暗黙知の情報共有が事故の予防保全に――工場の現場に“今”必要な改革とは何か現場の“小さな気付き”を蓄積して大きな価値に

製造業において生産設備の故障やトラブル時の対応は大きな課題だ。故障やトラブルを未然に防ぎ、設備の長期的な安定稼働を実現するにはどうしたらよいか。

» 2023年03月01日 10時00分 公開
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 いまだに紙ベースの情報共有が根強く残る製造業の現場では、工場内での情報共有の仕組みのデジタルシフトが急務だ。

 設備保全の情報は工場の生産性という観点でも重要性が高く、細かな情報まで共有されるべきだが、運転員が聞き分けるわずかな異音など、現場での“小さな気付き”は作業日報などには記入されず、記録として残ることは少ない。NTTコムウェアの椋木大介氏(ビジネスインキュベーション本部 ビジネスインキュベーション部 プロダクト創出部門 プロダクトマネージャー)は次のように語る。

NTTコムウェアの椋木大介氏

 「現場の保全業務は設備故障が起きてからの後手の対応を強いられています。小さな気付きの時点で小まめに予防処置を講じる予防保全ができれば事故を未然に防ぐことができます。しかし、そこまで管理側の目が届いていないという実情があります」

 予防保全は暗黙知がものをいうため、経験の浅い要員には難しく、経験を積んだ保全員や運転員に頼らざるを得ない。その結果、熟練者への属人性が非常に高くなってしまい、突発的な欠勤や定年退職で問題が顕在化することもある。業務を外部の協力会社に委託する場合も同様の問題を抱えることになる。

工場内での情報発信や共有、協働をサポートする「プラントコラボ」

 このような課題への解決策として開発されたのが、NTTコムウェアの「プラントコラボ」だ。スマートフォンやタブレットといったモバイルデバイスで活用できるSaaS(Software as a Service)だ。

 プラントコラボには進捗(しんちょく)管理、掲示板、設備管理、マイワーク、リモート作業支援という5つの機能がある。

プラントコラボのシステム概要(提供:NTTコムウェア)

 進捗管理は、実施すべき作業や課題をチケットとして管理し、作業の発生日や担当者、予定期間、実績期間などを登録して可視化する。

 「従来の進捗管理だと、『現在進行中です』『終了しました』程度のステータス管理しかできませんでした。チケット管理によって、『どの課題のどういうところで困っている』といった細かい中身まで保全員や運転員が手軽にモバイルで報告できます。また、管理者が画面上で簡単に作業の割り振りが可能なため、大幅に業務を効率化できます」(椋木氏)

 進捗管理が情報のフロー型共有を実現するのに対して、掲示板は情報のストック型共有を実現する。例えば、「工場内のどこかに足組みの緩んでいる箇所がある」「生産設備の表示がある値を超えたら再度点検が必要」といった現場で広く共有すべき情報を載せておくことで、安全性や製品の品質レベルを底上げできる。プラントコラボであれば、物理的な掲示板や紙を使った情報共有とは違い、現場を離れていても情報を迅速に共有、伝達できる。

 設備管理は、横河ソリューションサービスが提供するクラウド型の設備保全管理システム「eServ」との連携で実現した機能だ。従来、工場内設備の保全計画には設備台帳との情報の突き合わせが必要だった。プラントコラボでは設備の故障内容や対応状況と、eServが持つ設備管理データがひも付けられて一元的に参照できる。また、これまで手作業で作成していた作業工程表が設備の保全計画に基づきデジタル工程表として自動作成されるため、管理業務が大幅に軽減できる。

 マイワークは、運転員や保全員が自分に割り振られた作業チケットを一覧できる機能だ。作業ごとのステータスや予定期間が分かりやすく表示されるため、優先順位を付けて仕事を進められる。

 リモート作業支援は遠隔地から現場作業をサポートする機能だ。現場の作業員がスマートデバイスのアプリケーションでビデオ通話を立ち上げると、有識者が映像を見ながら詳細なアドバイスを提供できる。

 これらの5つの機能を活用することで、熟練者の暗黙知を効率的に伝えることができるようになり、予防保全への対応力を向上させるだけでなく、作業の質や量も向上させることができる。

使い勝手の良さを象徴するユーザーインタフェースとビジネスチャット機能

NTTコムウェアの山田千絵氏

 工場のフロントワーカーには高齢者が多く、ITスキルのばらつきは大きい。椋木氏はこの点を考慮し、サービスの使いやすさには開発時から力を入れたという。

 「『使いやすくないと使ってもらえない』『現場は一分一秒を争っている』ということを、常に念頭に置いてサービスをブラッシュアップしました」(椋木氏)

 NTTコムウェアの山田千絵氏(ビジネスインキュベーション本部 ビジネスインキュベーション部 プロダクト創出部門 スペシャリスト)は次のように語る。

 「プラントコラボでは分かりやすいユーザーインタフェースにこだわって開発を進めてきました。例えば、現場にはさまざまなバックグラウンドを持った方々がいることを考慮して、文字が見やすくなるよう工夫しました。また、研修を受けなくても直感的に操作できるので、多忙な現場の作業員にも抵抗なく利用いただけると自負しています」

プラントコラボのデータ検索画面(提供:NTTコムウェア)
プラントコラボの工事管理業務画面(提供:NTTコムウェア)

 またチャット機能に関しても、異なるビジネスチャットを使っていてもやりとりができるため、新たなチャットツールを学習する必要がなく、作業員の入れ替わりにもスムーズに対応できる。

 「NTTグループ公式のビジネスチャットサービス『elgana』だけでなく、『LINE WORKS』『direct』にも対応しており、今お使いのツールで自由にコミュニケーションを取っていただけます。新しい作業員が入ってきても過去のやりとりや経緯を時系列で把握できます」(山田氏)

業務工数を10〜20%削減 作業の抜け漏れ防止や属人性解消効果も

 プラントコラボによってもたらされる導入効果を椋木氏は次のように語る。

 「まずは作業効率の向上です。ある企業でトライアルを実施した際には、現場の作業員と管理者それぞれで10〜20%の工数を削減できました。情報を可視化して関係者全員でモニタリングできるので、作業の抜け漏れを未然に防ぎ、属人性の解消にも寄与できると思います。また、情報を蓄積することでさまざまな角度から分析できるようになります。その分析結果から故障の予兆になる事象を見つけて対策を講じれば予防保全につながり、業務品質の向上にも役立ちます」

 今後、同社は工場内にカメラを設置して定期的に設備の撮影画像をプラントコラボにアップロードし、何らかの重大な変化をAI(人工知能)が検知したらアラートを出すといった機能も計画中だという。

 「NTTグループがなぜ工場に関わるのかと思われるかもしれません。メンテナンスという観点では、私たちも通信インフラで豊富な実績があります。今回、工場に強みをお持ちの横河ソリューションサービスとパートナーシップを組んだことは大きなチャンスでした。同社の知見もお借りしながら、AIをはじめとしたテクノロジーを駆使して生産設備の保全業務の効率化や業務品質の向上に貢献したいと考えています」(山田氏)

 これまで、工場といえば生産ラインの効率化にスポットライトが当たりがちだった。そうした中、プラントコラボは予防保全という今まで暗黙知にとどまっていた部分にもフォーカスする。暗黙知の共有を中心とするコミュニケーション改革で、生産設備の安全稼働と現場の働き方変革を実現するソリューションだと言えるだろう。

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提供:エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2023年3月21日

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