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Keynote:SOA対応ツールで見え出したRationalの狙いRational Software Development Conference 2005(2/2 ページ)

米国ラスベガスで開催中のカンファレンスでIBMは、SOAを現実化させるための手法をデモした。システムの複雑化が進むITの現場では、迅速な意志決定にSOAの実現無くして透過性のあるシステムが成り立たなくなりつつある。

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 サバー氏は、デモの最初に「IBM Rational Portfolio Manager」(以下、IBMRPM)を登場させた。この製品は2004年10月に買収、12月に具体化させたもの(関連記事)


写真■デモでは、ビジネスの局面から運用までをカバーする実体が示された。

Portfolio Managerによるビジネス駆動型開発

 企業における7名それぞれの立場から(上写真)、ビジネスの意志決定に始まり、プロジェクトマネージャが行うためのスケジュールやリソース管理、そして実際の開発に関わるアーキテクトによる制御、さらに開発の現場へとつながるITライフサイクルの相関図だ。


写真■Portfolio Managerによってビジネス上の意志決定を迅速に行うことが可能

 上写真は、デモで示されたIBMRPM(IBM Rational Portfolio Manager:通称、Portfolio Manager)の画面例。右上の円は単なるデザインではなく、色がステータス、大きさが効果、そしてグラフの縦軸がROI効果を表現している。ビジネスの観点で投資対効果を判断すべく、開発と運用面へも直接のコミッター一員となることが狙いだ。


写真■同じくPortfolio Managerの画面。プロジェクトマネージャがリソース管理を行うための機能の1つ。視覚的に把握できるよう、要件によって該当するアーキテクト各人がリストアップ表示される

写真■2004年までに揃えられたプロダクト。これらの製品を基に、本文後述のSOAプラグインやUML Profile for Business Modelingを拡充している

SOAにはサービスをつなぐための実体が必要

 ソフトウェア開発の規模によっては、オフショア開発やツールの機能性拡大によって使いこなせないという状況も見られる。これに対しIBMは、サービス発表を行った。従来からのRational ClearQuestはチーム開発に対し変更依頼管理ができるツールだが、発表されたClearQuest MultiSiteは、導入を補完するためのサービス提供となるもの。


写真■チャレンジとして次世代の抽象化、モジュール化を掲げ、「ビジネスプロセスの可視化」、「サービスの単位に変えるか」、「どのようにつなぐか」という3つが提示された。

写真■アナリストが実際にモデル化すべき手順としてWebSphere Business Integration Modeler(WBIM)を見せた

 WebSphere Business Integration Modelerでは、リー・ナックマン氏が改善するためのシミュレーションを行って見せた。ビジネスプロセスの追加を行う手順であり、RUP Plug-in for WebSphere Business Integration ModelerやRUP Plug-in for SOAなどを併せて触れた。それぞれのプラグインによってSOAを実現する。


写真■モデリングでは、BPMM(Business Process Maturity Model)ベース拡張によるUML準拠のアナリスト向けの実装も用意されている

写真■Rational Software Architectでは、ClearQuestが統合されている。新たなサービス追加による承認をデモし、インポートウィザードで比較的容易な追加が示された
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