富士通は3月2日、オーストラリアの通信会社Telstraと同社の子会社でITサービスを手掛けるKAZの全株式を、2億オーストラリアドルで買収すると発表した。オーストラリアにおけるビジネス規模の拡大を目指す。
買収により、オーストラリアのIT市場において従業員約5000人、売上高第3位のITベンダーを傘下に収める。Telstraと戦略的な提携を結び、オーストラリア市場で新たなビジネスを開拓するとともに、KAZが手掛けてきた州政府を含む政府関連のノウハウを吸収し、オーストラリア連邦政府向けにサービスを展開していく。
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