SAPでビジネスネットワークを構築、調達プロセスを合理化――フランスのSidel:SAPPHIRE 2008 Berlin(3/3 ページ)
「SAPPHIRE Berlin 2008」では、SAPユーザーによる成功事例が多く紹介された。容器成型機ベンダーのフランスのSidelは「SAP SCM」の一部であるSNCを導入し、ビジネスのやり方を根本から変えた。
ITmedia SAPのソフトウェアを利用する理由は?
ガルバニ Sidelでは10年前にSAPのERPを導入しました。数年前、ビジネス部門が、自分たちで見つけたSAP以外の製品とともに、ERPを超えた機能を要求してきました。値段が安く、実装は短期で終わり、ユーザーフレンドリーというのが理由でした。
これが私にとっては、プロジェクトのスタート地点となりました。私は、どのようなプロセスが必要なのか、どのレベルの統合が必要なのかなどの要件をビジネス側に聞きました。ツールが増えると、必ず問題となるのが統合です。各分野に最高のツールを利用しても、統合が問題となって最悪のソリューションになりかねません。「Best of Breed」は「Best of Class」と同義ではありません。
その後、土台にERPがあったことから、SAPの製品の中から適合するものはないかを探しました。SAPやSAPの顧客とやりとりしながら、SNCが利用価値のあるツールだと確信しました。ツールを導入しても、使わないと意味がありません。
「as if」でソリューションを導入したところで、享受できるメリットは5〜10%に過ぎません。ビジネスを取り巻く環境は厳しくなっており、これでは競争に勝てません。ビジネスを変えるようなソリューションであれば、最低でも30%のメリットを得られるでしょう。いまの企業に必要なのは、革新的な情報システムです。SAPの顧客を訪ねましたが、革新的な情報システムはそれにとどまらない潜在力、メリットがあると実感しました。
ITmedia 今後の目標は?
ガルバニ 現在欠けている点として、サプライヤーのバックエンドとの連携です。特に、Siemensのような大企業であれば、そこのバックエンドシステムと直接連動できれば、クローズドループが完成します。技術的には可能ですが、これは現在のプログラムの目標ではありません。
サプライヤーの中からは、このようなバックエンドとの連携のニーズがあがっています。これが実現すれば、直前の変更にも対応できるようになります。
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