ。一般企業におけるセキュリティ人材の不足が日本では特に深刻だ。

 そこでネットワンは、進化するセキュリティ技術を理解し、運用できるセキュリティ人材の育成にも注力している。顧客向けの研修やトレーニングだけでなく、大学や高等専門学校との産学連携による社外セキュリティ人材の育成にも取り組んでいる。同時に自動化により高度化された自社SOCをはじめとしたネットワンのセキュリティサービスも拡充し、企業のセキュリティ対応を支援する。

 netone Elasticインフラストラクチャーが持つ要素、機能、アーキテクチャにのっとることで顧客はITインフラを段階的に進化させ、ビジネスに貢献可能なITインフラを実現することができるだろう。

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提供:ネットワンシステムズ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2022年3月20日