フェリカネットワークス、既存の会員証をおサイフケータイ化できるサービス「イスタンティーノ」を提供
フェリカネットワークスは、会員証システムをおサイフケータイ対応にするサービス「イスタンティーノ」を提供する。すでに磁気カードなどの会員証システムを導入している一般店舗であれば、比較的容易に導入できる。
フェリカネットワークスは1月29日、既存の会員証サービスを、低コストでおサイフケータイ(モバイルFeliCa)対応にできるサービス「モバイルFeliCaイージースタートアップサービス“イスタンティーノ”」を発表した。1月末からサービスを開始する。
対象としているのは、おサイフケータイ対応サービスの導入を考えており、すでに磁気カードやバーコードを利用した会員証システムを運営しているサービス事業者。会員証はポイントだけでなく、クーポンを結びつけることもできる。
従来、おサイフケータイ対応サービスを導入するためには、メモリフォーマットの設計や、携帯向けアプリの開発・検証などをサービス事業者毎に行う必要があった。また3キャリアに対応するには、そのための作業も必要で、コスト・期間の両面でハードルが高かった。イスタンティーノはこれらの開発工程を短縮できるサービス。
また、イスタンティーノを申し込んだサービス事業者に対して、フェリカネットワークスが対応携帯アプリケーションを提供する企業を紹介するサービスも開始する(“イスタンティーノ”対応携帯アプリケーション紹介サービス)。従来3キャリアに対応したおサイフケータイサービスを始めるには、最低でも予算が2000万円、導入期間が6カ月程度以上かかっていたが、これらのサービスを利用することにより、コストは400〜500万円程度、1〜3カ月の期間でおサイフケータイ対応会員システムの導入が可能になるという。
類似のサービスとしては、ソニーが「FeliCaポケット」を提供している(2004年12月の記事参照)。FeliCaポケットはFeliCaカード/おサイフケータイに対応する会員証システムをフェリカネットワークスがASPサービスとして提供する仕組みで、イスタンティーノよりもさらに簡易なシステムという位置づけだ。
フェリカネットワークスでは2つのサービスについて、「FeliCaポケットがカードを主に想定しているのに対し、イスタンティーノではモバイルFeliCaの利用を中心として想定している。また、現在すでに磁気カードなどで会員カードシステムを導入している事業者が、利用するイメージ。FeliCaポケットはもっと小規模なところや、期間限定なサービスとして利用するもの」と説明している。
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