住友生命保険相互会社はゼロトラストセキュリティへの移行に向けてパロアルトネットワークスのSASEソリューション「Prisma Access」を導入した。その導入効果は。
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パロアルトネットワークスは2024年8月13日、住友生命保険相互会社(以下、住友生命)がパロアルトネットワークスのSASE(Secure Access Service Edge)ソリューション「Prisma Access」を導入したと発表した。
全国約1200の営業拠点に約4万人の従業員が勤務している住友生命は、ビジネス環境の変化に伴い閉域ネットワークの外に存在する業務情報が増えたことで、従来の全国の営業拠点を閉域網で結ぶ大規模な境界防御モデルのネットワーク刷新を検討していた。特にコロナ禍をきっかけに顕在化したピーク時間帯の回線逼迫(ひっぱく)への早急な対応が求められていたという。
住友生命は上記の背景を踏まえて、トラフィック・ユーザー数に応じて柔軟にネットワーク帯域の拡張を可能にする「スケーラビリティ」や、大規模な閉域ネットワークの構築・維持費用を削減する「コストメリット」、社内と社外の境界線が曖昧(あいまい)になりつつあるネットワーク環境においても「強固なセキュリティ維持」の観点からゼロトラストセキュリティへの移行を推進することになった。
同社は、「ネットワーク刷新による現場の混乱が起きないよう既存システムとの親和性が高く迅速に導入できること」「高度化する脅威に対応するためにセキュリティ機能やサービスが継続的に進化するソリューション」の2点を要件にゼロトラストセキュリティを実現するSASEソリューションを選定し、これを満たすPrisma Accessを導入した。
導入作業は2022年1月から段階的に進められ2023年8月に支社を含む全社のネットワーク移行が完了した。これによって以下の効果を実現したという。
住友生命保険の鐘築泰則氏(情報システム部 システムリスク管理室長 兼 リスク管理統括部 上席部長代理)は「当社がこれまで利用していたSIEM(Security Information and Event Management)やWeb分離サービスを引き続き使えるよう、パロアルトネットワークスはベンダー各社との調整を進めて仕組みを構築した。これまでと同じセキュリティレベルを維持できている点で満足している」と語った。
住友生命は今後、次世代CASB(Cloud Access Security Broker)や次世代RBI(Remote Browser Isolation)など継続的にリリースされるPrisma Accessの新機能の活用も視野にさらなるセキュリティレベルの向上を目指すとしている。
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