アイシロン、クラスタストレージ製品群を拡充
アイシロンシステムは、クラスタストレージの製品群に、高トランザクションを実現する製品と大容量のアーカイブを実現する製品シリーズを追加した。従来製品ではカバーできなかった領域をカバーできるとしている。
アイシロン・システムズは3月11日、クラスタストレージシステム「Isilon IQシリーズ」の新製品を発表した。ファイルベースのストレージ製品群の拡充を図る製品で、大規模なデータ管理を必要とする分野へ適用できるとしている。
現行のXシリーズに新製品、高いトランザクション処理を要求するアプリケーション向けの「Sシリーズ」とニアラインアーカイブの「NLシリーズ」を新たに追加した。
Sシリーズの「Isilon IQ 5400S」は、1万5000RPMのSASドライブを12台搭載、単一のファイルシステムで100万超のIOPSと毎秒30Gバイト超のアグリゲートスループットを実現する。トランザクション性能が向上したため、短期間での開発が必要なメディアやエンターテインメントなどの業界に適しているとしている。
Xシリーズの新製品は「Isilon IQ 36000x」。プライマリストレージ向けの性能、拡張性を備える。従来のXシリーズの製品と比較してノード当たりの容量が3倍、ラックユニット当たりのディスク密度が33%向上した。ストレージの使用率は80%を実現するとしており、データセンターの効率性を向上し、所有コストの削減が可能という。
NLシリーズの製品は「Isilon IQ 36NL」。36テラバイトの物理ストレージを4ユニットのシャーシに搭載しており、3.45ペタバイトまで容量を拡張できる。同社のファイルシステム「OneFS」のオペレーティングシステムを搭載、複数のアーカイブシステムを所有する必要がないため拡張性に優れ、ビジネス情報を一元管理できる。データへのアクセス性を改善し、運用コストを削減できるとしている。
米Isilon Systemsのポール・ラザーフォードCTOは「アイシロンがこれまで力を入れてきたXシリーズではカバーできなかった製品領域を、SシリーズとNLシリーズでカバーする」と新製品の戦略を述べ「2015年までには、10ペタバイトの拡張性をサポートできると考えている」と今後も製品を拡充していく決意を語った。
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