AWSが「驚異的」と語るSkyのクラウドビジネス 両社が取り組む“本質的”な内製化支援の全貌日本のIT文化を変える

Skyといえばクライアント運用管理などのパッケージソフトウェアを提供する事業者というイメージが強いが、事業の中核を占めるのは受託開発で、その中でも特にWebアプリケーション開発にも注力中だ。その多くはAWSを使っているという。AWSが「驚異的」と語るSkyのAWSビジネスへの取り組みや、DevOpsを共通言語とした本質的な内製化支援について紹介する。

PR/ITmedia
» 2024年11月20日 10時00分 公開
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 クラウドファーストのトレンドをリードしてきた「Amazon Web Services」(AWS)は、日本でも金融や製造、小売りをはじめとする多様な業界で活用されており、多くの企業のビジネスアジリティー向上に寄与している。

 これを支えるのが、各業界の課題を深く理解した「AWSパートナー」の存在だ。本企画は、企業の課題解決とビジネスアジリティー向上において特に高い実績を誇るAWSパートナー企業にクラウド活用のヒントを聞いた。


5年間のAWSビジネスで400人のエンジニアを抱えるまでに成長

 AWSを導入、活用するに当たって頼りになるのがAWSパートナーだ。AWSを使ったITシステムの構築や開発、運用などにおいて、パートナー各社がそれぞれの強みを生かしたサービスを展開している。数多くのパートナーの中から自社に合う企業を選定する基準の一つに「AWS サービスデリバリープログラム」(SDP)がある。AWSに関する技術力や知識、顧客支援の経験などを基に、パートナーの得意分野や専門領域をAWSが認定するプログラムだ。

 このSDPを約1年で7つも取得し、多数の企業のAWS導入を支援しているのがSkyだ。同社は国内トップクラスのSDP取得数を誇る。取得したSDPは「AWS Lambda Delivery」や「AWS Control Tower Delivery」、国内企業で初認定となった「AWS Service Catalog Delivery」など開発からガバナンスまで幅広い領域に及んでいる。クライアント運用管理などのパッケージソフトウェアを提供する事業者としてのイメージが強いが、事業の中核は受託開発であり、その中でも特にWebアプリケーション開発にも注力しているという。

photo Skyが取得しているAWS認定の一覧(提供:Sky)

 Skyの長谷川 博之氏(ICTソリューション事業部 執行役員)は「お客さまがサービスとして提供するWebアプリケーションを開発するケースが多かったですが、DXを加速したいなどお客さまのニーズを受けて数年前からクラウド移行やデータ活用基盤の案件が増えました」と話す。

 顧客からAWSを指定されることもあれば、どのクラウドを採用するか検討している中で社内のエンジニアから「豊富な機能を組み合わせられるAWSなら柔軟にサービスを展開できる」という声が上がることも多かった。こうした背景から、SkyのクラウドビジネスはAWSが中心になっている。

 2020年にAWS推進チームを立ち上げたものの、その時点ですでに多くのAWSパートナーが積極的に活動していた。長谷川氏は「AWSパートナーとしては後発になるので、パートナーとしてどれほどのメリットを得られるのかという不安がありました」と当時の心境を率直に語る。ただ、不安に反してAWS案件の引き合いは多く、現在は400人近くのAWSエンジニアを抱えるまでに成長した。

 「お客さまに提供するサービスの基盤としてAWSを選ぶお客さまが多いという印象です。AWSは生成AIなど新しいサービスを次々に提供しますし、マネージドサービスの機能も豊富です。さまざまなテクノロジーに追随できることがAWSの強みだと感じています」

photo Skyの長谷川 博之氏

驚異的なスピードでSDPを取得してAWSを活用

 アマゾン ウェブ サービス ジャパンの渡邉宗行氏(パートナーアライアンス事業統括本部 常務執行役員 事業統括本部長)は、日本企業は実績を重視してパートナーを選定する傾向があることからパートナーの実績に重点を置いてSDPを認定していると説明した上で、Skyとの良好な関係について次のように話す。

 「SkyさまのSDPの取得スピードは驚異的です。それだけAWSテクノロジーの習得に投資したということでしょう。クラウドの良さをしっかりご理解いただいていて、増え続けるサービスを既存のものと組み合わせて効果的に活用されています。SkyのエンジニアにAWSファンが多いのもうれしいことです」

photo アマゾン ウェブ サービス ジャパンの渡邉宗行氏

 長谷川氏は「SkyにAWSファンが多いのは、テクノロジー好きなエンジニアを引き付ける魅力がAWSにあるからでしょう」と応じて、SDPを取得することのメリットを説明する。「SDPの取得は技術力をアピールする絶好のチャンスです。情報システム部門に訴求できるものや事業部門に訴求できるものなど分野が幅広く、さまざまな営業シーンに生かせています」

 Skyは自社サービス「SKYPCE」にもAWSを利用している。同サービスは、AWSが考えるベストプラクティスに沿っていることをAWSが認定するパートナープログラム「AWS ファンデーショナルテクニカルレビュー」(FTR)を通過したAWS認定ソフトウェアだ。そこで培ったノウハウをユーザー支援に生かして、社内外で相互連携を図ることで、お客さまに提供する技術をより確かなものにしてきた。そうした実績の積み重ねが、SDPの取得につながっているのだろう。

photo AWSファンデーショナルテクニカルレビューを通過したSKYPCE(提供:Sky)

Skyが目指す「SIerに依存し過ぎない世界」

 2024年10月、Skyは「内製化支援推進 AWS パートナー」に認定された。長谷川氏は「企業の開発スタイルがウオーターフォールからアジャイルやスクラムへと変化し、伴走型の取り組みが主流になりつつあります。内製化支援推進 AWS パートナーに取り組まない手はないと考えました」と振り返る。

 Skyはこれまでもエンジニアを派遣する内製化支援に取り組んできた。スクラム開発を採用している企業にスクラムマスターやスクラム開発チームを派遣するなどの支援実績があり、AWSの認定資格取得者を増やす中で内製化支援推進 AWS パートナーに認定された。「AWSに認定されることで、取り組みの認知度が上がるとともに信頼も高まると考えています」と長谷川氏は期待する。

 内製化の課題としてエンジニア不足が挙げられることが多い。情報処理推進機構(IPA)の「IT人材白書2017」によると、米国はエンジニアの65.4%がIT企業以外の企業に所属しているが、日本は約28%にとどまっている。日本のシステム開発はSIerが担う範囲が広く、ユーザー企業にテクノロジーをリードできる人材が少ない。

 「内製化が進めば、お客さまがSIerに依存し過ぎずにシステムを開発できるようになります。当社に寄せられる相談は社内データの活用に関する内製化支援が多い傾向にあります。社内で適切なデータ分析ができればビジネス力の向上に寄与しますし、エンジニア育成やノウハウ蓄積にもつながります」(長谷川氏)

 Skyは従業員の離職率が低くてスキルを持つメンバーが社内に定着しているので、高い技術力があるメンバーが長期的に伴走型支援できることが顧客から高く評価されている。Skyが公開している事例を見ると、アジャイル開発体制の強化や開発サイクルへのPoC(概念実証)の組み込み、アーキテクチャの最適化などをサポートした実績などを確認できる。

2021年から続けてきた内製化支援をAWSのサポートで加速

 AWSが内製化支援推進 AWS パートナーという取り組みを開始した2021年はデジタル庁が発足した年で、IT業界で内製化が注目され始めた時期だ。ただし、「内製化という言葉が正しく使われていないと感じていました」と渡邉氏は振り返る。

 AWSは生成AIなどの新たに登場したテクノロジーをローコード/ノーコードで活用できるサービスを提供している。米国ではすぐに活用が進む一方で、エンジニアの多くがSIerに所属する日本では活用が進みにくい。

 「お客さまだけで全てを実現するのは現実的ではありませんが、SIerに全て任せるのが正しい選択とは言えません。開発と運用を密に連携させるDevOpsを共通言語として、お客さまとパートナーがうまく役割を分担するのがあるべき姿でしょう。AWSが企業の内製化を推進する原点はここにあります」(渡邉氏)

 さまざまなテクノロジーの中でも生成AIは内製化支援との親和性が高いという。データ管理などの重要だが手間のかかる部分はパートナーに任せ、画面作成などはユーザー企業で内製するというイメージだ。

 「内製化したからといって、お客さまが全てを担う必要はありません。Skyはデータ管理などの得意領域を担当しながら、将来的にお客さま自身が手掛けられるようにトレーニング支援をしてきました。この方針に間違いはなかったと確信しています」(長谷川氏)

 内製化のメリットはテクノロジーや外部環境の変化に迅速に対応できることであり、そのスピード感がビジネスでの競争力を生む。SIerに頼ってばかりでは、変化が激しいグローバル市場での競争に勝つのが難しいこともある。

 「ITをビジネス戦略として活用するための手段が、クラウドやDevOps、そして内製化です。これを進めることで、日本のITの文化を変えていきたいのです。もちろんすぐに変わるとは考えていません。5年、10年とかかるでしょう。それでも今が取り組む絶好のチャンスだと考えています」(渡邉氏)

photo DX実現の鍵を握る内製化のメリット(提供:Sky)

AWSパートナーとしての勢いを止めず、さらに先へ

 今や多くのAWS案件を手掛けるSkyが最初に取り組んだのが、誰もが知る電機メーカーの案件だった。顧客とともに手探りでサービスを開発したところから始まり、約10年間にわたって付き合いが続いている。電機メーカーからのフィードバックを取り入れて開発を続けており、開発量、クラウドともに大きくスケールしている。

 「当時は実績がなかったにもかかわらず、エンジニアの質を評価してお声掛けいただきました。エンジニア冥利(みょうり)に尽きます。その電機メーカーさまのサービスを手掛けたことで、内製化やアジャイル、DevOps領域、そしてクラウドのビジネス拡大にもつながりました。今後もAWSパートナーの一員として国内企業を支援します」(長谷川氏)

 AWSとも密に連携し、ソリューションアーキテクトからのアドバイスを得て新しいテクノロジーを積極的に活用している。AWSの支援を受けて社内のDXも加速している。

 「破竹の勢いでAWSのスキルを習得してきたSkyさまは、他のAWSパートナーの目標となる存在です。この勢いを維持することがパートナーネットワーク全体の力となり、お客さまへの支援につながるはずです」(渡邉氏)

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提供:アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2024年11月26日