データの「重力」を軽減して機敏なビジネスを展開 ITインフラの再構築法将来を見据えたデータストレージインフラとは

ビジネスで扱うデータの多様化と増加が続く。構造化データも非構造化データも増え続け、大きなデータセットを中心にビジネスやサービスが動くようになるだろう。データの持つ重力「データ・グラビティ」を鑑みたITインフラの構築法とは。

» 2022年03月22日 10時00分 公開
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本記事は日本シーゲイトが作成した記事を一部編集の上、掲載したものです

 今後、構造化データと非構造化データの増加により、データはかつてないペースで肥大化すると見られている。企業は、現在のビジネスに迅速に対処するとともに、将来のビジネス機会をつかむためには、クラウド、エッジ、エンドポイント環境にある大量のデータを効率的かつ戦略的に管理、保存、活用する必要がある。より経済的でスムーズかつシンプルなソリューションの実現に向けて、分散型システムを持つ企業で構築されるようなシンプルかつオープンで制限のないソリューションが求められるだろう。Seagateの委託により調査会社IDCが実施した新しいレポート「将来を見据えたストレージ:ハイブリッド、エッジ、クラウドエコシステム全体のデータ増加に備えたインフラのモダナイゼーション」では、世界中の企業は、ハイブリッドアーキテクチャ、予測可能な総所有コスト(TCO)、ストレージ管理の複雑さといった点で苦慮していることが明らかになった。

 そういった課題に対し、Seagateが提唱する「データ・グラビティ」の概念は、企業が経済的にデータを移動させる際に考慮すべき重要な要素であると言える。頻繁に活用される大規模なデータセットは、重力(グラビティ)のように他の小さなデータセットを「引き寄せ」、小さなデータセットの場所や処理に影響を与える。これにより、大規模なデータベースではデータが成長し、データ・グラビティ全体をさらに増大させる。

 具体的には、小さなデータセットを大きなデータセットがある場所に移動させ、2つのセットを統合する方が効率的だ。基本的な物理学でもそうだが、質量が大きいほど周囲の物体に大きな重力を与える。これらの大規模な保存されたデータセットがさらに大きくなると、アプリケーションやサービスを依存するデータから切り離すことが難しくなる可能性がある。

 そして、データ・グラビティは、ITインフラ全体への影響を鑑み、データ管理戦略の立案においては、データロケーションの最適化をはじめとする設計上の重要な検討事項となる。データセットのサイズが大きくなり、アプリケーションやサービスの近くに配置されていない場合、データ活用は困難になるだろう。

 IDCのレポートでは、保存されたデータとそれに依存するアプリケーションやサービスがどこで運用されているかにかかわらず、IT環境が移行、管理できるよう設計されていなければ、これら巨大なデータセットは、保存データ、アプリケーション、サービスを一カ所に集めたブラックホールと化すだろう。そのため、オンプレミスのデータセンターやパブリッククラウド、エッジコンピューティングにあるアプリケーションやサービスを、中央に置かれたサービスプロバイダーに大量のデータを時間とコストをかけて長距離転送するのではなく、データセットの近くに移動または保存されることが多くなる。

 このモデルでは、複数のプライベートクラウドやパブリッククラウドのサービスプロバイダーをまとめた共通のデータセンターを活用することで構築でき、企業は大容量のデータストレージと、アプリケーション、コンピューティング、ネットワークのニーズに対応したソリューションを組み合わせることが可能になる。データをITアーキテクチャの中心に据えることで、アプリケーションパフォーマンスの最適化、転送遅延の問題、アクセスとエグジットの費用、セキュリティとコンプライアンスの要件にプラスの影響を与え、さらにデータの全体的な信頼性と耐久性を高めることができる。

 このデータ中心のアーキテクチャ実現に向けて、Seagateはパフォーマンス、コスト効率、および拡張性に優れたさまざまなストレージソリューションとテクノロジーを提供する。Seagateは日本においても強力なシステムポートフォリオを有しており、企業がデータをユーザー自身の近くに置くことができるよう支援している。最新のシステムソリューションには、第2世代「AMD EPYC」プロセッサ搭載の新しいコントローラーを採用した「Exosアプリケーション・プラットフォーム」(AP)が含まれる。本製品は効率的かつ拡張性が高く、手頃な価格のエンドツーエンドのコンピュートおよびストレージプラットフォームで、ラックスペースの利用、電力効率、放熱、ストレージ密度を最適化した単一のエンクロージャにコンピュートとストレージを統合している。

 真にデータ中心となるストレージインフラの利点は、人間による介入を最小限に抑える「Autonomous Drive Regeneration」(自己修復機能)と、パフォーマンスを犠牲にすることなくデータを保護し、高速に再構築する「Advanced Distributed Autonomic Protection Technology」 (ADAPT)によってもたらされる。

 これらの技術を搭載したインテリジェント大容量ストレージであるCORVAULT高密度ストレージシステムは、企業がデータ管理を簡素化してマクロエッジとデータセンターでの管理を最小限に抑えるよう設計されている。独自の第6世代「VelosCT ASIC」とADAPT消去コードを搭載し、99.999%の可用性を実現することで、常に高い信頼性を提供する。最大密度の4Uシャシーは、わずか7インチ(18センチ)のラックスペースに106台のドライブを収容し、パフォーマンスを最大化する。さらに、SeagateのエクスパンションシェルブおよびJBODは、データストレージコストを最適化すると同時に運用を簡素化し、企業がデータの価値を引き出してより大きなビジネスチャンスを生み出すのに役立つ。

 データ中心のアーキテクチャがデータ・グラビティから解放されることは、利用のしやすさにもつながる。SeagateのエンタープライズHDDである「Exos X20」は、ストレージ容量とラックスペースを効率的に利用できるよう設計されている。20TBのExos X20はクラウドストレージとしての使用を想定して設計されているため、ハイパースケールデータセンターや大規模なスケールアウト用途で高い性能を発揮する。4.16msの低遅延と安定した応答時間を実現するExos X20は、高度なキャッシング機能により、読み取りまたは書き込みキャッシングのみを使用するソリューションと比較して最大3倍の高いパフォーマンスを発揮し、連続データ転送速度(SDR)を最高285MB/秒まで向上させる。Exos CORVAULTインテリジェントストレージシステムと組み合わせることで、小さな設置面積で最大のデータ密度を実現する。

 データ・グラビティへのシフトは、従来のストレージデータ保存の方法では、大量のデータを保存したり移動したりするのに効率的でないことを意味し、データのサイロ化、コストの課題、複雑さを引き起こす。Seagateは、爆発的に増加する非構造化データを取り込むために分散型企業向けに構築された、エッジツークラウド大容量データストレージプラットフォームである「Lyve」を、今後他の地域にも展開していく。Lyveは、企業がストレージインフラストラクチャをデータソースの近くに配置することを可能にし、データのサイロ化や削除を強いるデータ・グラビティの障壁を克服する。

 データ・グラビティは、全体的なIT戦略から事業施策の策定まで、企業のデータ管理計画に大きな影響を与える。データ・グラビティを重点においたストレージインフラのビジネス上の利点としては、優れた顧客体験、データセットの保護、ポリシーに基づいたアクセス、保持のためにかかるコストの削減、分析のための保存、サービスの回復力を確保するためのデータ管理の簡素化などが挙げられる。そして、現在のデータ・グラビティに関して考慮すべき事項は5年後には変わっている可能性があるため、データ管理とそれをサポートするデータアーキテクチャは機敏に対応する必要があり、変化するビジネスの需要と新しい技術機会に適応することが求められる。そのため、データの真の価値を見いだし、新たなデータ要件に対応するためには、順応性のあるデータアーキテクチャ、インフラ、管理プロセスを導入する必要がある。

Seagateは、2022年4月6日から8日まで開催されるJapan IT Week春に参加し、ハイブリッドアーキテクチャやネットワーク制約の克服、複雑化するストレージ管理などについての出展を予定している(参加登録はこちら)。

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