ニュース
児童の登下校映像を保護者に配信 学習院初等科がシステム導入:動画配信でなりすまし防止
児童が登下校時にICカードを専用端末にかざすと、動画や静止画で児童の様子を保護者の携帯電話に配信する。
日立システムアンドサービスは7月29日、児童の安全確認ができるシステムを学習院初等科に導入したと発表した。9月8日に運用を開始する。
学習院初等科が運用を開始するのは「登下校映像配信安全管理システム」。これは児童が登下校時にICカードを専用端末にかざすと、専用端末に搭載したカメラが児童を撮影し、その様子を動画や静止画で保護者の携帯電話に配信する。登下校の時刻などの文字情報のみを電子メールで送るシステムなどで起こりうる、他人によるなりすましを防ぐことができる。
保護者は児童の安全確認や帰宅時間の予測が可能となり、教職員は児童の登下校の状況を参照して出欠確認ができる。ICカードには日立製作所の無線ICタグ「ミューチップ」を搭載し、それぞれの児童に38けたの識別番号を割り振っている。児童の氏名や画像などは記録していないため、紛失した場合も個人情報は流出しない。
学習院初等科は児童の安全対策として、緊急時に保護者に一斉連絡ができるシステムを導入している。さらなる安全対策のため、同システムの導入を決めた。今後は、校外学習の様子や教職員からのメッセージを保護者の携帯電話に送信するサービスも検討している。
関連記事
- ミューチップ採用の図書が30万冊 「赤レンガ図書館」に行こう
大正時代に建設された赤レンガ倉庫を建物の一部に組み入れた北区立中央図書館が開館する。30万冊の蔵書にICタグ「ミューチップ」を取り付けており、図書の貸し出しなどが自動でできる。一足先に体験してみた。 - 学校帰りの児童の様子を保護者の携帯に通知――NTT Com チェオが新サービス
NTT Com チェオは、自治体、教育委員会、塾、学校などを対象としたASP型児童見守りサービスを6月1日から開始する。 - ランドセルに埋め込んだICタグで登下校を管理 プロトン
ICタグを埋め込んだランドセルで子どもの登下校情報を管理する――プロトンは、ICタグを利用した防犯システムを発売する。 - 登下校情報メール配信サービスは、学校のITインフラとして普及するか
自治体にとって安全確保は最も重要な課題の1つである。特に子どもの安全に対する保護者の関心が高く、さまざまな取り組みが始まっている。ここでは、登下校メール配信サービス「HotConPass」を取り上げ、同サービスの可能性を考える。 - 通学安心システムが目指す「正常な地域環境」とは――岐阜県岐南町
岐阜県岐南町では、2007年1月よりICタグを使った登下校確認システムを導入することを決定した。自治体ぐるみでの導入は日本で最初になるこのシステムについて、岐南町生涯教育課の森弘敏課長にその狙いを聞いた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.