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日本ベリサインは増収増益 SSLサーバ証明書など主力サービスが堅調
SSLサーバ証明書やクライアント証明書発行サービスの好調により、日本ベリサインの2008年1〜9月期の連結決算は増収増益となった。
日本ベリサインが11月10日に発表した2008年1〜9月期の連結決算は、売上高が前年同期比0.9%増の62億5600万円、本業のもうけを示す営業利益は同14.8%の15億1500万円、純利益は同28.9%増の8億2500万円となり、増収増益となった。
インターネットバンキングにおける不正引き出し被害やフィッシングサイトの増大に伴い、インターネットセキュリティの需要は高まっている。同社グループは電子認証を核にサービスを展開、主力のSSLサーバ証明書やクライアント証明書発行サービスが堅調に推移したほか、売上原価やのれん償却費の減少などにより、売上高と利益を伸ばした。
セキュリティ・サービス事業のうち、マス・マーケット部門の売上高は同7.8%増の10億6300万円。中核のSSLサーバ証明書発行のサービスが堅調に推移した。10本以上サーバIDの購入を要する大口顧客向け「マネージドPKI for SSL」および「EV(Extended Validation)SSL証明書」の採用が金融機関などで増えたことに加え、大手の販売代理店から早期受注があったことが、売上増に貢献した。サーバIDの有効発行枚数は同10.2%増の6万7100枚を記録している。
エンタープライズ部門の売上高は同12.2%減の17億6300万円と鈍った。クライアント証明書発行サービス「マネージドPKIサービス」は好調だったが、ワンタイムパスワード案件の販売が前年同期より減少したことが響いた。
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